米国で物価が上がり値段の安い鶏肉の消費が増えた。

米国で食品物価が大きく上がり、消費者が肉類製品のうち牛肉や豚肉より安い鶏肉を多く求めている。ウォール・ストリート・ジャーナルの１２日の報道によると、先月２１日基準で米国内の鶏肉製品の小売り販売は１年前より３％増加した。同じ期間に牛肉と豚肉の小売り販売は小幅に下落した。

高物価が続き食品支出が米国の家計所得で占める割合が大きく上がった。食品物価が上がる時に安い鶏肉の需要が大きくなるのは一般的な現象だが、インフレが続き鶏肉の需要増加がどこまで続くのか関心が高まる。


米最大肉加工企業タイソンフーズのドニー・キング最高経営責任者（ＣＥＯ）はインタビューで「最近の消費者は以前と比べさらに慎重になっている。鶏肉に対する需要が非常に強いが、一部は牛肉需要から移ってきたとみられる」と話した。

鶏肉需要の増加はファストフードチェーンや飲食店でも現れている。

鶏肉加工メーカー、ピルグリムズ・プライドのファストフードチェーン向け四半期売り上げは前年同期比６％増加した。ピルグリムズ・プライドの株価は１０日基準で１年前より６４％上がった。

チキンウイングメニューで有名なファストフードチェーンのウイングストップも１－３月期に同一店舗の売り上げが前年同期比２１．６％急増した。ウイングストップの株価は１年で８８％上がった。

市場調査会社テクノミックによると、米チキン専門ファストフードチェーンのチックフィレイもやはり昨年の店舗当たり平均売り上げが７５０万ドルで前年比１０％増加した。ウイングストップのスキップワースＣＥＯは最近の業績発表で「（売り上げ増加傾向は）まだ天井に達していない」と評価した。

さらに飼料価格下落で鶏肉供給企業の収益性はさらに改善された。市場調査会社ファクトセットによると、鶏飼料の主要原料であるトウモロコシ価格は１年間で２０％以上下落し、大豆もやはり１年前より１５％ほど落ちた。