１１月の米大統領選挙を控えてドナルド・トランプ前大統領の出馬資格を剥奪した米メイン州の決定に対し、裁判所が効力停止を決定した。

ニューヨークタイム・ズ（ＮＹＴ）は１７日（現地時間）、メイン州裁判所がメイン州政府のトランプ資格剥奪に対して連邦最高裁の判断を待たなければならないとし、このように決定したと報じた。

裁判所はメイン州の選挙管理責任者であるシェナ・ベローズ州国務長官に対して「連邦最高裁判所の判決後３０日以内にトランプ前大統領の出馬資格に対する既存の決定を修正するか、放棄するか、維持せよ」と求めた。


トランプ前大統領の出馬資格剥奪決定の効力を停止するものの、今後の連邦最高裁の判断に合わせて既存の決定を変更したり維持したりすることを求めたものだ。

このため、トランプ前大統領は３月５日に予定されているメイン州予備選挙の投票用紙に名前を入れることができるものとみられる。

これに先立ち、ベローズ長官は先月２８日、修正憲法第１４条第３項を挙げ、トランプ前大統領の被選挙権をメイン州から剥奪した。

修正憲法第１４条第３項は、２つの文章からなっている。憲法を守護することを宣誓したが、「反乱に加わった」者は州および連邦公職に就任できないという内容だ。

トランプ前大統領の出馬資格を剥奪したのはコロラドに続きメイン州が２州目だ。コロラド州最高裁判所は先月、賛成４、反対３の判決でトランプ氏が共和党予備選挙候補になることができないと判決した。

ただし、トランプ前大統領は２日、メイン州裁判所にこのような決定を覆してほしいという内容の訴訟を提起した。

これを受け、メイン州裁判所は、連邦最高裁判所がトランプ前大統領の上訴によってコロラド州最高裁判所の出馬禁止決定の有効可否に対する審理に入ったという点を挙げ、メイン州の決定もひとまず中止しなければならないと決定した。

裁判所は決定文で「メイン州がトランプ前大統領の出馬資格を剥奪した決定に対しては法的な不確実性が存在する」として「連邦最高裁の決定によりすべてが変わる可能性がある」と説明した。

米連邦最高裁も５日、２０２０年の大統領選挙での敗北を覆そうと試みたドナルド・トランプ前米大統領が今年の大統領選挙候補に出馬資格があるかを決めると発表し、大統領選挙に直接関与することを明らかにした。

連邦最高裁判所は初めて「反乱に加わった」者の公職就任を禁止する修正憲法第１４条第３項の意味と適用範囲を検討することになる。１８６８年の南北戦争直後に採択された同条項は、適用事例が非常に少なく、連邦最高裁判所が解釈に出るのは初めて。初裁判は来月８日に開かれる予定だ。