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「西側の支援が来る前に叩く」全方向からの攻勢に出たロシア…ザポロジエに5万人の兵力を集結

ⓒ 中央日報/中央日報日本語版

ロシアの国旗

ウクライナ東部の要衝地アウディウカを占領したロシア軍が勢いに乗じて主要戦線からの進撃を急いでいる。ロシアは開戦2年を目前にして砲弾不足に苦しめられているウクライナ軍を全方向から圧迫し、占領地拡大のために突進している。

19日(現地時間)、米国CNN放送はロシア軍がドネツィクの主要激戦地アウディウカを占領した後、追加占領地確保のために主要戦線から全方向の攻勢に出たと伝えた。メディアはウクライナ軍は必死の防御戦を行っているが、西側の援助が遅れている状況でロシアの総攻勢を防ぐには力が足りないと伝えた。

◇ザポロジエに5万人の兵力を結集


現在ウクライナ南部の主要拠点都市であるザポロジエ州付近には5万人のロシア兵力が集結した状態だ。ロシアがアウディウカに配置した兵力を上回る規模だ。

ザポロジエは欧州最大の原子力発電所があるところで、2022年2月ロシア侵攻直後に占領されて昨年6月にウクライナが奪還した。この過程で放射能漏れに対する国際社会の懸念が高まっていた地域だ。

ロシア軍は19日、ザポロジエのウクライナ軍基地と民間人居住地域に無差別爆撃を加えた。これに伴い、ウクライナ民間人1人が死亡して子ども2人を含め14人が重傷を負った。民間人居住地域の建物が4軒以上破壊された。

これに先立ち、17日には一日の間に82回の戦闘が起きた。ウクライナ軍参謀陣は「ロシア軍が計13発のミサイルと104回の空襲を実施し、多重発射ロケットシステムを169回発射した」と伝えた。

キーウインディペンデントはウクライナ軍がザポロジエでロシアの反復的な攻撃をすべて撃退したと伝えた。だが、ウクライナ軍西部作戦司令部(AFU)は「これは『もっと大きいこと』の前哨かもしれない」とメディアに伝えた。

ロシア軍は北東部のクピャンスクでも進撃中だ。タス通信によると、ロシア軍はこの24時間でウクライナ軍が同地で兵力115人を失ったと主張した。クピャンスクはウクライナ第2の都市ハルキウに近い都市で、2022年2~9月ロシア軍が占領したがウクライナがその後収復していた。ニューヨーク・タイムズ(NYT)はロシア軍が北東部クレミンナ、東部マリンカ、南部リマンに向かっても突進していると伝えた。

◇兵力劣勢に何もできないウクライナ

ウクライナ軍がロシアの猛攻に何もできないでいる最大の理由は弾薬など武器や兵力不足のためだと外信は伝えた。実際にあるウクライナ軍人はウクライナテレビとのインタビューで「ロシアは500キロ~1トンの爆弾でビルをまるごと吹き飛ばしてしまうが、我々にあるのは小さな無人機だけ」としながら「我々には砲弾が必要だ」と強調した。

だが、欧州連合(EU)の砲弾供給は今秋にならないと本格的に支援されないものと予測される。米国戦争研究所(ISW)はEUの砲弾支援が拡大するとしても、米国の支援がなければロシアの攻撃を阻むことは難しいと伝えた。この日バイデン米大統領は下院に13日上院で通過したウクライナ支援法案を早く通過させなければなければならないと求めた。

ロシアは西側の支援がもたついている隙に乗じて主要戦線に軍事力を注ぎ込んでいる。この日、ウクライナのゼレンスキー大統領はクピャンスク最前方部隊を訪問して「ロシア軍がウクライナに対する(西側の)支援が遅れるのを利用している」としながら「砲弾と最前方防空、長距離武器などが足りていない」と訴えた。



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