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「どうせ首相はモディ」インド総選挙…ヒンドゥー皇帝第3期、垂れこめる3つの“暗雲”(1)

ⓒ 中央日報/中央日報日本語版
世界最大の民主主義国家であるインドで19日(現地時間)、総選挙が始まる。異変がない限り現政府与党であるインド人民党(BJP)のナレンドラ・モディ首相の3連任が確実視されている。

全体人口14億人を抱えるインドの今回の総選挙有権者数は9億7000万人に達する。投票は6月1日まで44日間行われ、選挙結果は同月4日に発表される。議院内閣制国家であるインドは今回の選挙を通じて連邦下院(ローク・サバー)543人を選出して、多数党代表が首相になる。首相と下院議員の任期はどちらも5年で2029年までとなっている。

各種世論調査では執権与党BJPが率いる与党連合の国民民主同盟(NDA)の圧勝が予想されている。4日、India TV-CNXが実施した世論調査では、NDAが全体議席の73%である399議席を占めることが予想された。BJP単独でも過半(272席)を軽く超える342議席の達成が予想されている。


「反モディ」で一つになった野党連合は94議席の確保にとどまるだろうとみられている。第1野党であるインド国民会議(INC)や新生野党であるアーム・アードミ党(AAP)など野党27政党が「インド国家開発包括同盟」を結成したが、派閥争いなど主導権争いによって分裂してきた。ジャワハルラール・ネルー大学政治学のドワイパヤン・パタチャリヤ教授は「野党が自ら分裂し、与党は彼らを牽制(けんせい)するために何の努力もする必要がない状況」と伝えた。

◇モディ支持率80%…人気の秘訣は経済成長

インド史上「3連任・3連続多数党」の記録は「国父」と呼ばれたジャワハルラール・ネルー初代首相(1947~64年、16年9カ月在任)だけが達成した。彼の一人娘インディラ・ガンジーは3連任(1966~77年と1980~84年、15年11カ月在任)には成功したが3連続多数党を率いることはできなかった。今回の総選挙が予想通りBJPの勝利で終われば、モディ首相はネルー氏と肩を並べることになる。

現在モディ首相に対する支持率は79%(米国ピュー研究所、昨年9月)で、数年間70%を上回っている。ブルームバーグ通信やフィナンシャル・タイムズ(FT)などはこのような「コンクリート人気」の秘訣としてインド経済の急成長を挙げた。

モディ首相は昨年ニューデリーで開かれた独立記念日の演説で「インド建国100周年になる2047年、インドは先進国になるだろう」と明らかにした。これに対してFTは「(モディ執権以前の)10年前には話にもならないことだった」と伝えた。

実際、11年前の2013年国際投資銀行モルガン・スタンレーはインドをインフレや為替レート変動、経常収支、金融市場状況などを考慮して「5大脆弱国〔Fragile Five、インド・ブラジル・インドネシア・トルコ(テュルキエ)・南アフリカ共和国〕」に選定した。

だが、モディ政府発足後は状況が変わった。2014年世界11位だったインドの経済規模は昨年英国を抜いて世界5位に入った。この期間、インドの証券市場に上場された企業の時価総額は3倍に増えた。国内総生産(GDP)は年平均7%台成長を維持している。外国人直接投資(FDI)も2014年361億ドル(約5兆5500億円)から昨年710億ドルに増えた。

国の品格も上昇した。主要20カ国・地域(G20)首脳会議の開催、人類最初となる月の南極着陸など超大型イベントが続いた。米国と中国の覇権戦争、ロシアのウクライナ侵攻の中で、インドは「綱渡り」バランス外交で米国と中国・ロシアから求愛を受ける国になった。世界人口の半分を占めるグローバルサウス、米中制海権争いの舞台になったインド洋の盟主として存在感も強めている。大多数のインド人が「モディの執権がインドの未来に益する」と信じるようになった理由だ。


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