1日午後5時11分。韓国行政安全部が東海(トンへ、日本名・日本海)海岸全域に「日本で地震が発生して一部の海岸で地震津波(津波)による海水面変動が現れる可能性があるので、海岸の安全事故に注意を傾けてほしい」という内容の災難安全案内メッセージを送った。東海に接した石川県能登半島でマグニチュード(M)7.6の地震が発生(4時10分)してから約1時間後のことだ。韓国気象庁が東海岸地域に津波情報を初めて発表した午後4時23分から48分が経過した後にメッセージが発信されたことになる。
だが、地震当時、独島(トクド、日本名・竹島)で勤務中だったAさんはこのメッセージさえも受け取ることができなかったという。Aさんは「何のメッセージも受け取らなかった。誰かしら受信していたら伝わっていたはずだが、他の独島勤務者からもメッセージを受け取ったという話は聞かなかった」とし「気象悪化のために通信に問題があったようだ」と話した。
◇予報死角地帯に置かれた独島
日本で年初から地震が相次いで発生している中で、東海が津波の危険から無防備状態である情況が至る所で明らかになっている。東海と接している日本で地震が発生すれば真っ先にその影響圏に入る独島が代表的だ。
独島は気象悪化時には通信が途絶えることがよくあり、急ぎのことは鬱陵島(ウルルンド)や陸地からかかってくる電話を通じて聞くという。地震が発生した1日も風浪特報(注意報、警報の次の段階)が発表されるほど気象が悪化し、行安部と地方自治体が送った津波注意のメッセージを受信できなかったとみられる。
韓国気象庁の国民向け津波予報でも鬱陵島(ウルルンド)・独島(ドクト)に対する津波危険情報の提供はなかった。気象庁は1日、津波情報文を通じて江陵(カンヌン)・襄陽(ヤンヤン)・固城(コソン)・浦項(ポハン)など4地点を基準とした津波到達予想時刻と波の高さを発表した。日本気象庁が自国の予報で独島を津波危険地域に表示したこととは対照的だ。気象庁関係者は「シミュレーションの結果、独島と鬱陵島は津波危険地域ではないため情報文に含めなかった。津波は沿岸で危険になる」と説明した。
◇東海でも連続で地震発生したが…海底地震計は皆無
遠く日本だけでなく、東海沿岸でも地震発生の危険が高まっているが、事実上、韓国の海底地震は観測死角地帯に置かれている。韓国気象庁によると、昨年4月23日から6月20日まで約58日間、東海で微小地震(M2.0以下の地震)を含めて232回の地震が連続で発生した。5月15日にはM4.5の本震が発生して近隣地域の住民が振動を感じて不安が大きくなっていた。
韓国地質資源研究院がまとめたこの連続地震の最終報告書によると、東海連続地震は2019年4月19日M4.3の地震が起きた断層面が再活性化しながら発生したと推定される。韓国地質資源研究院は従来よりも大きな規模の断層帯が存在する可能性を提示して「M7.0の地震が同地域で発生する場合、地震被害と津波発生の可能性がある」と発表した。
だが、この連続地震が起きた断層に関する情報や正確な原因はまだ明らかになっていない。気象庁地震火山研究課関係者は「東海断層は海洋水産部をはじめとする関連機関が把握中」と話した。
それでも鬱陵島にあった韓国唯一の海底地震計さえ、度重なる故障と管理費用の負担増で2015年に撤収した。現在、東海の海底で地震を感知する地震計はひとつもない。大規模地な震発生の可能性を分析するには断層の大きさ・走向・傾斜など細かいデータが必要だが、海底地震計が一つもない状態では東海で発生した地震の正確な深さや断層運動を把握するのは難しいというのが専門家の指摘だ。日本近海に設置された海底地震計は約200個と言われている。
専門家は東海一帯を中心に津波に対する備えが必要だと言う。釜山経済大学環境地質学科のキム・ヨンソク教授は「日本の東側海域に比べて西側海域の地震規模は大きくないかもしれない。だが、1983年西側海域の地震で江原道三陟臨院港(カンウォンド・サムチョク・イムウォンハン)に最大3メートルの津波が押し寄せて人命被害が発生した」とし「3メートル水準の津波程度には備えなければならない」と話した。
