韓国の文在寅（ムン・ジェイン）前大統領が２日、最大野党・共に民主党の李在明（イ・ジェミョン）代表が襲撃された事件について「許されないテロ行為であり、民主主義に対する重大な挑戦」という立場を明らかにした。文氏はこの日、フェイスブックで「新年早々、絶対にあってはならないことが起きた」とし、このようにコメントした。

文氏は「民主党指導部との新年のあいさつを待っていた中、李在明代表が襲われたという衝撃的な話を聞いた」とし「とても心配で、新年の客を迎える間、終始重い気持ちだった」と明らかにした。




当初、李代表はこの日午前に釜山（プサン）での日程を終えた後、最高委員など指導部と慶尚南道梁山（ヤンサン）平山（ピョンサン）村にある文氏の私邸を訪れ、新年のあいさつをする予定だった。しかし李代表が襲われて日程は取り消しになり、文氏はその後、最高委員とだけ電話をしたという。最高委員らは午後１時ごろ、李代表が釜山大病院からヘリコプターでソウル大病院に搬送されるのを確認した後、文氏と電話をした。

文氏は「緊急搬送され、ソウル大病院で本格的に治療を受け始めた。命に別条はないというというので幸い」とし「早期快癒を祈り、心配する家族にも慰労を伝える」と明らかにした。そして「徹底的に調べて（容疑者を）厳罰はもちろん、再発防止のための対策も用意されることを期待する」と強調した。

李代表はこの日午前１０時２７分ごろ、釜山加徳島（カドクド）新空港建設予定地で訪問していたところ、６０代の男から刃物で首の左側の部位を切りつけられて倒れた。その後、釜山大病院で応急処置を受けた後、ヘリコプターでソウル大病院に搬送され、２時間ほど手術を受けた。当時、李代表は首の部位に１．５センチほどの裂傷があり、頸静脈が損傷したと伝えられた。損傷部位が頸静脈でなく頸動脈であれば命が危険だったかもしれないというのが医療関係者の所見だ。

刃物で襲撃した男は現場で警護員と警察に取り押さえられた。釜山警察庁特別捜査本部は男に殺人未遂容疑を適用して拘束令状を請求する予定だ。