1日に石川県の能登半島でマグニチュード(M)7.6の強震が発生し世界の半導体供給網で重要な役割をする日本に業界の注目が集まっている。特に最近日本が半導体強国への復活を夢見て生産工場誘致に力を入れており、地震が今後変数として作用するのか注目される。
東洋経済などによると、地震発生地の石川県と主要被害地の富山県、福井県などにある半導体素材・製造工場で大きな被害が発生したという報告はまだない。これら地域には村田製作所、東芝、KOKUSAI ELECTRIC、パナソニックなどの工場がある。しかし東洋経済は、余震が続いているだけに生産設備や供給網に及ぼす影響を正確に把握するまでにはさらに時間がかかるものとみられると伝えた。現在建設中であるTSMC工場など主要半導体施設は東日本地域の海岸と九州に集中しており今回の地震の影響はないと明らかになった。
◇地震→半導体価格上昇影響も
国際半導体製造装置材料協会(SEMI)によると、日本企業は世界の半導体素材市場の約52%を占めている。半導体装備市場でも存在感が強大だが世界の半導体装備メーカー上位15社のうち7社が日本企業だ。先端製造施設はないが、汎用(レガシー)半導体を生産するウエハー工場の存在感は相当だ。ルネサスエレクトロニクスは世界の自動車用システム半導体(MCU)市場の30%を占めており、世界のNAND型フラッシュ市場でシェア15%を占めるキオクシア(旧東芝メモリー)も日本の各地に工場を置いている。
日本で強力な地震が発生するたびにこれら半導体企業も影響を受けてきた。2022年3月に東北地方でM7.4の地震が発生し、村田製作所、ソニー、ルネサス、信越化学などの工場が稼動を中断した。当時は2020年末から世界的に車載用半導体不足が続いた状況だった。ルネサスの工場3カ所が生産を中断したため車載用半導体供給が減り自動車メーカーの新車出庫が遅れた。
M9.0だった2011年の東日本大震災の時は地震が半導体価格上昇につながった。震源地と近い岩手県に位置した当時の東芝の半導体工場で生産が中断され、ルネサスの生産施設8カ所も稼動を止めた。このほか富士通半導体工場、モトローラ日本半導体工場も影響を受け半導体市中価格上昇を招いた。2016年4月の熊本県のM6.5の地震ではソニーのシリコン半導体(CMOS)イメージセンサー工場3カ所が閉鎖された。CMOSイメージセンサー市場の50%以上を占める1位のソニーの供給支障に携帯電話メーカーはサムスン電子などを代わりの供給元として探した。
◇補助金効果失わせる地震
地震被害事例が累積し業界では日本が半導体生産基地として魅力的な立地ではないとの評価が再び出ている。半導体業界関係者は「半導体生産ラインは一度止まれば再稼働するのに短くて数日、長いと数カ月かかったりもする。製品の歩留まりのためセッティングしたものを調整し直し、製作したウエハーも全量廃棄しなければならないため、地震で工場が一度中断されれば損失が莫大だろう」と話した。
だが日本政府は半導体産業再起に死活をかけた。半導体不足で電子製品をはじめとして自動車など日本の主力製品が生産に支障をきたしており、供給網の内在化が切実だ。台湾TSMCは現在熊本県に工場を建設しており2番目の工場建設も検討中だ。米メモリー企業のマイクロンは5000億円を投資して広島県に次世代DRAM工場を増設し、サムスン電子も横浜市に400億円規模の先端半導体研究開発拠点を設けることにした。日本の大企業の合弁会社であるラピダスも北海道に半導体製造施設を作っている。サウス・チャイナ・モーニング・ポストは「TSMCをはじめとする半導体企業の投資が日本に新たなモメンタムになり、企業により多くの投資と競争を促進し賃金成長を導くだろう」と分析した。
◇それでも日本に行く理由は
地震の脅威にも世界的企業がこのように日本行きを決めるのは莫大な補助金の影響が大きい。日本政府は生産施設建設費用に最大50%を支援し、3年以内に生産性を10%以上上げれば税額控除10%の恩恵も提供する。韓国が半導体設備投資に税額控除15%を提供するのに比べ破格という評価が出ている。
だが地震のリスクがある限り日本が補助金以上の利点があってこそ半導体製造産業復興に成功するだろうという指摘も出る。半導体業界関係者は「地震は台湾でも多いが、TSMCが台湾に工場を増やし先端ラインを台湾にだけ置く理由はセキュリティや集積効果など台湾の利点が危険性を大きく相殺するため。日本も補助金のほかに地震リスクを振り払える確実な利点があってこそ製造施設をさらに誘致できるだろう」と話した。
