オンラインで電子部品を売ってきた中国人のハンク(仮名)は2022年4月、ロシア最大の電子商取引プラットフォームのオゾンに販売者として登録した。ウクライナ侵攻で西側ビッグテック企業がロシアを離れた時期だ。人里離れた市場で彼は数カ月で中国でより3倍も大きな利潤を出すことができた。ハンクが販売した製品には米半導体企業エヌビディアのグラフィック処理装置(GPU)、インテルやAMDの半導体があった。半導体は西側がロシアへの輸出を規制する代表的製品だ。
ウクライナ戦争が発生して3年が過ぎたが、いわゆる「二重用途物品」のロシアへの搬入は西側の制裁をあざ笑うかのように止まる兆しを見せずにいる。二重用途物品は半導体やボールベアリングのように民間用として開発・製造されても軍事用に活用される懸念が大きい商品をいう。
核心供給地は中国だ。日経アジアは、ハンクのような中国の電子商取引業者からロシアが供給された民間電子部品が(ウクライナの)戦場へ向かっているとし、アリエクスプレス・ロシアやオゾンなどロシアの電子商取引プラットフォームで堂々と取引されていると伝えた。これらプラットフォームでは半導体だけでなく、自動車、模型航空機部品など、ドローンとミサイルに使うことのできる製品も取引されている。
ロシアの電子商取引プラットフォームはウクライナ戦争勃発後に西側の制裁が深まると中国市場との連係を強化した。オゾンは2022年11月に広東省深圳に事務所を開設し物流システムを拡充してきた。昨年7-9月期から中国の電子商取引業者JDドットコムの子会社JDロジスティックスと配送契約を結んだ。
韓国でも積極的な動きを見せるアリエクスプレスもロシア市場で人気がある。ロイター通信によるとアリ・ロシアのシェアは20%に迫り、月間ユーザーだけで3500万人を超える。
これらは国際社会の制裁規定を守っていると強調する。オゾンは日経アジアに「米国と欧州連合(EU)の輸出統制対象であるコンピュータ半導体とその他品目の販売を禁止している。これを守るために多様な方法を通じてプラットフォーム内の販売製品をモニタリングしている」と明らかにした。
だが実状は違う。アリ・ロシアとオゾンなどで「インテルCPU」などを検索すれば関連製品がいまも堂々と販売されている。ハンクは「インテルとAMDの半導体をロシア市場で売るのは難しくない。西側が監視しにくい複雑な構造を持っているペーパーカンパニーを中国外に設立するのを利用する」と話した。ここに他の国で4~5回ほど売買するいわゆるロンダリングの過程を経てロシアに製品が入ってくる。事実上原産地追跡が不可能だ。
こうした過程を通じて中国製の二重用途製品はロシア軍に流れている。CNNによると昨年ロシアの超小型電子製品輸入の90%は中国だ。これらはロシアがミサイルと戦車、航空機などを生産するのに使われる必須物品だ。ロシアは弾薬と砲弾生産を急激に増やしているが、ここに使われる核心材料であるニトロセルロースもほとんどが中国製だ。現在ロシアの弾薬と砲弾生産は米国と欧州より3倍近く多いという。
米国はロシア軍が最近ウクライナで大規模な攻勢を取れる背景には中国の支援があるとみて強く問題を提起している。先月24~26日に中国を訪問したブリンケン米国務長官は「工作機械、超小型電子機器、光学部品を中国からロシアに大量に持ち込まれロシアはいつになく速いスピードで軍需品、ミサイル、装甲車などを生産した。これはロシアがウクライナに対する侵略を継続できるようする」と批判した。その上で「こうした取引を中断しなければ(中国に)取る措置を準備している」と警告した。これと関連してウォール・ストリート・ジャーナルは米国政府がロシアとの貿易取引を支援する中国銀行を世界の金融システムから遮断する制裁を検討していると伝えた。
米国の警告にも中国のロシア支援が中断されるかどうかは不透明だ。6日にパリで習近平中国国家主席と会談したフランスのマクロン大統領が「習主席が二重用途製品のロシア向け輸出を厳格に統制すると言った」と話したが、中国政府はこれを公式には確認していない。中ロの密着も相変わらずだ。ロシアのプーチン大統領は15~16日に5度目の当選に成功後初めての海外訪問先として中国を訪れ習主席と首脳会談をする予定だ。
