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荒れ狂う中国の愛国主義…ノーベル文学賞受賞作家まで親日で告訴

ⓒ 中央日報/中央日報日本語版
中国のある愛国主義ブロガーが、ノーベル文学賞を受賞した莫言氏に親日容疑があるとして彼を告訴した。中華圏のメディアは「愛国主義教育を受けた中国人が世界と遮断されたファイアーウォールに閉じ込められ国の発展を妨げる破壊的な能力に転落した」として弊害を指摘した。

莫氏の告訴は中国版ツイッターのウェイボーで愛国主義を掲げて21万人のフォロワーを持つ「真実を語る毛星火」(以下、毛氏)と名乗るIDが主導した。毛氏は先月27日、「莫氏は英雄先烈に墨を塗った容疑があり、英雄先烈法を違反した」として裁判所に提出したA4用紙4枚分の告訴状を公開した。

毛氏は告訴状で、莫氏が小説『紅高粱家族』と『豊乳肥臀』で日本の中国侵略を美化し、毛沢東主席を侮辱したなどの26の「犯罪証拠」を数え上げた。合わせて裁判所に莫氏の作品を一般書店で販売することを禁止し、謝罪とともに15億元(約313億円)を賠償するよう要求した。


莫氏の主張は一気に中国SNSで話題になった。彼はオンライン投票で1万人以上の支持者を確保したとし、「圧倒的勝利」を主張した。

議論が広がると中国の代表的な国粋主義論客である胡錫進元環球時報編集長まで愛国主義ネットユーザーを批判した。胡氏は先月27日、SNSに「ノーベル文学賞が莫氏の『原罪』になった」と投稿し、「起訴者がトラフィックを稼ぐための騒動であることをみんな知りながらながらも堂々と広がっているという事実が驚くべきだ」と嘆いた。胡氏は「中国社会は善悪に覚醒が必要だ。莫氏起訴は(中国社会の)閉鎖と収縮、極端化された『政治的正しさ』、党が導く憲法秩序の下の寛容と自由を破壊する行為」と批判した。

これに対し毛氏は28日、「法により行動する愛国人民を国粋主義者と侮辱した」として胡氏まで告訴すると主張した。多くの中国ネットユーザーは胡氏告訴を主張した毛氏の投稿にコメントを残し毛氏を支持する意向を明らかにした。

こうした騒動が広がる間にウェイボーでフォロワー430万人を持つ莫氏は何も対応していない。彼は昨年8月以降SNSに投稿していない。国営メディアも一切報道していない。裁判所など司法機関も実際の調査に着手するかなどに対する公式反応を出さずにいる。



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