北朝鮮は3日、国営メディアを通じ前日の2日に撃った巡航ミサイルに「超大型戦闘部」と意味を付与した。北朝鮮が空母など大型標的を狙ったミサイルで韓半島(朝鮮半島)有事時に米軍増員戦力を遮断するために打撃体系を多様化・体系化しているという観測が出てきた。
◇北朝鮮、巡航ミサイルに「超大型」弾頭搭載を初めて主張
北朝鮮の朝鮮中央通信は3日、この巡航ミサイル発射が西海(黄海)上で実施された「超大型戦闘部威力試験」だったと明らかにした。今年に入って4回目の巡航ミサイル発射だ。北朝鮮は先月24日と28日に新たに開発した潜水艦発射戦略巡航ミサイル「プルファサル3-31型」の試験発射を、同月30日には既存の長距離戦略巡航ミサイル「ファサル2型」の発射訓練を実施したと明らかにした。
北朝鮮が巡航ミサイルに高威力弾頭を意味する超大型戦闘部を搭載したと主張したのは今回が初めてだ。実際に同通信が公開した写真を見ると、このミサイルはファサル1・2型だけでなくプルファサル3-31型より弾頭直径が大きくなった姿だった。韓国軍当局も弾頭の規模を拡大しただけに飛行距離と時間がファサル系列に比べ短くなったとみて意図を分析中だ。ファサル系列ミサイルの場合、正常発射時の飛行距離は1500~2000キロメートルだ。
◇「超大型=高威力」、米空母のような大型標的狙ったか
韓国軍内外では弾頭の大きさが破壊力と直結する点で北朝鮮の「超大型戦闘部」搭載ミサイルが米軍の空母など特定打撃対象を念頭に置いていると推定している。ミサイル専門家である国防大学のクォン・ヨンス名誉教授は「北朝鮮の戦略・戦術に関連した技術発展の傾向などさまざま状況から見ると、空母のような大型移動標的を打撃目標に1000キロメートル以内の中距離戦略巡航ミサイルを開発できる」と話した。地上の標的には戦術核、海上の移動標的には在来式大型弾頭がそれぞれ活用される形だ。米軍もトマホーク巡航ミサイルを似た方式で改良している。
北朝鮮が今回の発射を「新型兵器システムの機能と性能、運用など複数の側面での技術の高度化のため」と説明した点も注意深く見るべき部分だ。まだ開発初期段階で補完の余地が相当あるという意味だ。今回陸地目標に対する打撃試験で第一歩を踏み出したとすれば、今後海上移動標的を対象に技術を発展させるという解釈も可能だ。北朝鮮版グローバルホークと呼ばれる無人偵察機「金星4型」と、追加で打ちあげる軍事衛星などで標的追跡能力を強化できる。一部では超大型弾頭を搭載した巡航ミサイルが韓米の堅固な軍事施設に対する完全破壊を目標にしているという解釈もある。
◇「北朝鮮版A2AD」…米海上戦力遮断の意図
最近さまざまな種類の巡航ミサイルを開発する北朝鮮は最終的には有事の際に韓半島に投入される米国をはじめとする国連軍司令部の増員戦力を狙っているという見方もある。戦争初期に長距離戦略巡航ミサイルが在日米軍基地を、超大型戦闘部巡航ミサイルが韓半島に向かう空母をそれぞれ目標にするということだ。ここに北朝鮮が1月14日に試験発射を主張した極超音速中長距離弾道ミサイル(IRBM)が加勢すればグアムの米軍基地まで射程圏内に置くことになる。
これは南シナ海と東シナ海で米国と主導権競争を広げる中国の接近阻止・領域拒否(A2AD)戦略とも似ている。中国はA2AD戦略を通じて米国の艦艇が第1列島線(フィリピン-台湾-沖縄などを結ぶ線)に進入すればミサイルで米艦艇を撃破する可能性を示唆している。米増員戦力に対する北朝鮮の威嚇を「北朝鮮版A2AD」とみることができる理由だ。
北朝鮮はこの日超大型戦闘部巡航ミサイル発射とともに反航空(地対空)ミサイルを試験発射した事実も明らかにした。ロシアのS300、S400ミサイルを真似て「ポンゲ」系列地対空ミサイルを開発する北朝鮮が該当ミサイルの試験発射をしたのは2021年9月が最後だ。韓国軍内部では北朝鮮がロシアの軍事技術支援により既存のポンゲミサイルの改良に出た可能性を排除できないという話が出ている。
韓国軍当局はまた、北朝鮮が今回2種類のミサイルを撃ちながら「ミサイル総局と管下の各国防科学研究所の正常な活動の一環」と明らかにした部分にも注目した。ミサイル総局傘下に複数のミサイル研究所を設ける形で組織を改編した点からだ。弾道・巡航・地対空などミサイルの種類ごとに研究所にそれぞれ任務を付与し組織の体系化を試みていると推定される。
