専攻医のストで医療大乱が可視化する中で、韓国軍当局が軍病院救急室の民間への開放をまず実施することにした。

韓国国防部が１９日に明らかにしたところによると、２０日に大型病院の専攻医が実際に集団行動に出ると同時に１２の国軍病院の救急室を民間に開放する方針だ。国防部のチョン・ハギュ報道官はこの日の定例会見で、「民間医療界のスト強行時に汎官庁次元の対策に基づいて国軍首都病院など１２の軍病院救急室を開放し救急患者診療を支援する」と明らかにした。救急診療体系を中心に国家医療体系の空白を埋めるという意味だ。

医師のストなど集団行動が長期化する場合、これに加えて軍医官の民間病院への派遣も行われるものとみられる。チョン報道官は「状況を考慮し軍将兵医療支援態勢に影響がない範囲内で民間外来患者診療と軍医官派遣案などを今後検討していく」と話した。


国防部は６日に政府が設けた医師集団行動中央事故収拾本部に参加してこうした対策を準備してきた。国防部関係者は「コロナ禍当時に軍の病院に民間人を受け入れた経験がある。国民の不便最小化に向け政府の方針に積極的に協力したい」と話した。国防部のキム・ソンホ次官はこの日午後に国軍医務司令部と国軍首都病院を訪問し、民間人を対象とした非常診療体系運営現場を確認し準備状態と軍医務支援態勢を点検する計画だ。

韓国政府の医学部定員拡大の方針に対抗し全国主要５病院の専攻医は１９日までに全員が辞表を提出し、２０日午前６時から診療中断に入ることにした。韓国政府はこれに対し全修練病院専攻医を対象に診療維持命令を発令するなど対応に出た。