日本が独島の津波にも対応している時…韓国独島隊員にはメッセージひとつなし(2)
だが、地震当時、独島(トクド、日本名・竹島)で勤務中だったAさんはこのメッセージさえも受け取ることができなかったという。Aさんは「何のメッセージも受け取らなかった。誰かしら受信していたら伝わっていたはずだが、他の独島勤務者からもメッセージを受け取ったという話は聞かなかった」とし「気象悪化のために通信に問題があったようだ」と話した。
◇予報死角地帯に置かれた独島
日本で年初から地震が相次いで発生している中で、東海が津波の危険から無防備状態である情況が至る所で明らかになっている。東海と接している日本で地震が発生すれば真っ先にその影響圏に入る独島が代表的だ。
独島は気象悪化時には通信が途絶えることがよくあり、急ぎのことは鬱陵島(ウルルンド)や陸地からかかってくる電話を通じて聞くという。地震が発生した1日も風浪特報(注意報、警報の次の段階)が発表されるほど気象が悪化し、行安部と地方自治体が送った津波注意のメッセージを受信できなかったとみられる。
韓国気象庁の国民向け津波予報でも鬱陵島(ウルルンド)・独島(ドクト)に対する津波危険情報の提供はなかった。気象庁は1日、津波情報文を通じて江陵(カンヌン)・襄陽(ヤンヤン)・固城(コソン)・浦項(ポハン)など4地点を基準とした津波到達予想時刻と波の高さを発表した。日本気象庁が自国の予報で独島を津波危険地域に表示したこととは対照的だ。気象庁関係者は「シミュレーションの結果、独島と鬱陵島は津波危険地域ではないため情報文に含めなかった。津波は沿岸で危険になる」と説明した。
◇東海でも連続で地震発生したが…海底地震計は皆無
遠く日本だけでなく、東海沿岸でも地震発生の危険が高まっているが、事実上、韓国の海底地震は観測死角地帯に置かれている。韓国気象庁によると、昨年4月23日から6月20日まで約58日間、東海で微小地震(M2.0以下の地震)を含めて232回の地震が連続で発生した。5月15日にはM4.5の本震が発生して近隣地域の住民が振動を感じて不安が大きくなっていた。
韓国地質資源研究院がまとめたこの連続地震の最終報告書によると、東海連続地震は2019年4月19日M4.3の地震が起きた断層面が再活性化しながら発生したと推定される。韓国地質資源研究院は従来よりも大きな規模の断層帯が存在する可能性を提示して「M7.0の地震が同地域で発生する場合、地震被害と津波発生の可能性がある」と発表した。
だが、この連続地震が起きた断層に関する情報や正確な原因はまだ明らかになっていない。気象庁地震火山研究課関係者は「東海断層は海洋水産部をはじめとする関連機関が把握中」と話した。
それでも鬱陵島にあった韓国唯一の海底地震計さえ、度重なる故障と管理費用の負担増で2015年に撤収した。現在、東海の海底で地震を感知する地震計はひとつもない。大規模地な震発生の可能性を分析するには断層の大きさ・走向・傾斜など細かいデータが必要だが、海底地震計が一つもない状態では東海で発生した地震の正確な深さや断層運動を把握するのは難しいというのが専門家の指摘だ。日本近海に設置された海底地震計は約200個と言われている。
専門家は東海一帯を中心に津波に対する備えが必要だと言う。釜山経済大学環境地質学科のキム・ヨンソク教授は「日本の東側海域に比べて西側海域の地震規模は大きくないかもしれない。だが、1983年西側海域の地震で江原道三陟臨院港(カンウォンド・サムチョク・イムウォンハン)に最大3メートルの津波が押し寄せて人命被害が発生した」とし「3メートル水準の津波程度には備えなければならない」と話した。
日本が独島の津波にも対応している時…韓国独島隊員にはメッセージひとつなし(2)
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