米カリフォルニア州マウンテンビューのグーグル本社にあるグーグルストア。ピクセルシリーズなどグーグルのハードウエア生態系を展示し広報する役割をする。イ・ヒグォン記者
「サムスンのハードウエアとグーグルのソフトウエア」というモバイル時代の紳士協定が終わろうとしている。両社は2014年、10年間のモバイル特許共有協約を結び、「反アップル」の隊列を構成してきた。しかし、チップ、ハードウエア,ソフトウエアを結合して低電力・高性能サービスを実現しなければならないAI時代になるとパートナーシップにも変化が避けられなくなった。グーグルは新しいパートナーの台湾企業などと組んでピクセルシリーズを強化した。日本ではすでにギャラクシーの販売台数を抜いた。サムスンは米国でAI特許を強化して独自に生き残りの道に出た。
◇グーグル、ハード+ソフト組織改編
グーグルは先月、これまでのハードウエアとソフトウエア組織を「プラットフォームとデバイスチーム」に統合した。ピクセルシリーズ担当役員がアンドロイドやクロームのような基本ソフト(OS)まで総括する。グーグルのサンダー・ピチャイ最高経営責任者(CEO)は「コンピューティングを発展させるにはハードウエア、ソフトウエア、AIの交差点で遂行しなければならない」と理由を明らかにした。サムスン電子のような製造パートナーと役割を分け合わないという宣言だ。新しい統合組織のリック・オステロ首席副社長は先月、クアルコムのクリスティアーノ・アモンCEOとサムスン電子の盧泰文(ノ・テムン)モバイル経験(MX)担当社長らと直接会って趣旨を説明し了解を求めた。
◇サムスンだけ残った「アンドロイド陣営」
グーグルの組織改編の背景にはアンドロイドのシェア下落がある。この10年間で韓国のパンテック、LGエレクトロニクス、日本の京セラ、バルミューダなどが相次ぎスマートフォン事業から撤退し、アンドロイド陣営にはサムスン以外にはシャオミのような中国メーカーだけが残った。米国ではアップルiOSの64%とアンドロイドの36%とシェア格差がますます広がっている。
さらに中国ファーウェイの独自OS「ハーモニー」は急速に勢いを伸ばしている。ファーウェイは米国の技術規制以降、2021年に独自のOSを作り、アンドロイドから完全に技術的に独立した「ハーモニーネクスト」を年内に出す。昨年末にハーモニーはアンドロイドの74%、iOSの23%に次いで世界のモバイルOSシェア4%で3位に上がった。中国では16%のハーモニーのシェアが年内にiOSを抜くだろうという見通しも出ている。アリババの決済サービス「アリペイ」と、マクドナルドなどのアプリ4000個がハーモニー生態系に登録され、ファーウェイはこれを50万個まで広げようしている。
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