◇ピクセル育てるグーグル、TSMCを組むかも
アップルとファーウェイがそれぞれ北米市場と中国市場を掌握するため、グーグルはサムスンとの競争も辞さず自社のピクセルシリーズを育成している。市場調査機関IDCによると、ピクセルシリーズの昨年の日本市場でのシェアは10.7%で、サムスンの6.3%を抜いて3位に上がった。米国ではアップル、サムスン、モトローラに次いで4位だ。2017年にグーグルがHTCのスマートフォン事業部を買収した時にピクセルシリーズはレファレンス機器(製造基準モデル)だったが、最近力を入れて販売に出た結果だ。グーグルは2021年から米国にオフライン店舗のグーグルストアを4カ所に開き、ピクセルシリーズのスマートフォンとスマートウォッチを広報している。
グーグルはピクセルシリーズの頭脳の役割をするモバイルAP(アプリケーションプロセッサ)の製造パートナーもサムスンのファウンドリー(委託生産)からTSMCに乗り換える可能性がある。2025年に出るピクセル10シリーズからグーグルがAPをTSMCの3ナノメートルプロセスで生産する案も検討しているという。最近グーグルは台湾でハードウエア研究開発センターを大々的に拡張し、現地のシステム半導体エンジニアを採用しているが、TSMCとの協力を念頭に置いたという分析が出ている。
◇サムスン、AIで自力更正
サムスンはグーグルと協定した2014年を基点にソフトウエア・コンテンツ開発組織のメディアソリューションセンター(MSC)を解散し機器開発に集中した。だがAI時代にグーグルだけを信じることはできなくなった。サムスンは一部の通訳・翻訳機能を除けばS24シリーズに続きS25シリーズでもグーグルのAIであるジェミニに頼らなければならない境遇だ。長期的にはグーグルがジェミニを最適に作動できるピクセルシリーズで正面競争してくる可能性も大きい。
これに対しサムスンは独自のAI技術開発に拍車をかけている。未来研究開発組織のサムスンリサーチは2022年末からモバイル経験(MX)事業部と密着してスマートフォンに適用できるAI技術開発に力を入れており、その結果今年初めに発表されたギャラクシーS24にAI音声認識ビクスビーの一部機能をオンデバイスAI(ネットワークにつながずに機器単体で作動するAI)に搭載できた。
日経クロステックとAI特許分析プラットフォームのパテントフィールドの分析の結果、米国内で企業によるAI関連特許出願件数順位は1位がアドビ、2位がグーグル、3位がサムスン電子の順だった。サムスンは2017年から2022年の5年間で社内のAI関連特許発明家が196人から1142人に5倍以上増えた。グーグルとアドビ所属の特許多数出願者がオープンAIやメタ、バイトダンスなどに転職したのと違い、サムスンは出願1~5位のエンジニア全員が現職だ。最近グーグルから迎え入れたウ・ドンヒョクAGIコンピューティングラボ副社長はグーグルで2017年のAI関連特許保有1位だった。
グーグル、TSMCにラブコールのうわさ…サムスンと10年の蜜月結局終わる[韓国抜けた先端技術地図](1)
アップルとファーウェイがそれぞれ北米市場と中国市場を掌握するため、グーグルはサムスンとの競争も辞さず自社のピクセルシリーズを育成している。市場調査機関IDCによると、ピクセルシリーズの昨年の日本市場でのシェアは10.7%で、サムスンの6.3%を抜いて3位に上がった。米国ではアップル、サムスン、モトローラに次いで4位だ。2017年にグーグルがHTCのスマートフォン事業部を買収した時にピクセルシリーズはレファレンス機器(製造基準モデル)だったが、最近力を入れて販売に出た結果だ。グーグルは2021年から米国にオフライン店舗のグーグルストアを4カ所に開き、ピクセルシリーズのスマートフォンとスマートウォッチを広報している。
グーグルはピクセルシリーズの頭脳の役割をするモバイルAP(アプリケーションプロセッサ)の製造パートナーもサムスンのファウンドリー(委託生産)からTSMCに乗り換える可能性がある。2025年に出るピクセル10シリーズからグーグルがAPをTSMCの3ナノメートルプロセスで生産する案も検討しているという。最近グーグルは台湾でハードウエア研究開発センターを大々的に拡張し、現地のシステム半導体エンジニアを採用しているが、TSMCとの協力を念頭に置いたという分析が出ている。
◇サムスン、AIで自力更正
サムスンはグーグルと協定した2014年を基点にソフトウエア・コンテンツ開発組織のメディアソリューションセンター(MSC)を解散し機器開発に集中した。だがAI時代にグーグルだけを信じることはできなくなった。サムスンは一部の通訳・翻訳機能を除けばS24シリーズに続きS25シリーズでもグーグルのAIであるジェミニに頼らなければならない境遇だ。長期的にはグーグルがジェミニを最適に作動できるピクセルシリーズで正面競争してくる可能性も大きい。
これに対しサムスンは独自のAI技術開発に拍車をかけている。未来研究開発組織のサムスンリサーチは2022年末からモバイル経験(MX)事業部と密着してスマートフォンに適用できるAI技術開発に力を入れており、その結果今年初めに発表されたギャラクシーS24にAI音声認識ビクスビーの一部機能をオンデバイスAI(ネットワークにつながずに機器単体で作動するAI)に搭載できた。
日経クロステックとAI特許分析プラットフォームのパテントフィールドの分析の結果、米国内で企業によるAI関連特許出願件数順位は1位がアドビ、2位がグーグル、3位がサムスン電子の順だった。サムスンは2017年から2022年の5年間で社内のAI関連特許発明家が196人から1142人に5倍以上増えた。グーグルとアドビ所属の特許多数出願者がオープンAIやメタ、バイトダンスなどに転職したのと違い、サムスンは出願1~5位のエンジニア全員が現職だ。最近グーグルから迎え入れたウ・ドンヒョクAGIコンピューティングラボ副社長はグーグルで2017年のAI関連特許保有1位だった。
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