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【コラム】韓国の75歳以上、4人の1人はまだ労働(1)

ⓒ 中央日報/中央日報日本語版
京畿道富川市(プチョンシ)の高齢者施設で療養保護士として働くファンさん(71、仁川市南洞区)。ファンさんは10年以上前に中小企業を定年退職したが、その後も働き続けている。一日に6時間、体が不自由な患者の世話をしながら月150万ウォン(約17万円)を受けている。多い金額ではないが、働いていれば生活の活力を感じるという。「この仕事のおかげで今まで子どもの世話にならずに暮らしている。新しい仕事を見つけようと今は笑顔治療の資格を勉強している。体力が続くまで仕事をしたい」というのがファンさんの望みだ。

ファンさんのように古希(70歳)を超えた年齢でも生活戦線に立つ「ワーキングシニア」は珍しくない。統計庁によると、70歳以上の就業者は昨年184万9000人と、5年間に51.6%(63万人)増えた。年間雇用率は2018年の24.3%から急上昇し、昨年初めて30%台となった。特に統計庁は75歳以上の雇用率を昨年初めて算出したが、24.3%にのぼった。80歳近い年齢でも4人に1人は働いているということだ。

国際的に比較しても韓国のワーキングシニアは目立つ。経済協力開発機構(OECD)によると、韓国人が労働市場から離れる「有効労働市場引退年齢」は男性が72.9歳、女性が73.1歳と、加盟国のうち最も遅い。OECD平均(65.3歳、63.6歳)との差も大きい。韓国の少子高齢化が特に深刻であるうえ、過去とは違って子どもに財政的に依存しにくい点、医療技術の発達で身体的健康水準が高まった点などが総合的に作用した結果だ。


しかし単純にワーキングシニアの労働意志が強まったとは見ることはできない。賃金水準が低いが労働の強度は高く、青年層が避ける、いわゆる3K(きつい、汚い、危険)業種を中心に高齢層労働者の需要が増えているからだ。代わりの人手がいないため、従来の勤労者が高齢になっても働き続けるケースも多い。

実際、昨年70歳以上の就職者の産業別分布(月平均)をみると、農業・林業および漁業(30%)、保健業および社会福祉サービス業(23%)、公共行政・国防および社会保障行政(8%)、卸売および小売業(7%)を中心に表れた。昨年下半期の主要産業(300人未満)のうち求人難による未補充人員(求人人員-採用人員)が高かった業種▼鉱工業(4万1334人)▼輸送および倉庫業(1万6185人)▼卸売および小売業(1万4070人)▼保健業および社会福祉サービス業(1万1941人)と似ている。


【コラム】韓国の75歳以上、4人の1人はまだ労働(2)

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