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「私は自分の体の中に閉じ込められた囚人」…全身麻痺の40代女性、ペルーで初の安楽死

ⓒ 中央日報/中央日報日本語版

ペルーの国旗

安楽死・助力自殺が違法なペルーで40代女性が例外を認められて安楽死で生涯を閉じた。ペルーで行われた最初の安楽死の事例で、この女性は希少退行性疾患で全身が麻痺した状態だった。



22日(現地時間)、ロイター通信などの報道によると、心理学者であり多発性筋炎患者であるアナ・エストラーダさんは最近47歳で亡くなった。


エストラーダさんの弁護士ホセフィナ・ミロ・クエサダ氏はX(旧ツイッター)を通じて「エストラーダが21日に死亡した」としながら「アナは自分が声を出せるように助けて(尊厳ある死のための)戦いを共にし、愛する気持ちで決定を支持したすべての人々に感謝のメッセージを残した」と伝えた。

続いて「尊厳ある死の権利のためのアナの戦いは数千人のペルー人にその権利の重要性に目を開かせた」と強調した。

◇全身麻痺(まひ)にもオンライン会議で「安楽死」裁判を継続

エストラーダさんは2022年裁判所から医療支援を通じて死亡する権利を認められた。

エストラーダさんは筋肉炎症で筋力が低下していく退行性疾患である多発性筋炎患者で、12歳の時から症状が現れ、20歳ごろには自分で歩くことができなくなって車椅子に頼らなければならなかった。

そのような渦中でも大学に進学して心理学を専攻し、精神科医として働いた。この過程で貯蓄を通じて家を購入して親から独立し、恋愛もして猫も飼った。

一生懸命日常生活を過ごしていたエストラーダさんは2015年から状態が悪化し始めた。2年後にはベッドから起きられなくなり、飼っていた猫は里子に出さなければならず、全身がほぼ麻痺したままチューブを通じて食べ物を摂取して横になったまま生活した。

これに対してエストラーダさんは2019年に安楽死を通じて望む時に死を選択することができるようにしてほしいと訴訟を起こした。エストラーダさんは裁判の過程で「私は命を大切にしている。すぐに死にたくはないが、いつ人生を終わらせるのか決める自由を持ちたい」と訴えた。

裁判が行われる間に病気は悪化して声がうまく出てこなくなり、呼吸も難しくなった。人工呼吸器に頼らなければならないときもあった。2021年初め、ある言論インタビューでこのような自分の境遇について「一日24時間、自分の体の中に閉じ込められた囚人のようだ」と表現していた。

それでもエストラーダさんは「尊厳ある死」に対する戦いをやめなかった。テレビ会議システムを通じてベッドに横になって裁判過程に参加し、「尊厳ある死のためのアナ」というブログを作って録音プログラムを利用して訴訟過程などを共有した。

結局、2022年ペルー最高裁は「エストラーダの決定を保健当局は尊重するべき」という下級審を確定した。

現行のペルー法によると、安楽死を助けた者は最高3年刑に処されるが、この判決で例外を認められたエストラーダさんを支援した医療スタッフは処罰を受けなくてもよくなった。

エストラーダさんは最高裁の判決が下された後、メディアに対して「死ではなく自由のために戦ってきた」とし「私は生きている中で苦痛にもう耐えられなくなった時、そして愛する人々と平和で落ち着いて別れの挨拶ができる時に安楽死をしたい」と言及した。

「これ以上何かを書いたり私の考えを表現したりできなくなる時が来る」としながら「私の体は弱くなっているが、心と精神は幸せだ。人生の最後の瞬間もそうであることを願う」と付け加えた。

カトリック信者が多いペルーは中南米地域のその他のほとんどの国々と同じように安楽死と助力自殺を禁止している。

中南米国家の中ではコロンビアとキューバが安楽死を認めていて、エクアドルでは今年2月、特定条件下で行なわれた安楽死は犯罪として処罰しないという憲法裁判所の決定があった。世界的にも、カナダ・ベルギー・スイスなど少数国家だけが安楽死を許容している。



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