「『延坪島(ヨンピョンド)方式』の民間殺傷を含む局地戦、または『天安方式』(軍攻撃)の軍事挑発ともに可能性がある」。
韓国の金聖翰(キム・ソンハン)前国家安保室長は12日(現地時間)、年内に北朝鮮が致命的レベルの軍事行動を敢行する可能性が高いという米国の懸念に関連し「今年は注意しなければいけない。北が戦争を拡大をさせずに韓国にダメージを与えることができるシナリオは散在している」とし、このように述べた。
この日、米ワシントンで開か入れた米戦略国際問題研究所(CSIS)主催のフォーラムの後、金氏は中央日報のインタビューに40分間ほど応じ、「北の立場では国際社会の非難を呼ぶ民間人殺傷よりも韓国軍だけを原点打撃することを望むはずだが、我々の境界地域には軍と民間人がいて『ピンポイント』は容易でない」と話した。続いて「竜山(ヨンサン)大統領室にいた当時、合同参謀本部・情報機関を動員し、北の対南挑発および対応シナリオを100種類ほど作っておいた」と伝えた。
尹錫悦(ユン・ソクヨル)大統領の米国国賓訪問および韓米首脳会談まで1カ月も残っていない時点の昨年3月29日に突然辞任した金氏がインタビューに応じたのは今回が初めてだ。尹錫悦政権の外交安保政策の下絵を描いた金前室長はインタビューで、国際社会に広がるトランプフォビア(恐怖)、韓米日安保協力、北朝鮮武力挑発の可能性などについて自身の考えを明らかにした。
金氏はトランプ前大統領について「彼はかなりブリリアント(聡明)だ」とし「彼が再執権すれば好き勝手にすると予測する人が多いが、私は反対になる可能性があると考える」と述べた。続いて尹大統領との相性も良いはずだとし、「尹大統領は強い人とも1対1で接して自分の方に引き込むのに優れていて(トランプ氏が再執権する場合)1カ月程度で適応するだろう」と話した。そして「例えばトランプ氏が5000億ウォンの防衛費分担引き上げを要求してくれば、尹大統領は『その程度はしよう。その代わり経済安保などで2兆-3兆ウォンを受ければよい』というスタイルだ」と説明した。
--11月の米大統領選挙以降、韓米日3カ国安保協力が持続可能かに関心が集まっている。
「持続可能だ。ただし前提がある。先に韓日の連携がなければいけない。米国が主導して前に引っ張り、韓日は後ろでただ乗りすることはできない。3カ国が正三角形のように(似た責任と役割で)進まなければいけない。もう一つは米国の対中関係だ。(再執権する場合)中国圧力の課題を抱えているトランプ氏の立場では、韓米日3カ国協力がまともに作動すればチャンスになる。トランプ氏はビジネス精神が強いので韓米日3カ国協力を弱化させる理由はない」
--韓国は韓米連合軍司令部が作動するが、日本の場合、自衛隊の限界があるのでは。
「それでトランプ氏は日本右翼の要求、たとえば日本の戦争放棄などを含む憲法9条改正要求を受け入れる可能性がある。また1997年に改定された日米防衛協力のための指針に基づき、周辺事態発生時に日本自衛隊は機雷除去など米軍の後方支援を引き受けるが、その範囲をさらに拡張することも考えられる。日本の鎖を外そうとするだろう」
--その場合、韓国もより一層責任ある役割を担当しなければいけない。
「それで私もその間『戦力提供国』に限られていた国連軍司令部参加国の概念を『戦力使用国』の韓国を含む参加国に拡大するべだという主張をした。私はそのように準備をして(大統領室から)出てきた。日本が考えているのは、いわゆる『北東アジア司令部』だが、これは我々が受け入れることはできない。我々の同意なく日本が米国に要求するのは難しいはずだ」
--「防衛費を十分に負担しない北大西洋条約機構(NATO)同盟国がロシアの攻撃を受けても助けない」というトランプ氏の発言が論議を呼んでいる。
「NATO加盟国は我々の基準で見ても国防費が少ない。2006年にNATO加盟国は国内総生産(GDP)の2%の国防費支出に合意した。義務条項ではないが、まだ1%未満のところが大半だ。ウクライナ戦争は始まってからドイツとポーランドが大きく増やしただけだ。結果論的に見ると、トランプ氏の言葉を先に聞いておくべきだった。それでトランプ氏がもっと増やすよう要求しているのだ」
--トランプ氏は「ロシアが好き勝手に振る舞うようにする」とも話した。
「政治的なレトリックではないだろうか。そのメッセージは『NATO加盟国は国防費をGDPの2%以上に増やすべきだ。そうしなければ覚悟するべき』ということだが、傍点は前の方に打たれているはずだ」
--昨年末「トランプ氏が再執権する場合、北核凍結の見返りに制裁緩和を進める」という米メディアの報道があった。トランプ氏側は否認したが、可能性を排除できないという声がある。
「2022年に尹大統領が明らかにした『大胆な構想』にも、北が非核化に転換すれば北の鉱物資源と国際社会の食料を交換するというプログラムが含まれている。そのような脈絡で見ると、こうした報道もおかしくないが、基本前提は非核化だ。非核化をするという前提で凍結するべきであり、非核化なしに凍結だけをすれば補償を与えてはいけない」
韓国前安保室長「尹大統領、トランプ氏が執権しても相性よいはず」(2)
