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ロシア、ウクライナのエネルギー施設に大規模空襲…キーウ火力発電所破壊

ⓒ 中央日報/中央日報日本語版

ロシアのプーチン大統領。

ロシアが11日(現地時間)、空中と海上の高精密長距離武器とドローンを使用し、夜中にウクライナ全域のエネルギー施設に大規模な攻撃を行った。この日の空襲でウクライナの首都キーウ近郊の大型発電所は完全に破壊された。

ロイター通信、キーウインディペンデントなどはウクライナ国営エネルギー運営会社ウクルエネルゴの発表を引用し、この日のロシア軍の攻撃でウクライナのハルキウ(ハリコフ)・キーウ・ザポロジエ・オデーサ・リビウ州のエネルギー施設が致命的な被害を受けたと報じた。

◆キーウ最大の火力発電所が完全破壊


特にキーウのトリピリスカ火力発電所は完全に破壊された。トリピリスカ発電所はキーウ近郊にある最大のエネルギー施設で、キーウ全体のエネルギー需要より1800メガワット(MW)多く生産できるよう建設された。しかしこの日の攻撃で発電所の建物は全焼し、発電容量はゼロになった。

ウクライナ第2の都市ハルキウにも空襲が続いた。ハルキウ州のシネフボウ知事は「この地域に少なくとも10回の攻撃があり、主要基盤施設が破壊された」と伝えた。また「ロシアがハルキウのエネルギー施設攻撃にS-300対空ミサイルを使用した」とも強調した。攻撃でこの地域の火力発電所が破壊され、住民20万人への電力供給が中断した。東北部のロシア隣接地域スーミ州の火力発電所もこの日午後に攻撃を受けたと、ロイター通信が伝えた。天然ガスを貯蔵する地下施設2カ所も攻撃を受けたが、運営は中断されていないと、エネルギー企業ナフトガスが明らかにした。

ウクライナ軍はこの日、ロシア軍が82機のミサイルとドローンを動員して攻撃し、うち18発のミサイルと39機のドローンを撃墜したと発表した。今回のロシアの空襲による死亡者は報告されていない。

ウクライナのゼレンスキー大統領はこれをテロと規定した。ゼレンスキー大統領はSNSで西側に向けて「我々に必要なのは長期間の討論ではなく防空支援」と強調した。クレバ外相もこの日、スロバキアを訪問し、「我々に(米国産)パトリオットミサイルを供与してほしい」と促した。

ロシア国防省は今回の攻撃について、ウクライナによるロシアエネルギー施設攻撃に対する報復だと明らかにした。これに先立ちウクライナ軍は1月21日、サンクトペテルブルク近郊の港にあるエネルギー施設をドローンで攻撃するなど、今年に入ってロシアのエネルギー施設を10回以上攻撃した。

プーチン大統領はこの日、ベラルーシのルカシェンコ大統領と会談し、「ウクライナの非武装化と関係がある」と述べた。「エネルギー施設攻撃でウクライナ軍事産業団地に直接的に影響を及ぼす」と話しながらだ。

この日、ウクライナ議会は徴兵をさらに強化する軍動員法案を可決した。深刻な兵力不足問題を解決するため最大50万人以上の動員が必要という軍当局の要請のためだ。徴集忌避に対する処罰を強化し、電子システムで徴集令状を伝える権限を拡大する内容を盛り込んでいる。戦場で36カ月間服務した軍人の動員を解除するという条項は削除された。

◆「安保理の権威が失墜」…韓国が国連総会でロシア批判

一方、米ニューヨーク本部でこの日に開かれた国連総会では、ロシアが先月28日に北朝鮮制裁決議の履行を監視する安全保障理事会傘下の北朝鮮制裁委専門家パネルの任期延長に拒否権を行使したことをめぐり公開討議が行われた。ロシアの拒否で専門家パネルの任期は今月30日に終了する。この日の総会ではロシアが拒否権を行使したことに対する釈明を要求した。

ロシアのネベンジャ国連大使は「専門家パネルの活動は西側寄りであり、北朝鮮制裁は朝鮮半島の正常化に寄与していない」と詭弁を弄した。北朝鮮の金星(キム・ソン)国連大使は「拒否権を行使したロシアに感謝する」とし「安保理の制裁決議は米国の悪辣で敵対的な政策の産物」と述べた。

これに対し韓国の黄浚局(ファン・ジュングク)国連大使は「ロシアの拒否権行使で我々は重要な情報チャンネルを失うことになり、安保理の権威も失墜した」とし「ロシアはウクライナ侵略戦争に使用する北朝鮮違法武器の調達に関する情報がパネルの報告で公開されるのに封じようとしている」と強く批判した。

一方、黄大使は演説直後に鼻血が出たため、その後の演説は国連代表部のキム・ソンフン参事官が続けた。



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