米国政府がオランダ・日本など同盟国に向け、中国に輸出する半導体技術・装備に対する統制を強化するよう圧力を加えたと、ブルームバーグ通信が6日(現地時間)報じた。また、韓国とドイツにも関連輸出統制に加わるよう要求していると伝えた。米国が同盟国に圧力を加えるのは、2022年から米国が施行して複数の国が参加した対中半導体装備輸出統制に依然として穴があると判断したためとみられる。
ブルームバーグによると、米国はオランダ政府に半導体装備会社ASMLが輸出統制施行前に中国企業に販売した半導体装備と関連し、修理サービスなどをしないよう求めた。
また、米国政府は日本化学素材企業JSRなどが半導体の核心素材フォトレジストの中国輸出を制限することを望んでいる、と伝えた。フォトレジスト部門で世界1位(シェア30%)のJSRはサムスン電子・台湾TSMC・インテルなどに素材を納品している。
日本とオランダも米国に続いて昨年から輸出統制を強化したが、米国はまだ問題点が多いという立場だ。日本・オランダ企業が依然として過去に中国に販売した装備を修理したり予備部品を販売したりしているため統制の効果が半減しているというのが米国側の不満だ。これに関連しブルームバーグ通信はASML、オランダ貿易省、日本経済産業省は論評を拒否したと伝えた。米国家安全保障会議(NSC)と米商務省も論評を拒否した。
◆「G7の前にドイツが参加を」…韓国にも圧力
また、米国は対中輸出統制に合流していないドイツ・韓国などに参加を促していると、ブルームバーグ通信が伝えた。韓国・オランダ・ドイツ・日本の4カ国がターゲットになったのは半導体サプライチェーン核心企業の本拠地であるからだ。ブルームバーグ通信は「米国だけを輸出統制する場合、他国の競争企業だけが(反射利益を受けて)有利になるという米半導体業界の懸念を反映した措置」と伝えた。米国はインテル・マイクロンなど自国半導体企業を全面的に支援しながら「シリコンバレーにシリコン(半導体)を取り戻す」と意気込んでいる。
ドイツの場合、光学技術トップ企業カールツァイスがASMLに先端半導体生産に必要な光学部品を供給するが、米国はカールツァイスが中国に関連部品を輸出しないようドイツ政府が動くべきという立場だ。オランダもドイツが輸出統制に参加することを希望し、バイデン政権は6月の主要7カ国(G7)首脳会議前にドイツも輸出統制に加わるよう圧力を加えたと、ブルームバーグ通信は伝えた。
これに先立ちドイツは昨年、対中半導体化学製品輸出を制限するかどうか検討したが、4月に中国を訪問する予定のショルツ独首相はまだこの問題について明確な立場を明らかにしていないという。
米国は韓国の参加も望んでいる。米国の輸出統制を総括するエステベス商務次官は1月、半導体など先端技術が敵国に渡らないよう韓国など同盟と新しい多国間輸出統制体制の構築について議論していると明らかにした。同月17日には米国半導体産業協会(SIA)が韓国・日本・台湾なども米国と似た対中国輸出統制を導入するよう説得しようという立場を商務省に提出するなど、韓国に対する参加要求が強まる雰囲気だ。
米国は韓国とも半導体輸出統制の対話を進め、昨年は韓国に多国間輸出統制への参加を要請し、2月には体系的な対話をしたと、情報筋がブルームバーグに伝えた。ただ、韓国は半導体装備分野ではオランダ・日本に劣勢であり、米国の圧力はこれらの国に比べると強くないという声もある。
◆米国、ファーウェイフォンの先端半導体に驚く
米国の圧力強化は中国企業ファーウェイが昨年最先端スマートフォンを出した時期と重なる。当時ファーウェイが米国の輸出統制にもかかわらずスマートフォンに最先端半導体を搭載していることが確認され、米国の制裁に穴があるという懸念が強まった。ファーウェイのMate60Proにはファーウェイのファブレス子会社ハイシリコンが設計して中国最大ファウンドリー(半導体委託生産)SMICの7ナノ工程で製作したモバイルアプリケーションプロセッサ(AP)「Kirin9000s」が搭載された。