ウクライナ戦争が発生して3年が過ぎたが、いわゆる「二重用途物品」のロシアへの搬入は西側の制裁をあざ笑うかのように止まる兆しを見せずにいる。二重用途物品は半導体やボールベアリングのように民間用として開発・製造されても軍事用に活用される懸念が大きい商品をいう。
核心供給地は中国だ。日経アジアは、ハンクのような中国の電子商取引業者からロシアが供給された民間電子部品が(ウクライナの)戦場へ向かっているとし、アリエクスプレス・ロシアやオゾンなどロシアの電子商取引プラットフォームで堂々と取引されていると伝えた。これらプラットフォームでは半導体だけでなく、自動車、模型航空機部品など、ドローンとミサイルに使うことのできる製品も取引されている。
ロシアの電子商取引プラットフォームはウクライナ戦争勃発後に西側の制裁が深まると中国市場との連係を強化した。オゾンは2022年11月に広東省深圳に事務所を開設し物流システムを拡充してきた。昨年7-9月期から中国の電子商取引業者JDドットコムの子会社JDロジスティックスと配送契約を結んだ。
韓国でも積極的な動きを見せるアリエクスプレスもロシア市場で人気がある。ロイター通信によるとアリ・ロシアのシェアは20%に迫り、月間ユーザーだけで3500万人を超える。
これらは国際社会の制裁規定を守っていると強調する。オゾンは日経アジアに「米国と欧州連合(EU)の輸出統制対象であるコンピュータ半導体とその他品目の販売を禁止している。これを守るために多様な方法を通じてプラットフォーム内の販売製品をモニタリングしている」と明らかにした。
だが実状は違う。アリ・ロシアとオゾンなどで「インテルCPU」などを検索すれば関連製品がいまも堂々と販売されている。ハンクは「インテルとAMDの半導体をロシア市場で売るのは難しくない。西側が監視しにくい複雑な構造を持っているペーパーカンパニーを中国外に設立するのを利用する」と話した。ここに他の国で4~5回ほど売買するいわゆるロンダリングの過程を経てロシアに製品が入ってくる。事実上原産地追跡が不可能だ。
こうした過程を通じて中国製の二重用途製品はロシア軍に流れている。CNNによると昨年ロシアの超小型電子製品輸入の90%は中国だ。これらはロシアがミサイルと戦車、航空機などを生産するのに使われる必須物品だ。ロシアは弾薬と砲弾生産を急激に増やしているが、ここに使われる核心材料であるニトロセルロースもほとんどが中国製だ。現在ロシアの弾薬と砲弾生産は米国と欧州より3倍近く多いという。
米国はロシア軍が最近ウクライナで大規模な攻勢を取れる背景には中国の支援があるとみて強く問題を提起している。先月24~26日に中国を訪問したブリンケン米国務長官は「工作機械、超小型電子機器、光学部品を中国からロシアに大量に持ち込まれロシアはいつになく速いスピードで軍需品、ミサイル、装甲車などを生産した。これはロシアがウクライナに対する侵略を継続できるようする」と批判した。その上で「こうした取引を中断しなければ(中国に)取る措置を準備している」と警告した。これと関連してウォール・ストリート・ジャーナルは米国政府がロシアとの貿易取引を支援する中国銀行を世界の金融システムから遮断する制裁を検討していると伝えた。
米国の警告にも中国のロシア支援が中断されるかどうかは不透明だ。6日にパリで習近平中国国家主席と会談したフランスのマクロン大統領が「習主席が二重用途製品のロシア向け輸出を厳格に統制すると言った」と話したが、中国政府はこれを公式には確認していない。中ロの密着も相変わらずだ。ロシアのプーチン大統領は15~16日に5度目の当選に成功後初めての海外訪問先として中国を訪れ習主席と首脳会談をする予定だ。
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