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【コラム】大韓サッカー協会は何をする組織なのか

ⓒ 中央日報/中央日報日本語版
大韓サッカー協会(KFA)は何をする組織なのか。アジアの盟主を自負していたサッカー韓国代表に最近相次いで「惨事」があった中で思ったことだ。ユルゲン・クリンスマン監督が率いる韓国代表は2月にカタール・ドーハで行われたアジアカップ準決勝でFIFAランキング87位のヨルダンに敗れて敗退した。

これを「惨事」と言えば誇張だろうか。FIFAランキング23位の韓国は誰が見ても一枚下のヨルダンと対戦し、力を発揮できないまま0-2で敗れた。対戦成績が3勝3分けで一度も敗れたことがない相手に負けただけに、衝撃はさらに大きかった。大会が終わった後、拙戦をした理由が明らかになった。最年少の李康仁(イ・ガンイン)が主将の孫興慜(ソン・フンミン)に手を出すなど代表チーム内で選手の内紛があったという事実が伝えられた。

先月26日に行われたU-23(23歳以下)アジアカップでは2度目の惨事が起きた。今度は黄善洪(ファン・ソンホン)監督が率いるU-23韓国代表だった。今度も一枚下と見なされたインドネシアとの準々決勝で負けて敗退した。同じくカタール・ドーハでのことだった。


2度の「ドーハ惨事」を経験しても大韓サッカー協会は短い謝罪文を出した後、何ごともなかったように過ごしている。サッカー協会はインドネシアに敗れた当日午後、インターネットホームページに「五輪サッカー本大会進出失敗について」と題した短い謝罪文を載せた。サッカー協会は「10回連続の五輪出場に向けて最善を尽くしたが、惜しくも目標を達成できなかった」とし「今後、選手と指導者の育成、代表チーム運営体系を綿密に検討して改善案を見つけだし、二度と今日のような失敗が繰り返されないようにする」と明らかにした。

今は冷静に省察する時間だ。大韓サッカー協会は果たして最善を尽くしたのか。クリンスマン監督を更迭した後、その場所に黄善洪五輪代表チーム監督を臨時に座らせたのがサッカー協会だ。10大会連続五輪本大会進出という当面の課題を抱えていた黄善洪監督は、サッカー協会戦力強化委員会の決定に基づいてA代表と五輪代表を共に引き受けて「副業」をした。一時的とはいえ、これが果たして正しい決定だったのか問わざるを得ない。黄善洪監督の指導力は疑わないが、他にもサッカー代表チームを引き受ける指導者はあふれるほど多い。ベトナム代表を率いて東南アジアサッカーに精通する朴恒緒(パク・ハンソ)監督が代表的だ。

2度も大きな失敗をしながらも鄭夢奎(チョン・モンギュ)会長が率いるサッカー協会には大きな変化がない。責任を取る人もいない。あたかもトカゲが命を守るために尻尾切りをするように監督だけを切り落としただけだ。代表チームで選手たちがけんかをしても、一度でもなく2度も弱いチームに負けて恥に近い惨事が生じても、サッカー協会の会長と役員はしっかりと自分たちの席を守っている。サッカー協会は「今日のような失敗が繰り返されないようにする」と言ったが、何をどうするということなのか分からない。一言で、対策もビジョンもない空念仏にすぎない。

日本は違う。日本サッカー協会は2022年に「ジャパンズ・ウェイ(Japan’s Way)」を発表し、「2050年W杯単独開催および優勝」という野心に満ちた目標を掲げた。日本はこの目標を明らかにした後、サッカー有望株を年齢帯別に細かく分けて養成している。

サッカー強国のフランスは言うまでもない。フランスはすでに1988年、パリ郊外クレールフォンテーヌに国立サッカー研究所を建設した後、体系的に有望株を育てている。フランスが2018年ロシアW杯で優勝し、2022年カタールW杯で準優勝をしたのも、このような投資の結実だ。

大韓サッカー協会は何をしたのだろうか。来年初め天安(チョナン)に大韓民国サッカー総合センターがオープンするというが、これといったマスタープランは見えない。2026年北中米W杯を控えて外国人監督さえ選任すればよいということなのか。出場国が48カ国に増えるとはいえ油断は禁物だ。

サッカー代表の成績がなぜそれほど重要なのかと話す人がいれば、こう尋ねたい。韓国サッカーが中国に負けて、インドネシアに敗れて、タイに屈してW杯に出場できなくても、そのような言葉が出るだろうか。サッカーはもう世界の共通言語であり国力の総和だ。

2022年大韓サッカー協会の1年間の予算は1249億ウォン(約142億円)だった。このうち政府補助金が366億ウォン、スポーツくじTOTOの収益が221億ウォンだ。サッカー協会予算の47%を政府が支援するということだ。サッカー協会の予算のおよそ半分を公的資金で支援している。それでもサッカー協会が国民の期待に及ばなければ方法は一つしかない。政府が動いてサッカー協会のガバナンスを改善するしかない。

チョン・ジェウォン/文化スポーツディレクター



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