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昨年の台風11号から1年ぶり…浦項製鉄所の高炉が火災で一時停止

ⓒ 中央日報/中央日報日本語版

23日、消火作業をする消防隊員。火災は人命被害なく2時間10分後に鎮火された。 [浦項南部消防署]

ポスコ浦項(ポハン)製鉄所で23日に発生した火災のため高炉3基全体が停止した。ポスコは25日午前までに全体の工程が正常化するとみているが、一部では、昨年の台風11号で高炉3基が49年ぶりに稼働停止してから1年ぶりにまたストップし、懸念が強まっている。

ポスコなどによると、23日午前7時、浦項市南区東村洞にある浦項製鉄所内の銑鋼エリアのケーブルで火災が発生し、2時間10分後に鎮火された。ただ、副生ガス(製品生産工程で副産物として発生)に火が移ることを憂慮した浦項製鉄所は副生ガスの使用を中断し、第2-4高炉(老朽化した第1高炉は2021年に停止)全体を停止させた。

火災はケーブル数本が燃える程度だったが、黒い煙が数キロほど広がり、多くの住民が不安を感じた。黒い煙は停電による爆発事故を防ぐため浦項製鉄所側が完全に燃焼していない副生ガスを外部に放出して生じた現象だ。ポスコ側は「有害物質を出す煙ではなく有害物質をなくすための必須工程」と明らかにした。大気環境保全法施行規則に基づき、停電になる場合、内部にガスがたまって爆発する危険があるため、ガスを外に燃やして出す過程が必要という説明だ。一酸化炭素など有害物質の排出を最小化するために意図的にガスを焼却するという趣旨だ。この過程も23日午前中で終了したという。


約2時間にわたる消火作業の後、浦項製鉄所は予熱を経て24日午前から第2・3高炉が正常再稼働したと明らかにした。第4高炉は一部の設備交換および安全点検などで25日午前に稼働すると予想される。停止した第1熱延工場も電線の交換などに時間がかかり24日午後から正常稼働した。

複数の業界関係者は「高炉が停止したからといって全体の工程が被害を受けるのではない」とし「すでに生産された在庫もあり、被害の規模は大きくないだろう」と話した。

しかし約1年ぶりに浦項製鉄所の高炉がまた停止したことに対する懸念も少なくない。方文圭(パン・ムンギュ)産業通商資源部長官は前日の緊急会議で「(浦項製鉄所の高炉は)わが国の鉄鋼生産の核心基地であり、一時的な稼働停止でも造船、自動車など需要産業に波及効果が生じたりする」とし「事故の原因を把握し、再発防止対策を立てるべき」と述べた。

ポスコ側は「今回の火災による設備稼働停止時間は短かく、鉄鋼製品の生産・需給に大きな支障はない」という立場だ。ただ、昨年の台風11号で被害が発生した当時も被害規模を推算するのに1年以上かかっただけに、今回も正確な被害規模を推算するのに時間がかかる見込みだ。

財界では3期連続の崔正友(チェ・ジョンウ)ポスコ会長体制が確実視される中、今回の火災が今後の会長選任手続きにどんな影響を及ぼすかに注目している。昨年の水害以降、工場全体を新しく建設するレベルの復旧作業を進めているが、高炉がまた停止したことに対する会長の責任論が提起される可能性があるからだ。



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