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ピロリ菌を自分で飲んで実験…訪韓したノーベル賞医師の忠告(2)

ⓒ 中央日報/中央日報日本語版

ヘリコバクターピロリ菌 [中央フォト]

--菌に予想外の効能もあったというが。

「米ニューヨークの青年層を対象にした研究では、ピロリ菌の保有者は皮膚アレルギーが少なく、喘息発生率が50%低いという結果が出てきた。菌が体内にあればアレルギーを防ぐという仮説だ。では生菌でなく安全な形態のピロリ菌の摂取が有効となる可能性がある。甲殻類アレルギーがある私のように、アレルギーに苦しむ人たちには役に立つだろう」

--ノーベル賞共同受賞者のロビン・ウォレン教授はどう過ごしているのか。


「私より12歳年上で、数年前に引退した。夫人と死別した後、転倒してけがをし、介護医療院で過ごしている。6カ月ごとに訪ねて一緒にビールを飲んだりする。数年間、2人でノーベル賞授賞式の中継を見ながら思い出に浸った」

マーシャル教授には子どもが4人いる。父親の後を継いで研究者になった子どもはいるのだろうか。4人とも40代だ。看護師、救急室医師、科学者、芸術家として暮らしている。20代の孫の中には医学者もロケットエンジニアもいる。マーシャルは未来の世代にはできないことがないと考えている。

--韓国はまだノーベル生理学・医学賞の受賞者が出ていない。助言があれば。

「AI(人工知能)時代を迎え、一部の医師は消える危機にある。患者が自ら病気を診断して治療する時代が来るからだ。その場合、逆説的に人間の領域である好奇心と興味が重要になる。研究者に最も必要なことだ。政府は遠くを眺めて大学の基礎科学研究を積極的に支援しなければいけない。基礎科学がうまくいけばすべての国民が恩恵を受ける。企業が技術を商用化すれば雇用が創出され、研究によるメリットがある。研究者には楽観的なマインドを強調している。私のピロリ菌論文が初めて出た時、学会は口頭発表を許諾しないほど酷評を受けた。しかし結局はノーベル賞を受賞した。過度に心配しないこと、あきらめない姿勢が重要だ」


ピロリ菌を自分で飲んで実験…訪韓したノーベル賞医師の忠告(1)

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