北大西洋条約機構（ＮＡＴＯ）加盟国スロバキアの大統領選挙で親ロ派候補のペテル・ペレグリニ元首相（４８）が当選した。

海外メディアの７日（現地時間）の報道によると、前日に行われたスロバキア大統領選でペレグリニ氏が５３．１２％を得票し、４６．８７％だった親ウクライナ派のイヴァン・コルチョク元外相を抑えて当選した。

議院内閣制のスロバキアで実質的な権力は首相にある。しかし大統領も法律拒否権を活用して首相を牽制できるなど政治的な影響力が少なくない。このため西側陣営は大統領選の結果に注目してきた。


現在スロバキア政府は親ロ・反米性向であるスメル党のロベルト・フィツォ首相が率いている。フィツォ首相は昨年１０月の就任直後にウクライナへの武器供与を中断し、ウクライナが終戦のためにロシアに領土を譲渡すべきだと主張した。

かつてフィツォ首相の側近に挙げられたペレグリニ氏が次期大統領に当選し、スロバキアは親ロ的な動きを加速させると予想される。チャプトバ現大統領は親西側陣営の支持を受けてきた。

ペレグリニ氏は当選後、「スロバキアが戦争でなく平和の方に残れるよう全力を尽くす」と明らかにした。

ＡＰ通信は「批評家はスロバキアが親西側路線を放棄し、ポピュリストのオルバン首相が率いるハンガリーの方向をたどると懸念している」と伝えた。

◆ＮＡＴＯ事務総長「韓国・日本との協力が重要」

こうした中、ＮＡＴＯのストルテンベルグ事務総長は６日に公開された英ＢＢＣのインタビューで、北朝鮮、中国、ロシア、イランなど権威主義国家同盟が強まっているとし、これに対抗するため韓国、日本などとの協力が重要だと強調した。

ストルテンベルグ事務総長は「中国はロシア防衛産業に核心部品を供与しながらロシアの戦争経済を支援し、その見返りにロシアは中国に自らの未来を担保として提供している」と述べた。またイラン・北朝鮮がロシアに弾薬と軍事装備を供与し、ロシアはその見返りに先進技術を提供していると話した。

ストルテンベルグ事務総長はＮＡＴＯが北大西洋を越えて韓国と日本など他国と協力し、「権威主義勢力同盟」に対抗する必要があると強調した。

一方、ＮＡＴＯ加盟国のノルウェーはロシアの脅威に対応し、２０３６年まで今後１２年間に防衛費を６０００億クローネ（約８兆５０００億円）増やす計画だと５日、明らかにした。この計画なら２０３６年のノルウェーの国防費支出は１兆６２４０億クローネとなる。

ＡＰ通信によると、ノルウェーのストーレ首相は「歴史的増額」とし「安保環境が悪化しているため防衛と対応態勢により多くの支出が必要だ」と強調した。ストーレ首相は増額した国防費で少なくとも５隻の新型護衛艦と潜水艦を購入し、ノルウェー史上初めて長距離防空システムを構築すると明らかにした。