9月22日、中国・杭州空港には数百人のファンが集まった。eスポーツ「リーグ・オブ・レジェンド」(LoL)の競技に参加するため入国したフェイカー(Faker)ことイ・サンヒョク選手(27)を見るためだ。アジア大会では多くの種目の入場券価格は50元(約1000円)から始まるが、eスポーツは400元(約8000円)に達する。高い価格でも買おうという需要が多く、アジア大会の種目のうち唯一抽選方式で入場券を販売した。中国だけで起きたことではない。先月19日にソウルの高尺(コチョク)スカイドームで開かれた「LoLワールドチャンピオンシップ」決勝戦のチケットは最も高い24万5000ウォン(約2万7000円)のものがオンラインでは300万ウォンで取引され、試合を生中継したCGVチケットもやはり2万8000ウォンのものが8万8000ウォンで転売された。
フェイカーは2013年に16歳でデビューしてからこれまで現役で活躍している。T1所属だけで活動し、ワールドチャンピオンシップで4回、これに次ぐ国際大会であるMSIで2回優勝したほか、韓国リーグ(LCK)は10回制覇した。最盛期である2010年代初期には当時ライアットゲームズ副社長だったダスティン・ベック氏から「eスポーツ界のマイケル・ジョーダン」との評価を受け、欧米の選手とファンらは「神」や「メッシ」と呼んだ。2013年から14年まで韓国リーグとワールドチャンピオンシップ、MSIを制覇するグランドスラムを達成した当時のニックネームは「不死身大魔王(The Unkillable Demon King)」。相手の攻撃は避け自分の攻撃は合わせれば良いという口だけで話す実現の可能性が低いプレーを実際のゲームで何回も見せた結果だ。
その後「以前ほどではない」という評も出てきたが最近のワールドチャンピオンシップ優勝とアジア大会金メダル獲得で依然として最上級の技量を維持していることを見せた。韓国のプロ選手のうち最高年俸を得ているという。球団との契約により公式な言及はないが、内外で50億~70億ウォン水準という報道が出ている。2021年にT1との再契約を控え中国リーグ(LPL)から2000万ドル(30億円)を提示されたが「韓国リーグに残りたい」として断ったという証言も出ている。
現役プロゲーマーの中でフェイカーと肩を並べる選手が過去最高最強のウォークラフト3プレーヤーと呼ばれるムーン(Moon)ことチャン・ジェホ(37)だ。最盛期に挙げられる2003~2006年には相手を圧倒する姿を見せ「エイリアン」「アンドロ・チャン」というニックネームを得た。主要大会が開かれるたびに彼の優勝はすでに決まったものとして相手が1試合でも勝てるかで賭ける水準だった。特に中国で人気が高く、2008年の北京五輪では中国のウォー3プロゲーマーの李暁峰(Sky)とともに聖火リレーに参加した。2015年の除隊後は以前ほど確実に相手を圧倒できていないという評価を受けているが、2020年のワールド・サイバー・ゲームズ(WCG)団体戦優勝、個人戦準優勝を占めるなど「ウォー3の生きた伝説」に位置づけられている。
こうした選手らがためらうことなく自身のロールモデルに挙げる選手がスタークラフトの「皇帝」イム・ヨファン(43)だ。弱小種族だったテランを選んで繊細なコントロールと斬新な戦略で勝利を作った。2000年代初期に海兵と戦車を積んだ彼の輸送船が出てくると彼のファンだけでなく相手の選手のファンまで相反する気持ちで悲鳴を上げるのが常だった。内外の大会で数十回優勝し「スタークラフトは知らないがイム・ヨファンは知っている」という話が出るほど名声を得たが、彼の最も大きな業績はeスポーツという新しい概念を誕生させた点だ。大会で賞金を得るプロゲーマーという職業はイム・ヨファンが初めてではなかった。だがゲーマーが年俸を得て企業の後援を受けるゲーム団に入り定期的な競技を行う方式のプロリーグ創設を引き出したのは彼の役割が大きかった。SKテレコムが2003年にイム・ヨファンを引き込んでT1ゲーム団を創立した当時、グループ高位関係者が「バスケットボールでいえば許載(ホ・ジェ)くらいにはなるか」と尋ねたら実務者が「マイケル・ジョーダン級です」と答えたため決済書類にサインしたという逸話がある。全盛期時代に彼のファンクラブ会員は60万人で東方神起の90万人に次いで2位だった。T1創立に刺激された当時のKTFマジックエヌズはパク・ジョンソク、ホン・ジンホ、カン・ミン、キム・ジョンミン、ピョン・キルソプを迎え入れ「反イム・ヨファン」の構図を作りプロリーグ活性化につながった。
彼らはゲームだけうまくて伝説と呼ばれるのではない。「プロゲーマーはゲーム以外の全てをあきらめ、拒むことができてこそ本当に良い成績を出すことができる」(イム・ヨファン)、「大きく成功すれば自己管理が崩れる選手は多いが周辺環境がどのように変わろうが絶えず自己管理をする人と2人会った。イム・ヨファンとフェイカーだ」(チェ・ヨンソン)、「練習試合を申し込んでおいて寝て相手が現れれば起きてゲームをし、終われば再び試合申請を押して寝る。怖かった」(チームメートのパク・ジュン)という話から絶えず努力する彼らの姿勢をうかがうことができる。優れた実力ほどに非の打ち所のない自己管理も共通点だ。だれよりも努力する姿と自己管理を通じて「ゲームも職業にできる」ということを実際に見せた点で彼らは生きている伝説として遜色がない。
