◇「韓日米の選挙が韓日関係の変数」
▽【日本】イ・ジヨン昌原(チャンウォン)大学社会科学研究所研究員=今年1年の日本外交で最も大きな成果は韓日関係の復元だ。両国首脳が何回も会い深みある対話をしたということよりは内外に「関係を改善するだろう」というメッセージを持続的に発信したという意味がある。しかし来年は4月に韓国総選挙、9月に日本で衆議院解散と自民党総裁選挙、11月に米国大統領選挙が続くが、各選挙結果により韓日間の友好的な雰囲気が影響を受けるほかはない。
▽【ロシア】ウ・ジュンモ鮮文(ソンムン)大学教授=ロシアはウクライナ戦争の長期化に特に苦しんでいない雰囲気だ。第2次世界大戦当時ドイツ軍と872日間のレニングラード攻防戦を行い耐え忍んだほど忍耐が強い国だ。来年3月のロシア大統領選挙でプーチン大統領が再選すれば2030年まで執権することになる。たとえプーチン氏でない別の指導者が出てきてもロシアの国家戦略の方向性は大きく変わらないだろう。
▽【南北関係】キム・ボムス ソウル大学教授=最近南北とも軍事衛星打ち上げに成功し宇宙でも競争するなど緊張局面が続く見通しだ。北朝鮮の追加核実験強行の有無により対応レベルが変わるほかないが、米大統領選挙を控えあえて核実験をしたりはしなさそうだ。これに対しミサイル発射、ドローンの領空侵犯、西海(黄海)北方限界線(NLL)侵犯など低レベルの挑発は持続するものとみられる。ひとつ懸念されるのは南北間の応報戦略対応で延坪(ヨンピョン)海戦水準の武力衝突が発生する可能性だ。これをしっかり管理するのが韓国政府の課題だ。
◇「欧州、ウクライナ戦争に疲労感増す」
▽【欧州】キム・ヨンミン建国(コングク)大学教授=欧州の話題は断然ウクライナだ。戦争に対する疲労感増大でどれだけ持続的に連帯し支援できるかがカギだ。欧州連合(EU)加盟国の負担が増え各国の世論も悪化した状況だ。実際にスロバキアでは政権交代でウクライナに対する軍需支援計画が破棄された。欧州はウクライナ問題を解決するため中国との協力を望むが、米国がどれだけ同調するか疑問だ。
▽【東南アジア】イ・ジェヒョン峨山(アサン)政策研究院選任研究委員=米中間のブロック化が強化される中で東南アジアは利益と自律性を確保するためどの陣営にも入らない姿勢だ。こうした状況で2つの戦争が域内国の立場を分けている。特にイスラエルとハマスの紛争の場合、ムスリム諸国はパレスチナの肩を持つのに対し、シンガポールなどはイスラエルを支持している。来年2月のインドネシア大統領選挙と関連し、現在支持率トップのプラボウォ国防相は韓国と次世代戦闘機(KF-21、インドネシア名IF-X)共同開発事業のカギを握る人物なので注目される。
▽【中南米】イ・サンヒョン全北(チョンブク)大学教授=中南米では経済状況が遅々として改善しない中で左派が退潮し右派が平和に浮上するものとみられる。ただ右派執権により一部の国で社会的デモが再演されると予想される。
▽【中東】ペク・スンフン韓国外大中東研究所研究員=中東諸国は米国に対する便乗だけでは問題解決が難しいとみて中国を含む域外諸国との関係調整を通じてリスクを分散させようとしている。親米国に分類されたアラブ首長国連邦(UAE)が中国製新型コロナウイルスワクチンを使ったのもアフリカ市場などを狙った歩みだった。
▽【中央アジア】チュ・ヨンミン韓国外大HK研究教授=中央アジア諸国はロシアとの関係が悪化することを望まないながらも、西側の対ロシア経済制裁が地域経済に悪影響を及ぼしたり地域が孤立することも望まない。
2024年の世界情勢は…「中国は半導体に振り回され、米国はそのブーメランが心配」(1)