◇北朝鮮、巡航ミサイルに「超大型」弾頭搭載を初めて主張
北朝鮮の朝鮮中央通信は3日、この巡航ミサイル発射が西海(黄海)上で実施された「超大型戦闘部威力試験」だったと明らかにした。今年に入って4回目の巡航ミサイル発射だ。北朝鮮は先月24日と28日に新たに開発した潜水艦発射戦略巡航ミサイル「プルファサル3-31型」の試験発射を、同月30日には既存の長距離戦略巡航ミサイル「ファサル2型」の発射訓練を実施したと明らかにした。
北朝鮮が巡航ミサイルに高威力弾頭を意味する超大型戦闘部を搭載したと主張したのは今回が初めてだ。実際に同通信が公開した写真を見ると、このミサイルはファサル1・2型だけでなくプルファサル3-31型より弾頭直径が大きくなった姿だった。韓国軍当局も弾頭の規模を拡大しただけに飛行距離と時間がファサル系列に比べ短くなったとみて意図を分析中だ。ファサル系列ミサイルの場合、正常発射時の飛行距離は1500~2000キロメートルだ。
◇「超大型=高威力」、米空母のような大型標的狙ったか
韓国軍内外では弾頭の大きさが破壊力と直結する点で北朝鮮の「超大型戦闘部」搭載ミサイルが米軍の空母など特定打撃対象を念頭に置いていると推定している。ミサイル専門家である国防大学のクォン・ヨンス名誉教授は「北朝鮮の戦略・戦術に関連した技術発展の傾向などさまざま状況から見ると、空母のような大型移動標的を打撃目標に1000キロメートル以内の中距離戦略巡航ミサイルを開発できる」と話した。地上の標的には戦術核、海上の移動標的には在来式大型弾頭がそれぞれ活用される形だ。米軍もトマホーク巡航ミサイルを似た方式で改良している。
北朝鮮が今回の発射を「新型兵器システムの機能と性能、運用など複数の側面での技術の高度化のため」と説明した点も注意深く見るべき部分だ。まだ開発初期段階で補完の余地が相当あるという意味だ。今回陸地目標に対する打撃試験で第一歩を踏み出したとすれば、今後海上移動標的を対象に技術を発展させるという解釈も可能だ。北朝鮮版グローバルホークと呼ばれる無人偵察機「金星4型」と、追加で打ちあげる軍事衛星などで標的追跡能力を強化できる。一部では超大型弾頭を搭載した巡航ミサイルが韓米の堅固な軍事施設に対する完全破壊を目標にしているという解釈もある。
◇「北朝鮮版A2AD」…米海上戦力遮断の意図
最近さまざまな種類の巡航ミサイルを開発する北朝鮮は最終的には有事の際に韓半島に投入される米国をはじめとする国連軍司令部の増員戦力を狙っているという見方もある。戦争初期に長距離戦略巡航ミサイルが在日米軍基地を、超大型戦闘部巡航ミサイルが韓半島に向かう空母をそれぞれ目標にするということだ。ここに北朝鮮が1月14日に試験発射を主張した極超音速中長距離弾道ミサイル(IRBM)が加勢すればグアムの米軍基地まで射程圏内に置くことになる。
これは南シナ海と東シナ海で米国と主導権競争を広げる中国の接近阻止・領域拒否(A2AD)戦略とも似ている。中国はA2AD戦略を通じて米国の艦艇が第1列島線(フィリピン-台湾-沖縄などを結ぶ線)に進入すればミサイルで米艦艇を撃破する可能性を示唆している。米増員戦力に対する北朝鮮の威嚇を「北朝鮮版A2AD」とみることができる理由だ。
北朝鮮はこの日超大型戦闘部巡航ミサイル発射とともに反航空(地対空)ミサイルを試験発射した事実も明らかにした。ロシアのS300、S400ミサイルを真似て「ポンゲ」系列地対空ミサイルを開発する北朝鮮が該当ミサイルの試験発射をしたのは2021年9月が最後だ。韓国軍内部では北朝鮮がロシアの軍事技術支援により既存のポンゲミサイルの改良に出た可能性を排除できないという話が出ている。
韓国軍当局はまた、北朝鮮が今回2種類のミサイルを撃ちながら「ミサイル総局と管下の各国防科学研究所の正常な活動の一環」と明らかにした部分にも注目した。ミサイル総局傘下に複数のミサイル研究所を設ける形で組織を改編した点からだ。弾道・巡航・地対空などミサイルの種類ごとに研究所にそれぞれ任務を付与し組織の体系化を試みていると推定される。
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