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ウクライナ「墜落した捕虜輸送機、発見された遺体5体だけ…ロシア、説明を」

ⓒ 中央日報/中央日報日本語版

ウクライナのゼレンスキー大統領

ロシア領土で発生した輸送機墜落・死亡事故をめぐりウクライナとロシアが攻防を繰り広げる中、ウクライナ軍が現場で発見された遺体の数を巡り「捕虜65人を輸送中だった」というロシア側の発表に疑問を提起した。

◆「現場の遺体は5体だけ…74人と発表したロシアは説明を」

ウクライナ国防情報局のアンドリー・ユソフ報道官は25日(現地時間)、CNNに「ロシア軍輸送機墜落現場で近くの霊安室に移送された遺体が5体だけという情報を入手した」と述べた。そして、ロシア当局にロシア側が提示した遺体の数とウクライナ情報当局が把握した数の違いを説明するよう要求したと伝えた。


CNNはこれについて「輸送機が捕虜を乗せたものではない可能性もあるというウクライナの自信が高まっている」と報じた。

前日、ロシア国防部はウクライナ捕虜65人とロシア軍人3人、乗務員6人を乗せた輸送機が国境地帯のベルゴロドでウクライナのミサイル撃墜を受け、搭乗者全員が死亡したと発表した。

ウクライナはミサイル発射について責任を認めることも否定もしなかった。ウクライナ軍は沈黙を守っていたが、事故から数時間後に「きょう、捕虜交換が予定されていたのは事実」としつつも「墜落した輸送機に何が積まれていたのかについては信頼に足る情報がない」と主張した。

ウクライナ空軍のミコラ・オレシュク司令官はテレグラムで「ロシアのプロパガンダは国際社会でウクライナの信用を落とそうとする試みで、虚偽の情報を外部に流すこと」と述べた。

CNNは「ロシア当局は今まで旅客機に捕虜が乗っていたという主張を後押しする視覚的情報を提示できなかった」とし、「ロシア調査委員会は予備調査過程で現場で遺体が発見されたとしたが、発表した映像には飛行機の残骸が映っているだけで遺体は見えなかった」と伝えた。

◆現場でブラックボックス発見…疑惑解明の鍵になるか

この事故をめぐっては、護送要員の数を根拠にロシアの自作自演疑惑も提起されている。ロシアの捕虜になり、後に解放されたマクシム・コレスニコフさんはCNNに「私が飛行機に乗ってベルゴロドに移送された当時は50人の捕虜がいたが、護送要員は20人もいた」と指摘した。ロシアが事故を予想し、意図的に自国の搭乗人員を減らしたという意味と解釈される。

ウクライナのゼレンスキー大統領は前日夜の演説で「今回の事故は我が国の統制範囲を外れたロシア領土で発生したため、国際的な調査で明確に究明しなければならない」とし「ロシア人は我が国の捕虜の命と家族と我が国の社会の感情をもてあそんでいる」と強調した。

ロシア国営のタス通信によると、現場では撃墜された飛行機のブラックボックスが発見された。ロシアの救助当局は同日、輸送機の飛行データと音声記録が保存されたブラックボックス2個を発見し、調査官に引き渡したと明らかにした。軍事専門家らは、ブラックボックスが事件の真実を究明する「動かぬ証拠」になるかどうかに注目している。

ロシアが飛行日程と経路を事前に通知したかどうかをめぐっても、両国の立場が食い違っている。万が一、事故原因がウクライナ軍の痛ましいミスと確認されれば、ゼレンスキー大統領は政治的打撃を避けられなくなる。

ゼレンスキー大統領に対するウクライナ国民の信頼度は徐々に減少傾向にある。先月12日、キーウ(キエフ)国際社会学研究所(KIIS)が発表した世論調査の結果によると、ゼレンスキー大統領に対する信頼度は84%(2022年12月)から62%に減少した。政府の信頼度も52%から26%に下がった。



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