韓国の金聖翰(キム・ソンハン)前国家安保室長は12日(現地時間)、年内に北朝鮮が致命的レベルの軍事行動を敢行する可能性が高いという米国の懸念に関連し「今年は注意しなければいけない。北が戦争を拡大をさせずに韓国にダメージを与えることができるシナリオは散在している」とし、このように述べた。
この日、米ワシントンで開か入れた米戦略国際問題研究所(CSIS)主催のフォーラムの後、金氏は中央日報のインタビューに40分間ほど応じ、「北の立場では国際社会の非難を呼ぶ民間人殺傷よりも韓国軍だけを原点打撃することを望むはずだが、我々の境界地域には軍と民間人がいて『ピンポイント』は容易でない」と話した。続いて「竜山(ヨンサン)大統領室にいた当時、合同参謀本部・情報機関を動員し、北の対南挑発および対応シナリオを100種類ほど作っておいた」と伝えた。
尹錫悦(ユン・ソクヨル)大統領の米国国賓訪問および韓米首脳会談まで1カ月も残っていない時点の昨年3月29日に突然辞任した金氏がインタビューに応じたのは今回が初めてだ。尹錫悦政権の外交安保政策の下絵を描いた金前室長はインタビューで、国際社会に広がるトランプフォビア(恐怖)、韓米日安保協力、北朝鮮武力挑発の可能性などについて自身の考えを明らかにした。
金氏はトランプ前大統領について「彼はかなりブリリアント(聡明)だ」とし「彼が再執権すれば好き勝手にすると予測する人が多いが、私は反対になる可能性があると考える」と述べた。続いて尹大統領との相性も良いはずだとし、「尹大統領は強い人とも1対1で接して自分の方に引き込むのに優れていて(トランプ氏が再執権する場合)1カ月程度で適応するだろう」と話した。そして「例えばトランプ氏が5000億ウォンの防衛費分担引き上げを要求してくれば、尹大統領は『その程度はしよう。その代わり経済安保などで2兆-3兆ウォンを受ければよい』というスタイルだ」と説明した。
--11月の米大統領選挙以降、韓米日3カ国安保協力が持続可能かに関心が集まっている。
「持続可能だ。ただし前提がある。先に韓日の連携がなければいけない。米国が主導して前に引っ張り、韓日は後ろでただ乗りすることはできない。3カ国が正三角形のように(似た責任と役割で)進まなければいけない。もう一つは米国の対中関係だ。(再執権する場合)中国圧力の課題を抱えているトランプ氏の立場では、韓米日3カ国協力がまともに作動すればチャンスになる。トランプ氏はビジネス精神が強いので韓米日3カ国協力を弱化させる理由はない」
--韓国は韓米連合軍司令部が作動するが、日本の場合、自衛隊の限界があるのでは。
「それでトランプ氏は日本右翼の要求、たとえば日本の戦争放棄などを含む憲法9条改正要求を受け入れる可能性がある。また1997年に改定された日米防衛協力のための指針に基づき、周辺事態発生時に日本自衛隊は機雷除去など米軍の後方支援を引き受けるが、その範囲をさらに拡張することも考えられる。日本の鎖を外そうとするだろう」
--その場合、韓国もより一層責任ある役割を担当しなければいけない。
「それで私もその間『戦力提供国』に限られていた国連軍司令部参加国の概念を『戦力使用国』の韓国を含む参加国に拡大するべだという主張をした。私はそのように準備をして(大統領室から)出てきた。日本が考えているのは、いわゆる『北東アジア司令部』だが、これは我々が受け入れることはできない。我々の同意なく日本が米国に要求するのは難しいはずだ」
--「防衛費を十分に負担しない北大西洋条約機構(NATO)同盟国がロシアの攻撃を受けても助けない」というトランプ氏の発言が論議を呼んでいる。
「NATO加盟国は我々の基準で見ても国防費が少ない。2006年にNATO加盟国は国内総生産(GDP)の2%の国防費支出に合意した。義務条項ではないが、まだ1%未満のところが大半だ。ウクライナ戦争は始まってからドイツとポーランドが大きく増やしただけだ。結果論的に見ると、トランプ氏の言葉を先に聞いておくべきだった。それでトランプ氏がもっと増やすよう要求しているのだ」
--トランプ氏は「ロシアが好き勝手に振る舞うようにする」とも話した。
「政治的なレトリックではないだろうか。そのメッセージは『NATO加盟国は国防費をGDPの2%以上に増やすべきだ。そうしなければ覚悟するべき』ということだが、傍点は前の方に打たれているはずだ」
--昨年末「トランプ氏が再執権する場合、北核凍結の見返りに制裁緩和を進める」という米メディアの報道があった。トランプ氏側は否認したが、可能性を排除できないという声がある。
「2022年に尹大統領が明らかにした『大胆な構想』にも、北が非核化に転換すれば北の鉱物資源と国際社会の食料を交換するというプログラムが含まれている。そのような脈絡で見ると、こうした報道もおかしくないが、基本前提は非核化だ。非核化をするという前提で凍結するべきであり、非核化なしに凍結だけをすれば補償を与えてはいけない」
韓国前安保室長「尹大統領、トランプ氏が執権しても相性よいはず」(2)
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