サッカー韓国代表黄儀助（ファン・ウィジョ）選手の動画流出と関連し、被害女性側がメッセンジャーでの対話と通話の内容の一部をメディアに公開した。被害女性が「はっきりと嫌だと言ったじゃない」と撮影拒否の意思を明らかにした部分が対話内容に含まれており、「違法撮影」をめぐる議論がさらに大きくなりそうだ。

被害女性の法律代理人イ・ウンウィ弁護士は２３日に会見し、被害者と黄選手が６月２７日午後にメッセンジャーのカカオトークで対話した内容と２度の音声通話の内容の一部を公開した。

対話内容によると、女性は当時午後６時１６分ごろ黄選手と最初にカカオトークで対話と通話をした際に、「私がはっきりと嫌だと言ったではないか」「動画を消してほしいと言った」「嫌だといったのに（動画が）なぜまだあるのか」という趣旨で話した。


女性は「違法な行動をしたことはあなたも認めなければならない」と黄選手を叱咤したりもした。しかし黄選手は「違法」の部分に対しては直接的に返事をしないまま「あぁ、だから私もいまそれを最大限防ごうと。本当に」と話した。

その後黄選手は約２時間後の８時２７分ごろに再度女性に電話をかけ「違法に撮影したのではないが、それでも所有していたものを盗まれたのは私の不注意。被害が出ないよう本当に努力する」と話した。

イ弁護士は黄選手と女性の２回の通話に対し、「当時加害者（黄選手）はすでに弁護士を選任した状況で法律サポートを受けている。女性と通話する際に違法撮影であることに対して反論できなかったが再び連絡がきて違法で撮影したのではないと話した」と主張した。

合わせてイ弁護士は「流布者の拘束審査当時、加害者が知人らと違法に撮影物を共有したという趣旨の発言が出てきた。もし加害者が違法に撮影物を共有したことが事実ならば女性に致命的な犯罪被害がもっとあるという意味」と指摘した。

また「女性は加害者と動画を共有できる人たちがだれなのかに対しても疑っている。警察で要請すれば積極的に捜査に協力するだろう」と強調した。

イ弁護士はその上で「現在加害者側が女性に脅威と極度の不安感を与えるほかない個人情報を悪意的に公開した。女性に深刻な２次加害をこれ以上見過ごすのは難しい」と付け加えた。

これに先立ち黄選手の法律代理人である法務法人大煥（テファン）は「女性は放送活動をする公人であり結婚までした身分」と明らかにして議論が起きた。また、動画は黄選手の携帯電話で撮影され、動画をともに鑑賞したりもするなど「違法撮影」ではないと主張した。

一方、黄選手をめぐる違法撮影議論は６月２５日に匿名の人物が黄選手の実名とともに私生活関連の書き込みと動画をソーシャル・ネットワーキング・サービス（ＳＮＳ）に投稿してふくらんだ。

警察は黄選手の私生活関連資料を流布したこの人物を性暴行処罰法上のカメラ等を利用した撮影・撮影物などを利用した脅迫の容疑で１６日に拘束した。この人物は黄選手の義理の姉であることが最近確認された。この人物の配偶者である黄選手の実兄も警察に２回参考人として調査を受けたという。