西海（ソヘ）上空の国際水域で、中国戦闘機がオーストラリア海軍のヘリに向かって照明弾を発射し、オーストラリア政府が中国に抗議した。同ヘリコプターは、国連の対北朝鮮制裁決議に関連した作戦を遂行中だった。中国は、「オーストラリア側の挑発に対応した正当な措置だった」と対抗した。

ＡＰ通信などによると、オーストラリアのホバート級駆逐艦は４日、韓国西海の国際水域で国連の「アーガス作戦」に参加した。国連安全保障理事会（安保理）の対北朝鮮制裁決議の履行という意味で、２０１８年から北朝鮮船舶の不法な貨物積み替え活動を監視する作戦だ。

ホバート級駆逐艦のヘリ「ＳＨ－６０　シーホーク」が作戦を遂行する途中、中国空軍のＪ－１０戦闘機が現れ、ヘリの進行方向に照明弾を発射した。中国戦闘機が発射した照明弾は、ヘリコプターの前方３００メートル先の上空６０メートルで爆発した。ＡＰ通信によると、ヘリコプターの操縦士が急に回避機動を行い、人命・物的被害は発生しなかったという。


オーストラリアのアンソニー・アルバニージー首相はこの日、ＡＰに「我々はすべてのチャンネルを通じて中国にこのような行為は容認できないという点を明確にした」と強調した。オーストラリアのマールズ国防相は「われわれは北朝鮮に対する国連制裁を履行するための合法的な活動を行うことに躊躇しない」と述べた。

一方、中国外交部の林剣報道官は定例記者会見で「オーストラリアの軍艦旗が『国連安保理決議執行』という旗印を掲げたまま、中国の領空に接近して問題を起こし、挑発しようとする陰謀を企て、中国海上・空中の安全保障に危害を加えた」と主張した。また「警告と注意喚起のために中国軍は現場で必要な措置を取った」とし、「関連作戦は合法的・専門的かつ安全だった」と主張した。また、オーストラリアに外交ルートを通じて抗議したと明らかにした。