トランプ前大統領が11月の米大統領選挙で勝利すればホワイトハウス国家安全保障補佐官候補に挙がると予想されるエルブリッジ・コルビー元米国防副次官補(戦略・戦力開発担当)が23日(現地時間)、「在韓米軍を中国牽制に活用する代わりに韓国独自の核武装を考慮する必要がある」と述べた。また「韓国がカナダの代わりにG7(主要7カ国)に加入することを支持する」と強調した。
コルビー氏はこの日、ワシントンの自身の事務室で中央日報のインタビューに応じ、「次期米政権の外交・安保政策の最優先課題は中国と軍事的均衡を合わせること」とし、これを支える対韓国外交路線についてこのように明らかにした。また「一体型拡大抑止」を目標にする韓米間の核協議グループ(NCG)運営などを通じて「核の傘」の提供を強化する案については「米国はこれ(核の傘強化)の約束を守れない」と断言した。
コルビー氏はトランプ政権1期目の2018年、強硬な対中国路線を核心とする国防戦略文書(NDS)の起案を主導した人物。米政治専門メディアのポリティコは22日、コルビー氏がリチャード・グラネル元駐独大使と共にトランプ政権2期目の国家安全保障補佐官人選「最終候補」に入ったと報じた。
--米国の安全保障戦略の核心は何になるべきか。
「当然、中国とアジアだ。中国は米国の200倍にのぼる造船建造力ですでに米国を海軍力で上回り、より大きな空軍力まで保有する可能性がある。米国は約150年ぶりに最強国でない状態でライバルと向き合った。出口もなく刃の上に立った状況だ。米国はすべてのことを独自で解決する力がない。今はもう同盟国がより多くのことをしなければいけない」
--どのような形の対中牽制が必要か。
「台湾はもちろん、朝鮮半島近隣の海上で米国は軍事的優位を失った。戦争で米国が勝つかも不確かだ。経済制裁は効果がない。対北朝鮮制裁を続けたが、非核化に失敗し、これは中国に対しても同じだ。中国人民解放軍を退ける戦力が必要だ。米国が敗れれば、中国はもちろん北朝鮮もより良い位置で侵略が可能になるだろう」
米国の国防力を強化すべきというコルビー氏の主張は確固たるものだった。「韓国は中国より優先順位で劣るのか」という質問にもためらわず「中国が優先順位」と答えた。「中国を防いでこそ韓国も安全」という論理だった。
--在韓米軍の性格も変わる可能性があるのか。
「中国が台湾で勝利すれば、次は朝鮮半島になる可能性がある。朝鮮戦争当時の前例もある。したがって在韓米軍はしだいに中国に向かい、朝中の連合攻撃がある場合に朝鮮半島を防御する性格にならなければいけない。韓国は米国の通常戦力支援に対する期待を減らし、直接、朝鮮半島を防御しなければいけない。台湾有事の際、韓国は朝鮮半島戦線だけを守るはずだ。北朝鮮だけでなくロシアも中国の台湾侵攻と同時に何かをしようとするのは明らかであるからだ」
--米軍なしに北朝鮮と敵対することもあるということか。
「それで韓国の独自の核武装まで考慮するすべてのカードをテーブル上に置かなければいけない。英国・フランスの核はNATO(北大西洋条約機構)全体の抑止力に寄与している。(米国の)核拡大防止政策は失敗した。中ロは核を現代化し、北朝鮮とイランも核能力を保有した。我々を脅かす者たちが全く守らない規範を、我々だけが守るために『罰』を受けることはできない。むしろ遅れをとった核均衡のために核兵器をより多く作らなければいけない」
--昨年の韓米首脳会談で核協議グループ(NCG)などバイデン政権の安保約束があったが。
「『ワシントン宣言』は、同盟の韓国に核の傘を提供するために米国の複数の都市と300万人以上の米国人を北朝鮮の報復核攻撃の脅威に露出させる危険を持つ。米国人の中にその事実を知る人は1%もいない。断言するが、米国はこの約束を守ることができない。核共有も韓国の(核使用に対する)意思決定権がなければ、北朝鮮は最終決定権者の米国に対する報復をすることになる。このため(核の共有は)米国人の多数が危険に露出させる(不完全な)核の傘と変わらない」
--バイデン政権は同盟を重視するが。
「同盟はビジネスだ。トランプ氏の言葉のように米国は米国の利益を優先し、韓国も韓国の利益を優先する。これが現実だ。同盟をロマンとして眺めれば敵との対決で生き残ることはできない。米国は韓国を助けるのではない。韓国が米国の安全保障に重要であり、中国牽制のために重要であるため役割をするということだ。トランプ氏のこのような観点は全面的に正しい」
コルビー氏は「同盟がより多くを負担をすべき」という点を繰り返し強調した。現在進行中の韓米防衛費交渉に関しても「韓国が国防費をより多く支出するべき」と述べた。ただ「韓国はすでに規模が大きい国防能力を備えたという点で同盟国の中では『スター』」とし「欧州と日本、台湾など同盟国からより多くの支援が必要だ」と強調した。
