中国の王毅共産党中央政治局委員兼外相は18日、北朝鮮のICBM発射直後、北朝鮮の朴明浩(パク・ミョンホ)外務次官と会談した。 [中国外務省提供]
昨年3月に北朝鮮がモラトリアムを破棄して4年4カ月ぶりにICBMを発射した当時、中国はこれを黙認したが、最近ではミサイル挑発を擁護する姿までも見せている。中国の王毅共産党中央政治局委員兼外相が18日、北朝鮮のICBM発射直後に朴明浩(パク・ミョンホ)北朝鮮外務次官と会った席で「戦略的レベルで中朝関係を見ている」と述べた点は意味深長だ。北朝鮮のミサイル挑発で域内の緊張が高まる状況自体を中国の戦略的カードとして活用しようとする意図が見えるからだ。
◆中国の代わりに対米闘争を強める北朝鮮
尹錫悦(ユン・ソクヨル)政権の発足後、韓米の拡大抑止と韓日米の連携が強化されるたびに、北朝鮮はミサイル挑発で応酬した。その過程で米国が主導する規範・秩序を「極端利己主義」と規定し、韓日米の連携を「新冷戦秩序」と批判した。対米戦線の前で中朝が選択した一致した基調だった。
北朝鮮の金正恩(キム・ジョンウン)国務委員長はICBM試験発射現場でも、15日の韓米核協議グループ(NCG)協議を念頭に置いたかのように「朝鮮半島地域の平和と安全の根幹を揺るがす無謀で無責任な敵のあらゆる軍事的威嚇行為を決して座視してはならない」とし「米帝と追従勢力の悪質的な対決野望は自ずと弱まるものではない」と批判した。
中国は19日(現地時間)に予定された国連安全保障理事会緊急会議でも、北朝鮮のミサイル挑発を「合理的な憂慮による対応」として擁護する態度を続けると予想される。この日の会議は北朝鮮のICBM発射に対応するために招集された。
◆中朝密着で遠ざかる韓日中協力
このように中国が北朝鮮の武力挑発を容認・督励する態度を変えない限り、域内協力のもう一つの韓日中協議体は正常稼働するのが難しい。
特に韓日はその間、声を一つにして北朝鮮の核・ミサイル高度化を制止するための中国の建設的な役割を促してきた。11月に釜山(プサン)で開催された韓日中外相会談でも北朝鮮の核問題が主な議題として扱われ、朴振(パク・ジン)外交部長官は会議直後の会見で「北の挑発と核開発が(域内の)平和と安定の大きな脅威の一つ」と強調した。
慶煕大のチュ・ジェウ中国語学科教授は「米中競争構図で中国は韓日中の協力よりも、北の武力挑発を交渉力向上手段にする方がはるかに効果的な対米交渉カードと認識している」とし「特に来年4月には韓国総選挙という政治的な変数があるだけに、中国は今後もしばらくは3カ国首脳会談など韓日中協力の議論に消極的な態度を見せる可能性が高い」と述べた。
実際、この日の会議以降、韓日中首脳会談の開催をめぐる3カ国の議論は停滞状態にある。外相会談では3カ国が首脳会談の準備を加速化することで合意したが、実際、実務ラインで議題・日程協議は進展していない。このため首脳会談の開催目標時点も年内開催→来年初め開催→来年上半期開催と延びていく可能性が高い。
北朝鮮のICBM挑発を擁護する中国…韓日米の連携が深まり、韓日中は遠のく(2)
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