▽【日本】イ・ジヨン昌原(チャンウォン)大学社会科学研究所研究員=今年1年の日本外交で最も大きな成果は韓日関係の復元だ。両国首脳が何回も会い深みある対話をしたということよりは内外に「関係を改善するだろう」というメッセージを持続的に発信したという意味がある。しかし来年は4月に韓国総選挙、9月に日本で衆議院解散と自民党総裁選挙、11月に米国大統領選挙が続くが、各選挙結果により韓日間の友好的な雰囲気が影響を受けるほかはない。
▽【ロシア】ウ・ジュンモ鮮文(ソンムン)大学教授=ロシアはウクライナ戦争の長期化に特に苦しんでいない雰囲気だ。第2次世界大戦当時ドイツ軍と872日間のレニングラード攻防戦を行い耐え忍んだほど忍耐が強い国だ。来年3月のロシア大統領選挙でプーチン大統領が再選すれば2030年まで執権することになる。たとえプーチン氏でない別の指導者が出てきてもロシアの国家戦略の方向性は大きく変わらないだろう。
▽【南北関係】キム・ボムス ソウル大学教授=最近南北とも軍事衛星打ち上げに成功し宇宙でも競争するなど緊張局面が続く見通しだ。北朝鮮の追加核実験強行の有無により対応レベルが変わるほかないが、米大統領選挙を控えあえて核実験をしたりはしなさそうだ。これに対しミサイル発射、ドローンの領空侵犯、西海(黄海)北方限界線(NLL)侵犯など低レベルの挑発は持続するものとみられる。ひとつ懸念されるのは南北間の応報戦略対応で延坪(ヨンピョン)海戦水準の武力衝突が発生する可能性だ。これをしっかり管理するのが韓国政府の課題だ。
◇「欧州、ウクライナ戦争に疲労感増す」
▽【欧州】キム・ヨンミン建国(コングク)大学教授=欧州の話題は断然ウクライナだ。戦争に対する疲労感増大でどれだけ持続的に連帯し支援できるかがカギだ。欧州連合(EU)加盟国の負担が増え各国の世論も悪化した状況だ。実際にスロバキアでは政権交代でウクライナに対する軍需支援計画が破棄された。欧州はウクライナ問題を解決するため中国との協力を望むが、米国がどれだけ同調するか疑問だ。
▽【東南アジア】イ・ジェヒョン峨山(アサン)政策研究院選任研究委員=米中間のブロック化が強化される中で東南アジアは利益と自律性を確保するためどの陣営にも入らない姿勢だ。こうした状況で2つの戦争が域内国の立場を分けている。特にイスラエルとハマスの紛争の場合、ムスリム諸国はパレスチナの肩を持つのに対し、シンガポールなどはイスラエルを支持している。来年2月のインドネシア大統領選挙と関連し、現在支持率トップのプラボウォ国防相は韓国と次世代戦闘機(KF-21、インドネシア名IF-X)共同開発事業のカギを握る人物なので注目される。
▽【中南米】イ・サンヒョン全北(チョンブク)大学教授=中南米では経済状況が遅々として改善しない中で左派が退潮し右派が平和に浮上するものとみられる。ただ右派執権により一部の国で社会的デモが再演されると予想される。
▽【中東】ペク・スンフン韓国外大中東研究所研究員=中東諸国は米国に対する便乗だけでは問題解決が難しいとみて中国を含む域外諸国との関係調整を通じてリスクを分散させようとしている。親米国に分類されたアラブ首長国連邦(UAE)が中国製新型コロナウイルスワクチンを使ったのもアフリカ市場などを狙った歩みだった。
▽【中央アジア】チュ・ヨンミン韓国外大HK研究教授=中央アジア諸国はロシアとの関係が悪化することを望まないながらも、西側の対ロシア経済制裁が地域経済に悪影響を及ぼしたり地域が孤立することも望まない。
2024年の世界情勢は…「中国は半導体に振り回され、米国はそのブーメランが心配」(1)
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