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「30年長期執権」狙うプーチン氏、金正恩氏に「核保有国認定」プレゼントか

ⓒ 中央日報/中央日報日本語版

1998年に当時のエリツィン大統領に連邦保安局業務報告をするプーチン氏。[中央フォト]

ロシアのプーチン大統領が大統領選挙を2日前にした13日、北朝鮮を事実上の「核保有国」と認めるような発言をした。

プーチン大統領はこの日、ロシア1やリアノーボスチ通信などとのインタビューで、「北朝鮮は独自の『核の傘』を持っている。彼らはわれわれに(核と関連して)いかなるものも要請しなかった」と話した。プーチン大統領の言及が核非拡散体制と関連しどのような認識を基に出てきたのかは明確でないが、北朝鮮の核保有国の地位を認める趣旨の発言は初めてだ。

「核の傘」は核を保有していない国が核保有同盟国の核戦力を通じて自国の安全保障を図ることを意味する。しかしプーチンは「独自に」という表現を付け加えた。これは北朝鮮が核をすでに保有しているためロシアに「核の傘」を要請する必要がないという意味と解釈できる。


現在の核拡散防止条約(NPT)体制で合法的に核を保有する国は米国、英国、フランス、中国、ロシアの5カ国だけだ。このほかインド、パキスタン、イスラエルはNPT体制外で核を開発し「事実上の核保有国」と呼ばれるが、国際社会が曲折の末にこれらの国の核保有を黙認している。

北朝鮮は2019年2月にハノイでの米朝交渉が決裂した後、これからは非核化交渉ではなく北朝鮮の核を容認する前提で核軍縮交渉にだけ出るという立場を明らかにしてきた。これと関連し米国家情報長官(DNI)も11日に公開した年次報告書で「金正恩(キム・ジョンウン)国務委員長は国際社会で核保有国として認められるという目標を達成するためにロシアと軍事的密着関係を活用しようと希望するだろう」と予想するが、プーチン氏のこの日の発言は金委員長の宿願を支持した格好だ。

慶南(キョンナム)大学極東問題研究所のイ・ビョンチョル教授は「プーチン氏の発言は核非拡散体制の根幹を揺さぶる非常に脅威的であり挑発的な言葉。国際社会が絶対容認してはならない発言」と話した。

ただプーチン氏特有の曖昧なレトリックを通じてウクライナ戦争を積極支援してきた北朝鮮に反対給付を提供したものかもしれず、今後の動きを見守らなければならないという慎重論もある。ある外交消息筋は「プーチン氏が北朝鮮を核保有国と認定することは負担になるだけに代わりに核の傘という表現でNPT体制を試してみたものかもしれない」と話した。

この日の北朝鮮関連発言で見られるように、30年執権時代を開くというプーチン大統領はウクライナ戦争を契機に国際外交安保秩序を揺さぶっている。2000年の初当選から大統領4期、首相を1期歴任したプーチン大統領は、今回の大統領選挙に勝利する場合、任期が2030年までとなり、旧ソ連時代のスターリン共産党書記長による1924~53年の29年独裁より統治期間が長くなる。

専門家らはプーチン氏が構築した体制を「プーチン主義」と呼ぶが、これは民族主義、ロシア正教会、保守主義、国家資本主義、メディア掌握などを通じて2000年の初の大統領選挙で掲げた「偉大な強大国ロシアの復活」を目標にしている。

カーネギー国際平和財団モスクワセンターのアンドレイ・コレスニコフ上級研究員は7日のフォーリンアフェアーズへの寄稿で「今回の大統領選挙は後期プーチン主義が成熟段階に入り込んだことを意味する。プーチン氏は2000年にスターリン主義の国を復活させたが、違いがあるならば当時は反近代的権威主義を一部隠したがいまは完全に表に出している点」と指摘した。



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