フェイカーは2013年に16歳でデビューしてからこれまで現役で活躍している。T1所属だけで活動し、ワールドチャンピオンシップで4回、これに次ぐ国際大会であるMSIで2回優勝したほか、韓国リーグ(LCK)は10回制覇した。最盛期である2010年代初期には当時ライアットゲームズ副社長だったダスティン・ベック氏から「eスポーツ界のマイケル・ジョーダン」との評価を受け、欧米の選手とファンらは「神」や「メッシ」と呼んだ。2013年から14年まで韓国リーグとワールドチャンピオンシップ、MSIを制覇するグランドスラムを達成した当時のニックネームは「不死身大魔王(The Unkillable Demon King)」。相手の攻撃は避け自分の攻撃は合わせれば良いという口だけで話す実現の可能性が低いプレーを実際のゲームで何回も見せた結果だ。
その後「以前ほどではない」という評も出てきたが最近のワールドチャンピオンシップ優勝とアジア大会金メダル獲得で依然として最上級の技量を維持していることを見せた。韓国のプロ選手のうち最高年俸を得ているという。球団との契約により公式な言及はないが、内外で50億~70億ウォン水準という報道が出ている。2021年にT1との再契約を控え中国リーグ(LPL)から2000万ドル(30億円)を提示されたが「韓国リーグに残りたい」として断ったという証言も出ている。
現役プロゲーマーの中でフェイカーと肩を並べる選手が過去最高最強のウォークラフト3プレーヤーと呼ばれるムーン(Moon)ことチャン・ジェホ(37)だ。最盛期に挙げられる2003~2006年には相手を圧倒する姿を見せ「エイリアン」「アンドロ・チャン」というニックネームを得た。主要大会が開かれるたびに彼の優勝はすでに決まったものとして相手が1試合でも勝てるかで賭ける水準だった。特に中国で人気が高く、2008年の北京五輪では中国のウォー3プロゲーマーの李暁峰(Sky)とともに聖火リレーに参加した。2015年の除隊後は以前ほど確実に相手を圧倒できていないという評価を受けているが、2020年のワールド・サイバー・ゲームズ(WCG)団体戦優勝、個人戦準優勝を占めるなど「ウォー3の生きた伝説」に位置づけられている。
こうした選手らがためらうことなく自身のロールモデルに挙げる選手がスタークラフトの「皇帝」イム・ヨファン(43)だ。弱小種族だったテランを選んで繊細なコントロールと斬新な戦略で勝利を作った。2000年代初期に海兵と戦車を積んだ彼の輸送船が出てくると彼のファンだけでなく相手の選手のファンまで相反する気持ちで悲鳴を上げるのが常だった。内外の大会で数十回優勝し「スタークラフトは知らないがイム・ヨファンは知っている」という話が出るほど名声を得たが、彼の最も大きな業績はeスポーツという新しい概念を誕生させた点だ。大会で賞金を得るプロゲーマーという職業はイム・ヨファンが初めてではなかった。だがゲーマーが年俸を得て企業の後援を受けるゲーム団に入り定期的な競技を行う方式のプロリーグ創設を引き出したのは彼の役割が大きかった。SKテレコムが2003年にイム・ヨファンを引き込んでT1ゲーム団を創立した当時、グループ高位関係者が「バスケットボールでいえば許載(ホ・ジェ)くらいにはなるか」と尋ねたら実務者が「マイケル・ジョーダン級です」と答えたため決済書類にサインしたという逸話がある。全盛期時代に彼のファンクラブ会員は60万人で東方神起の90万人に次いで2位だった。T1創立に刺激された当時のKTFマジックエヌズはパク・ジョンソク、ホン・ジンホ、カン・ミン、キム・ジョンミン、ピョン・キルソプを迎え入れ「反イム・ヨファン」の構図を作りプロリーグ活性化につながった。
彼らはゲームだけうまくて伝説と呼ばれるのではない。「プロゲーマーはゲーム以外の全てをあきらめ、拒むことができてこそ本当に良い成績を出すことができる」(イム・ヨファン)、「大きく成功すれば自己管理が崩れる選手は多いが周辺環境がどのように変わろうが絶えず自己管理をする人と2人会った。イム・ヨファンとフェイカーだ」(チェ・ヨンソン)、「練習試合を申し込んでおいて寝て相手が現れれば起きてゲームをし、終われば再び試合申請を押して寝る。怖かった」(チームメートのパク・ジュン)という話から絶えず努力する彼らの姿勢をうかがうことができる。優れた実力ほどに非の打ち所のない自己管理も共通点だ。だれよりも努力する姿と自己管理を通じて「ゲームも職業にできる」ということを実際に見せた点で彼らは生きている伝説として遜色がない。
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