トランプ氏側近「在韓米軍は中国牽制、韓国核武装の考慮が必要」(2)
コルビー氏はこの日、ワシントンの自身の事務室で中央日報のインタビューに応じ、「次期米政権の外交・安保政策の最優先課題は中国と軍事的均衡を合わせること」とし、これを支える対韓国外交路線についてこのように明らかにした。また「一体型拡大抑止」を目標にする韓米間の核協議グループ(NCG)運営などを通じて「核の傘」の提供を強化する案については「米国はこれ(核の傘強化)の約束を守れない」と断言した。
コルビー氏はトランプ政権1期目の2018年、強硬な対中国路線を核心とする国防戦略文書(NDS)の起案を主導した人物。米政治専門メディアのポリティコは22日、コルビー氏がリチャード・グラネル元駐独大使と共にトランプ政権2期目の国家安全保障補佐官人選「最終候補」に入ったと報じた。
--米国の安全保障戦略の核心は何になるべきか。
「当然、中国とアジアだ。中国は米国の200倍にのぼる造船建造力ですでに米国を海軍力で上回り、より大きな空軍力まで保有する可能性がある。米国は約150年ぶりに最強国でない状態でライバルと向き合った。出口もなく刃の上に立った状況だ。米国はすべてのことを独自で解決する力がない。今はもう同盟国がより多くのことをしなければいけない」
--どのような形の対中牽制が必要か。
「台湾はもちろん、朝鮮半島近隣の海上で米国は軍事的優位を失った。戦争で米国が勝つかも不確かだ。経済制裁は効果がない。対北朝鮮制裁を続けたが、非核化に失敗し、これは中国に対しても同じだ。中国人民解放軍を退ける戦力が必要だ。米国が敗れれば、中国はもちろん北朝鮮もより良い位置で侵略が可能になるだろう」
米国の国防力を強化すべきというコルビー氏の主張は確固たるものだった。「韓国は中国より優先順位で劣るのか」という質問にもためらわず「中国が優先順位」と答えた。「中国を防いでこそ韓国も安全」という論理だった。
--在韓米軍の性格も変わる可能性があるのか。
「中国が台湾で勝利すれば、次は朝鮮半島になる可能性がある。朝鮮戦争当時の前例もある。したがって在韓米軍はしだいに中国に向かい、朝中の連合攻撃がある場合に朝鮮半島を防御する性格にならなければいけない。韓国は米国の通常戦力支援に対する期待を減らし、直接、朝鮮半島を防御しなければいけない。台湾有事の際、韓国は朝鮮半島戦線だけを守るはずだ。北朝鮮だけでなくロシアも中国の台湾侵攻と同時に何かをしようとするのは明らかであるからだ」
--米軍なしに北朝鮮と敵対することもあるということか。
「それで韓国の独自の核武装まで考慮するすべてのカードをテーブル上に置かなければいけない。英国・フランスの核はNATO(北大西洋条約機構)全体の抑止力に寄与している。(米国の)核拡大防止政策は失敗した。中ロは核を現代化し、北朝鮮とイランも核能力を保有した。我々を脅かす者たちが全く守らない規範を、我々だけが守るために『罰』を受けることはできない。むしろ遅れをとった核均衡のために核兵器をより多く作らなければいけない」
--昨年の韓米首脳会談で核協議グループ(NCG)などバイデン政権の安保約束があったが。
「『ワシントン宣言』は、同盟の韓国に核の傘を提供するために米国の複数の都市と300万人以上の米国人を北朝鮮の報復核攻撃の脅威に露出させる危険を持つ。米国人の中にその事実を知る人は1%もいない。断言するが、米国はこの約束を守ることができない。核共有も韓国の(核使用に対する)意思決定権がなければ、北朝鮮は最終決定権者の米国に対する報復をすることになる。このため(核の共有は)米国人の多数が危険に露出させる(不完全な)核の傘と変わらない」
--バイデン政権は同盟を重視するが。
「同盟はビジネスだ。トランプ氏の言葉のように米国は米国の利益を優先し、韓国も韓国の利益を優先する。これが現実だ。同盟をロマンとして眺めれば敵との対決で生き残ることはできない。米国は韓国を助けるのではない。韓国が米国の安全保障に重要であり、中国牽制のために重要であるため役割をするということだ。トランプ氏のこのような観点は全面的に正しい」
コルビー氏は「同盟がより多くを負担をすべき」という点を繰り返し強調した。現在進行中の韓米防衛費交渉に関しても「韓国が国防費をより多く支出するべき」と述べた。ただ「韓国はすでに規模が大きい国防能力を備えたという点で同盟国の中では『スター』」とし「欧州と日本、台湾など同盟国からより多くの支援が必要だ」と強調した。
トランプ氏側近「在韓米軍は中国牽制、韓国核武装の考慮が必要」(2)
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