バイデン米大統領が公式的な席でまた用語を思い出せない姿を露出した。今度はイスラエルに対する支援の必要性を強調するために行った緊急演説で、イスラエルを攻撃した武装組織「ハマス」の名称を思い出せなかった。



バイデン大統領は６日（現地時間）、イスラエルとウクライナへの支援を含む緊急安全保障予算案の迅速な処理を議会に呼びかける演説の直後、中東状況に関する質問を受けた。バイデン大統領はためらいながら「反応があった」と答えたが、「誰」が反応したのか主語を明示できなかった。


またバイデン大統領はしばらく止まって「言葉を少し選ばなければいけない」と話したが、また主語を省略して「若干の動きがあった」と述べた。そして「からの反応（ｒｅｓｐｏｎｓｅ　ｆｒｏｍ）…」「反対陣営（ｏｐｐｏｓｉｔｉｏｎ）…」という言葉を繰り返した。

バイデン大統領は結局、生放送で行われた演説で３０秒以上もイスラエルを攻撃した主体の名前を出せず、取材陣の１人が「ハマスか」と尋ねると、「申し訳ない」と言って「ハマスから反応があった」とかろうじて文章を完成させた。

バイデン大統領の答弁の直後、追加の質問が多かったが、バイデン大統領は「我々は譲歩しない」とだけ話して急いで演説場所を出て行った。

バイデン大統領は１９４２年生まれの８１歳で、米国史上最高齢の現職大統領だ。１１月の大統領選挙で再選に成功する場合、８６歳まで米国を率いる。バイデン大統領は公式的な席でよく失言したり、階段や舞台で転倒したりするため、再選挑戦を公式化してからは高齢による認知能力に各種懸念が出ている。

このためＣＮＮが１日に発表した世論調査によると、バイデン大統領を支持する民主党性向の有権者さえも４６％が最も懸念される要素に「バイデン大統領の年齢」を選んだ。

バイデン大統領は４日のラスベガスでの演説でも、フランスのマクロン大統領をミッテラン元大統領と混同して発言した。バイデン大統領は２０２１年のＧ７（主要７カ国）首脳会議を振り返る過程で「ドイツの、いやフランスのミッテランが私を見て話したが…」と当時の状況を説明した。ところが当時の会議に出席したフランスの大統領はミッテランではなくマクロンだった。ミッテラン元大統領はバイデン大統領が上院議員として活動した当時のフランスの大統領で、２８年前の１９９６年に死去した。

バイデン大統領はその後の説明でもフランス大統領を「ドイツ首相」と言ったが、誰も失言を現場で正さなかった。ホワイトハウスはホームページにバイデン大統領の発言を掲載しながら「ミッテラン」を「マクロン」と正した。

バイデン大統領は１億人以上が視聴すると予想される１１日のアメリカンフットボール決勝戦「スーパーボウル」のインタビューも断るなど、公開的な記者会見や放送インタビューを避ける姿を見せている。実際、バイデン大統領は就任３年間に８６回のインタビューに応じたが、これは同じ期間のトランプ前大統領（３００回）、オバマ元大統領（４２２回）と比べてかなり少ない。