トランプ前大統領が11月の米大統領選挙で当選すれば、韓国が負担する在韓米軍防衛費分担金の大幅増額を要求するという意向を明らかにした。韓国がこれに応じなければ在韓米軍撤収カードを取り出すこともあるという考えも表した。トランプ氏は先月30日(現地時間)発行のタイム誌のインタビューで「彼ら(韓国)はおそらくほとんど費用を出していない(paying very little)」とし「なぜ我々が他人を防御するのか。彼らは裕福な国だが、なぜお金を出そうとしないのか」とも話した。
トランプ氏が大統領選挙レースで韓国の防衛費分担金に関する立場を表したのは今回が初めてだ。自身が執権する場合、韓国も「防衛費分担金交渉」対象の例外でないという点を明確にしたのだ。韓米両国は5年ごとに防衛費分担特別協定(SMA)を締結し、韓国の在韓米軍駐留費用を決める。現在、韓国は2021年の合意に基づき当時の1兆1833億ウォン(約1340億円)を基準とし、次のSMAを締結するまで毎年の韓国国防費増額率を反映している。トランプ政権は2019年の第11次SMA交渉当時、韓国の年間分担金(1兆389億ウォン)の6倍近い50億ドル(約6兆9000億ウォン)への増額を要求したというのが外交関係者らの話だ。トランプ氏が当選すれば50億ドルを基準にする可能性も排除できない。
この場合、韓国の立場では困惑するしかない。北朝鮮が軍事的緊張を高め、中国・ロシアとの協力を強化する中、韓国の経済状況は厳しい。韓米日が力を合わせても足りないところに、安保の核心である同盟の防御的軍事力を取引手段にしたり、韓米同盟よりも朝米直取引に向かったりする場合、そうでなくとも不安定な北東アジア情勢の中で安保危機は高まるしかない。
トランプ氏は2万8500人水準である在韓米軍の数を3万5000人に膨らませたり、「韓国はほとんどお金を出していない」という誤った発言を繰り返している。トランプ氏のこうした言及が意図したものなのかは確認されていない。しかしトランプ氏が安保をお金と直結させようとしているのは確かだ。現在、米大統領選挙の結果は予測が難しいほど接戦状況にある。したがって韓国政府はトランプリスクにも徹底的に備えることを望む。あらかじめトランプ陣営に正確な情報を伝え、間違った事実認識を正すチャンネルを設けて稼働させる必要がある。先月始まったSMAを早期に締めくくり、誰が米国の大統領になっても後戻りできない同盟安保のシステムを用意することも必須だ。政界も国益に与野党は関係ないという危機意識を持って超党派的な対米外交支援をしなければいけない。
トランプ氏が大統領選挙レースで韓国の防衛費分担金に関する立場を表したのは今回が初めてだ。自身が執権する場合、韓国も「防衛費分担金交渉」対象の例外でないという点を明確にしたのだ。韓米両国は5年ごとに防衛費分担特別協定(SMA)を締結し、韓国の在韓米軍駐留費用を決める。現在、韓国は2021年の合意に基づき当時の1兆1833億ウォン(約1340億円)を基準とし、次のSMAを締結するまで毎年の韓国国防費増額率を反映している。トランプ政権は2019年の第11次SMA交渉当時、韓国の年間分担金(1兆389億ウォン)の6倍近い50億ドル(約6兆9000億ウォン)への増額を要求したというのが外交関係者らの話だ。トランプ氏が当選すれば50億ドルを基準にする可能性も排除できない。
この場合、韓国の立場では困惑するしかない。北朝鮮が軍事的緊張を高め、中国・ロシアとの協力を強化する中、韓国の経済状況は厳しい。韓米日が力を合わせても足りないところに、安保の核心である同盟の防御的軍事力を取引手段にしたり、韓米同盟よりも朝米直取引に向かったりする場合、そうでなくとも不安定な北東アジア情勢の中で安保危機は高まるしかない。
トランプ氏は2万8500人水準である在韓米軍の数を3万5000人に膨らませたり、「韓国はほとんどお金を出していない」という誤った発言を繰り返している。トランプ氏のこうした言及が意図したものなのかは確認されていない。しかしトランプ氏が安保をお金と直結させようとしているのは確かだ。現在、米大統領選挙の結果は予測が難しいほど接戦状況にある。したがって韓国政府はトランプリスクにも徹底的に備えることを望む。あらかじめトランプ陣営に正確な情報を伝え、間違った事実認識を正すチャンネルを設けて稼働させる必要がある。先月始まったSMAを早期に締めくくり、誰が米国の大統領になっても後戻りできない同盟安保のシステムを用意することも必須だ。政界も国益に与野党は関係ないという危機意識を持って超党派的な対米外交支援をしなければいけない。
この記事を読んで…