人工知能（ＡＩ）を活用した武器システム開発が各国で相次いでおり、本格的なＡＩ軍備競争が熱く燃え上がっている。現在ＡＩ武器のうち最も注目されるのは、ＡＩを搭載したり活用した第６世代ＡＩ戦闘機と戦闘システムだ。米国と中国をはじめとする主要国は先を争って第６世代ＡＩ戦闘機開発に参入している。第２次世界大戦以降の第１世代のジェット機、第２世代の超音速機、第３世代のレーダー・ミサイル武装機、第４世代の多目的機、第５世代のステルス機時代を経て、戦闘機はいまやＡＩを含む多様なデジタル技術を前面に出して最先端武器への進化を継続している。

米国の地政学関連政治・科学コラムニストのイアン・ブレマー氏はこれを「ＡＩ冷戦」と呼ぶ。米外交専門誌フォーリンポリシーは「ＡＩ技術が戦争の新たな進化を触発している」と評価した。英フィナンシャル・タイムズは「米国と中国の先端技術競争はＡＩ軍備競争へと続いている」と診断した。

ＡＩを活用した新概念第６世代戦闘機の戦力を調べるとぞっとするほどだ。まずディープラーニングを通じて戦闘経験を豊富に蓄積し、指揮・統制・通信・情報（Ｃ３Ｉ）能力まで備えたＡＩを搭載して攻撃性と生存性を同時に高めている。ＡＩアルゴリズムが空中戦シミュレーションで老練な人間の操縦士を超えたという報道が相次いで出る理由だ。ＡＩを活用すれば操縦士が直接戦闘機に乗る有人操縦と遠い基地から統制する遠隔操縦でサポートを受けるだけでなく、自動操縦まで可能だ。


「有無人複合戦闘システム（ＭＵＭ－Ｔ）」まで稼動して同行するドローンやドローン編隊をともに機動して空中と地上の敵を効率的に制圧できる。他の戦闘機やドローンなどとの相互運用能力まで備え情報収集と戦闘シナジーを最大化したのだ。

地上基地や協力ドローン、機体の各種センサーが提供する情報は戦闘機のＡＩが分析し戦場の状況をリアルタイムで把握できようにする。機体の観測システムは機体の前後左右３６０度だけでなく周辺で起きるすべての視覚・信号情報を同時に把握して操縦士のヘルメットに装着されたディスプレーを通じて伝達する。これに伴い、ネットワークを通じて提供されたデータを基にすぐに攻撃や機動を決める「データ・トゥー・デシジョン（Ｄ２Ｄ）」が可能になる。

ここに視程外射程（ＢＶＲ）ミサイルを装着して長距離攻撃能力を高め、指向性エネルギー（レーザー）武器で近接防衛能力を強化する。これを通じて既存の空中戦中心から抜け出して宇宙戦・サイバー戦を遂行し、敵の防空網をはじめとする高難度の地上目標物を隠密で精密に無力化させる。ＡＩをはじめとする多様な技術を前面に出し戦闘機の「勇敢な新世界」を開くものだ。

ＡＩを前面に出した第６世代戦闘機開発の先頭走者は米国だ。米国は空軍と海軍がそれぞれ開発に乗り出して競争している。米海軍は既存の艦載機で運用するＦ／Ａ１８スーパーホーネットに代わる第６世代人工知能ステルス有人戦闘機を開発するＦ／Ａ－ＸＸプログラムの稼動を２０１２年に始めた。米空軍は既存のステルス機Ｆ２２ラプターに代わり制空権と空中戦力の優位を確保し続けるための次世代空中支配（ＮＧＡＤ）プロジェクトを２０１４年に始めて第６世代戦闘機開発に入った。米国防総省の先端武器研究開発組織の防衛高等研究計画局（ＤＡＲＰＡ）で開発した技術をその年に引き継いでだ。


全世界が飛び込んだ第６世代戦闘機競争…「空の戦争」の構図変える（２）