一部ではSMICが最近3ナノ工程のための研究開発チームを内部に構成したという見方もある。米国の対中半導体輸出制裁措置が始まる前に備蓄しておいた旧型装備で生産しているとも推定されている。
ブルームバーグによると、米国はオランダ政府に半導体装備会社ASMLが輸出統制施行前に中国企業に販売した半導体装備と関連し、修理サービスなどをしないよう求めた。
また、米国政府は日本化学素材企業JSRなどが半導体の核心素材フォトレジストの中国輸出を制限することを望んでいる、と伝えた。フォトレジスト部門で世界1位(シェア30%)のJSRはサムスン電子・台湾TSMC・インテルなどに素材を納品している。
日本とオランダも米国に続いて昨年から輸出統制を強化したが、米国はまだ問題点が多いという立場だ。日本・オランダ企業が依然として過去に中国に販売した装備を修理したり予備部品を販売したりしているため統制の効果が半減しているというのが米国側の不満だ。これに関連しブルームバーグ通信はASML、オランダ貿易省、日本経済産業省は論評を拒否したと伝えた。米国家安全保障会議(NSC)と米商務省も論評を拒否した。
◆「G7の前にドイツが参加を」…韓国にも圧力
また、米国は対中輸出統制に合流していないドイツ・韓国などに参加を促していると、ブルームバーグ通信が伝えた。韓国・オランダ・ドイツ・日本の4カ国がターゲットになったのは半導体サプライチェーン核心企業の本拠地であるからだ。ブルームバーグ通信は「米国だけを輸出統制する場合、他国の競争企業だけが(反射利益を受けて)有利になるという米半導体業界の懸念を反映した措置」と伝えた。米国はインテル・マイクロンなど自国半導体企業を全面的に支援しながら「シリコンバレーにシリコン(半導体)を取り戻す」と意気込んでいる。
ドイツの場合、光学技術トップ企業カールツァイスがASMLに先端半導体生産に必要な光学部品を供給するが、米国はカールツァイスが中国に関連部品を輸出しないようドイツ政府が動くべきという立場だ。オランダもドイツが輸出統制に参加することを希望し、バイデン政権は6月の主要7カ国(G7)首脳会議前にドイツも輸出統制に加わるよう圧力を加えたと、ブルームバーグ通信は伝えた。
これに先立ちドイツは昨年、対中半導体化学製品輸出を制限するかどうか検討したが、4月に中国を訪問する予定のショルツ独首相はまだこの問題について明確な立場を明らかにしていないという。
米国は韓国の参加も望んでいる。米国の輸出統制を総括するエステベス商務次官は1月、半導体など先端技術が敵国に渡らないよう韓国など同盟と新しい多国間輸出統制体制の構築について議論していると明らかにした。同月17日には米国半導体産業協会(SIA)が韓国・日本・台湾なども米国と似た対中国輸出統制を導入するよう説得しようという立場を商務省に提出するなど、韓国に対する参加要求が強まる雰囲気だ。
米国は韓国とも半導体輸出統制の対話を進め、昨年は韓国に多国間輸出統制への参加を要請し、2月には体系的な対話をしたと、情報筋がブルームバーグに伝えた。ただ、韓国は半導体装備分野ではオランダ・日本に劣勢であり、米国の圧力はこれらの国に比べると強くないという声もある。
◆米国、ファーウェイフォンの先端半導体に驚く
米国の圧力強化は中国企業ファーウェイが昨年最先端スマートフォンを出した時期と重なる。当時ファーウェイが米国の輸出統制にもかかわらずスマートフォンに最先端半導体を搭載していることが確認され、米国の制裁に穴があるという懸念が強まった。ファーウェイのMate60Proにはファーウェイのファブレス子会社ハイシリコンが設計して中国最大ファウンドリー(半導体委託生産)SMICの7ナノ工程で製作したモバイルアプリケーションプロセッサ(AP)「Kirin9000s」が搭載された。
一部ではSMICが最近3ナノ工程のための研究開発チームを内部に構成したという見方もある。米国の対中半導体輸出制裁措置が始まる前に備蓄しておいた旧型装備で生産しているとも推定されている。
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