ギリシャのミツォタキス首相がウクライナ南部の都市オデーサ（オデッサ）を訪れ、ゼレンスキー大統領と会っていた当時、両首脳のいる場所からわずか数百メートル先でロシアミサイルが爆発したという報道が出てきた。

米国ＣＮＮ放送は６日（現地時間）、現地消息筋を引用して「ゼレンスキー大統領とミツォタキス首相からわずか５００メートル離れたところでロシアのミサイルが爆発した」と報じた。ロイター通信も「今回の攻撃が両国代表団から約５００～８００メートル離れたところで発生した」と伝えた。

ウクライナ海軍のドミトロ・プレテンチュク報道官は国営ウクルインフォルム通信に「今回の空襲で５人が亡くなった」とし「オデーサ港のインフラを狙った」と明らかにした。ただしウクライナ南部司令部のナタリア・フメニウク報道官はある言論インタビューで「オデーサに対するミサイル攻撃は特定の訪問と全く関連がない」と言及した。


ロシア軍が両首脳が訪問する予定だったという諜報を事前に入手して攻撃した情況はないということだ。事前情報のないミサイル空襲といっても、一歩間違えて両首脳が負傷あるいは死亡していたとすれば戦争がさらに拡大するところだった。

ミツォタキス首相はこの日の共同記者会見で「ミサイル空襲を経験した」とし「我々から近いところでサイレンが鳴り爆発音が聞こえたが、防空壕に向かう時間がなかった」と述べた。あわせて「非常に強烈な経験」としながら「戦争に対して新聞で見ることと耳で聞いて目で見ることは本当に違う」と付け加えた。

ゼレンスキー大統領も会見で「彼らはどこだろうがお構いなしに攻撃する」とロシアを批判した。

黒海に接したオデーサ港はロシアが２０２２年２月に全面侵攻を敢行して以来、一貫してターゲットになっている場所だ。特に昨年７月、ロシアがウクライナ産穀物の安全な輸送を保障する黒海穀物協定を破棄してウクライナが独自航路で輸出を始めてからは攻撃がより一層頻発している。