中国で高層アパートからレンガを投げ落として通行人を死亡させた男に死刑が言い渡された。

中国メディアの１４日の報道によると、アパートの高層から故意にレンガを投げて通行人１人を死亡させ、１人に軽傷を負わせたウ被告（２３）が裁判所で死刑を言い渡された。

事件は６月２２日に長春市で発生した。当時、被害者のルオさんは友人に会うため北京から長春市に遊びに行ったが、午後１０時ごろ、飲食店に行くために外出した。


ルオさんがアパートの正門を出た瞬間、空からレンガ３つが落ちてきた。レンガはルオさんの左側と後方に一つずつ、そして一つが頭の上に落ち、ルオさんはその場で倒れた。事故の目撃者がすぐに救急車を呼び、ルオさんは病院に搬送されたが、まもなく死亡が確認された。

ウ被告は犯行当時、不特定多数の通行人にレンガを８回投げ落とし、その一つがルオさんにあたった。警察が調べた結果、ウ被告はアパート入居後５日間に数十回もゴミやレンガを投げたことが明らかになった。ウ被告は所持金がすべてなくなると、路上で拾ったレンガを故意に投げ落としたという。ウ被告は「通行人を殺して死刑になれば安楽死できると考えた」と供述した。

一方、中国ではこのように故意に高いところから物を落とす事件が相次ぎ、社会問題になっている。５月には路上にいた少女のすぐそばに誰かが植木鉢を落とし、アパートの廊下の窓から消火器を投げ捨てる事件もあった。２０２０年の１年間だけで高層ビルから物を投げる事件が９４００件も発生した。