東洋経済などによると、地震発生地の石川県と主要被害地の富山県、福井県などにある半導体素材・製造工場で大きな被害が発生したという報告はまだない。これら地域には村田製作所、東芝、KOKUSAI ELECTRIC、パナソニックなどの工場がある。しかし東洋経済は、余震が続いているだけに生産設備や供給網に及ぼす影響を正確に把握するまでにはさらに時間がかかるものとみられると伝えた。現在建設中であるTSMC工場など主要半導体施設は東日本地域の海岸と九州に集中しており今回の地震の影響はないと明らかになった。
◇地震→半導体価格上昇影響も
国際半導体製造装置材料協会(SEMI)によると、日本企業は世界の半導体素材市場の約52%を占めている。半導体装備市場でも存在感が強大だが世界の半導体装備メーカー上位15社のうち7社が日本企業だ。先端製造施設はないが、汎用(レガシー)半導体を生産するウエハー工場の存在感は相当だ。ルネサスエレクトロニクスは世界の自動車用システム半導体(MCU)市場の30%を占めており、世界のNAND型フラッシュ市場でシェア15%を占めるキオクシア(旧東芝メモリー)も日本の各地に工場を置いている。
日本で強力な地震が発生するたびにこれら半導体企業も影響を受けてきた。2022年3月に東北地方でM7.4の地震が発生し、村田製作所、ソニー、ルネサス、信越化学などの工場が稼動を中断した。当時は2020年末から世界的に車載用半導体不足が続いた状況だった。ルネサスの工場3カ所が生産を中断したため車載用半導体供給が減り自動車メーカーの新車出庫が遅れた。
M9.0だった2011年の東日本大震災の時は地震が半導体価格上昇につながった。震源地と近い岩手県に位置した当時の東芝の半導体工場で生産が中断され、ルネサスの生産施設8カ所も稼動を止めた。このほか富士通半導体工場、モトローラ日本半導体工場も影響を受け半導体市中価格上昇を招いた。2016年4月の熊本県のM6.5の地震ではソニーのシリコン半導体(CMOS)イメージセンサー工場3カ所が閉鎖された。CMOSイメージセンサー市場の50%以上を占める1位のソニーの供給支障に携帯電話メーカーはサムスン電子などを代わりの供給元として探した。
◇補助金効果失わせる地震
地震被害事例が累積し業界では日本が半導体生産基地として魅力的な立地ではないとの評価が再び出ている。半導体業界関係者は「半導体生産ラインは一度止まれば再稼働するのに短くて数日、長いと数カ月かかったりもする。製品の歩留まりのためセッティングしたものを調整し直し、製作したウエハーも全量廃棄しなければならないため、地震で工場が一度中断されれば損失が莫大だろう」と話した。
だが日本政府は半導体産業再起に死活をかけた。半導体不足で電子製品をはじめとして自動車など日本の主力製品が生産に支障をきたしており、供給網の内在化が切実だ。台湾TSMCは現在熊本県に工場を建設しており2番目の工場建設も検討中だ。米メモリー企業のマイクロンは5000億円を投資して広島県に次世代DRAM工場を増設し、サムスン電子も横浜市に400億円規模の先端半導体研究開発拠点を設けることにした。日本の大企業の合弁会社であるラピダスも北海道に半導体製造施設を作っている。サウス・チャイナ・モーニング・ポストは「TSMCをはじめとする半導体企業の投資が日本に新たなモメンタムになり、企業により多くの投資と競争を促進し賃金成長を導くだろう」と分析した。
◇それでも日本に行く理由は
地震の脅威にも世界的企業がこのように日本行きを決めるのは莫大な補助金の影響が大きい。日本政府は生産施設建設費用に最大50%を支援し、3年以内に生産性を10%以上上げれば税額控除10%の恩恵も提供する。韓国が半導体設備投資に税額控除15%を提供するのに比べ破格という評価が出ている。
だが地震のリスクがある限り日本が補助金以上の利点があってこそ半導体製造産業復興に成功するだろうという指摘も出る。半導体業界関係者は「地震は台湾でも多いが、TSMCが台湾に工場を増やし先端ラインを台湾にだけ置く理由はセキュリティや集積効果など台湾の利点が危険性を大きく相殺するため。日本も補助金のほかに地震リスクを振り払える確実な利点があってこそ製造施設をさらに誘致できるだろう」と話した。
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