米国で中国基盤の動画共有アプリ「Ｔｉｋ　Ｔｏｋ」を事実上禁止にする法案が連邦下院常任委員会を通過した。

７日（現地時間）のＡＰ通信によると、米連邦下院エネルギー・商業委員会は中国系親企業の北京字節跳動科技（バイトダンス）が完全売却するまで米国のアプリストアでＴｉｋ　Ｔｏｋの使用を禁止する法案を全会一致（５０－０）で可決処理した。「国家安全保障上の懸念」が理由だ。


法案の発議には米中戦略競争特別委委員長のマイク・ギャラガー議員（共和党）と特別委幹事のラジャク・リシュナムルティ議員（民主党）をはじめ約２０人の議員が超党派的に参加した。


法案に基づき北京に本社を置くバイトダンスは該当案件が効力を発揮した後１８０日以内にＴｉｋ　Ｔｏｋおよびその他のアプリケーションを売却しなければなければならないと、ＡＰ通信は伝えた。

履行しない場合、米国のアプリストアでＴｉｋ　Ｔｏｋを提供するのは不法となる。法案はいわゆる「敵国の企業が統制」する他のアプリに対しても類似の禁止条項を含めた。

Ｔｉｋ　Ｔｏｋは米国だけで１億７０００万人が使用している。若者を中心に爆発的な人気の動画共有アプリだ。

ＣＮＮは「該当法案は広範囲な『インターネットホスティング』サービスでＴｉｋ　Ｔｏｋトラフィックおよびコンテンツ伝送を制限できる条項を盛り込んでいる」とし「Ｔｉｋ　Ｔｏｋ規制に関連した最も強力な法案であり、立法化すれば業界全般に大きな影響を及ぼしかねない」と指摘した。

ホワイトハウスと共和党所属のマイク・ジョンソン下院議長がこの法案に賛成の立場を明らかにしたが、上院まで無難に通過するかは不透明だと、ＣＮＮは予想した。

米国政府と政界はＴｉｋ　Ｔｏｋの親会社が中国企業だという点を挙げ、使用者情報が中国政府に流れる可能性を懸念してきた。ホワイトハウスは昨年、連邦政府の全機関にＴｉｋ　Ｔｏｋ使用禁止令をすでに出した状態だ。

ＡＰによると、Ｔｉｋ　Ｔｏｋ側は法案が通過した直後、「この法案は米国全域でＴｉｋ　Ｔｏｋの全面禁止を意味する」とし「１億７０００万人の米国人の修正憲法第１条の権利を踏みにじり、５００万の中小企業が成長して雇用を創出するプラットホームを剥奪するものだ」と反発した。