「私は史上最年少のカリフォルニア弁護士試験合格者」。ピーター・Ｃ・パク氏（１７）のソーシャルメディアの自己紹介はこのように始まる。韓国系米国人のパク氏は今年７月、米カリフォルニア州弁護士試験に合格した。パク氏の年齢は１７歳。ワシントンポスト（ＷＰ）、ＵＳＡトゥデイなど米メディアから英ガーディアンまで９日（現地時間）、ピーター・パク氏のストーリーに注目した。飛び級を繰り返して１３歳でロースクールに進学したパク氏は弁護士試験も１回で合格した。その後、カリフォルニア州トゥーレアリ郡地方検察庁で副検事として在職中だ。

ＷＰは「同年齢がまだ８学年（中学生）の時、ピーター・パクはロースクールに入った」とし「弁護士試験に１回で合格し、彼は同年齢より１０年早い生活を送っている」と伝えた。「歴史を塗り替えた法学天才の未来が注目される」（ＵＳＡトゥデイ）、「１８歳で現役法曹人になった韓国系米国人」（ガーディアン）などの記事が続いた。

ピーター・パク氏は報道資料を出し「容易なことではなかったが、厳しい過程を乗り越える価値があった」とし「試験に合格するためには犠牲と戦略が必要だった」と明らかにした。続いて「検事や弁護士になる方法と年齢は多様だということを多くの人たちに分かってほしい」とも伝えた。


パク氏は幼い頃から法曹人を目指していたわけではないという。ＷＰは彼の父パク・ビョンジュ氏の役割が大きかったと伝えた。特許関連の仕事をする父がある日、「２１歳の弁護士試験合格者」という記事のヘッドラインを見ながら「息子もできないだろうか」と思って勧めたという。ピーター・パク氏はＷＰに「最初は法律に関する知識がゼロだったため怖かった」とし「法曹人として持つことができる可能性について話を聞きながら心を開くことになった」と伝えた。米国の弁護士試験はロースクール課程を履修した人に受験資格が与えられる。パク氏が１７歳で試験を受けることができたのもそのためだ。

パク氏は「最初はいろいろと悩んだが、いま思うと同じ年齢の人たちより１０年先に経歴を始めることができるということに感謝する」と話した。パク氏の関心事は、本人の人脈共有サイトＬｉｎｋｅｄＩｎの内容によると技術、経営、刑法などだ。パク氏はＷＰに「法は社会を構成する組織と同じで、みんなの生活に影響を及ぼす」とし「法曹人として人々を助けたい」と語った。

ＷＰが「睡眠時間も不足するほど大変なことだが、他の人たちより先に法曹人になろうと速度を出した理由が何か」と尋ると、パク氏は部屋に掛けられていたリンカーンの写真に指を差したという。リンカーンはケンタッキー州の貧しい家庭に生まれ、独学で弁護士になった。パク氏はＷＰに「数学の問題を解くよりも法学を勉強する方がより多くの価値を創出できると考え、それで睡眠を減らしながらも法学に集中した」と伝えた。

そのパク氏に対して周囲では「１０代は人生を楽しまなければいけない時期」「遊ぶことも知るべき」などという声もあるという。パク氏はＷＰに「人々が楽しみを追う時、私は代わりにロースクールを通って多くの経験を積んだ」と語った。父パク・ビョンジュ氏もＷＰに「大学で友達と付き合い、教会で楽しい時間を過ごすのもよいが、検察庁で同僚と共に仕事をして研究することも結局は似ている」と話した。

パク氏の父母と２人の姉妹はピーター・パク氏が通う検察庁があるトゥーレアリ郡に引っ越しをした。パク氏は検事として宣誓しながら父を眺めたという。人生で最も誇らしい瞬間だったはずだ。パク氏はＷＰに「前途は遠い」とし「１７歳の自分に機会を与えてくれた検察に感謝し、今からは自分の価値を法廷で証明していく」と誓った。