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【時視各角】危機のKカルチャー救出(2)

ⓒ 中央日報/中央日報日本語版

深刻な停滞に陥った韓国映画界で、今年唯一観客1000万人突破記録を立てた映画『犯罪都市3』[写真 エイビオエンターテインメント、プラスエムエンターテインメント]

実は、K-POP危機論は、韓国映画危機論に比べれば大げさな水準だ。『パラサイト 半地下の家族』と『イカゲーム』の栄光があまり経っていないが、こちらは「本物」の危機だ。コロナ禍とOTTで消費環境が急変したうえ、劇場の料金値上げが火をつけた。ここまでは劇場の危機だったが、ブームの公式を踏襲した安易な企画が総体的な危機を呼び起こした。今年の韓国映画の中で今月初めまでに損益分岐点を超えた作品がわずか4本だ。「端境期に疫病が重なった気分」という言葉が作られるほどだ。K-ドラマの状況も尋常ではない。制作費は急騰し、テレビ局が編成を減らし、倉庫に積もった作品が約80編と知られている。ネットフリックスがチャンスではあるが、IP(知識財産)を奪われる構造であるため、ネットフリックスの下請け基地に転落するのではないかという危機感が広がっている。

14日、文化体育観光部がKコンテンツの育成に向けた「映像産業飛躍戦略」を発表した。柳仁村(ユ・インチョン)長官の就任後初めての政策発表だ。2027年までに映像コンテンツ産業規模を28兆ウォン(約3兆2000億円、2021年)から40兆ウォン規模に拡大し、2028年までに計1兆ウォンの「Kコンテンツ戦略ファンド」を新たに作るというのが柱だ。中小企業中心に投資する従来のファンド・オブ・ファンズとは異なり、大規模なプロジェクトに投資する財源を調達するということだ。今後5年内にエミー賞・アカデミー賞などで受賞するコンテンツ5編を創出するという目標も提示した。

映画界の資金不足を解消して制作の活力を吹き込むという支援策の一環だが、これとは別に経済開発5カ年計画やオリンピックメダルいくつかを獲得するといったミッションのような形がナンセンスだ。政府が目標を立てて資金を供給すれば、自ずとコンテンツが創られるわけではない。これまで韓流は自由な創作者たちが自ら成し遂げた結果だった。しかも最近、政府は映画振興委員会の創作支援事業や映画祭の予算を縮小し、映画界の資金源を握っているという反発を買ってきた。結局、政府の好みに合う映画にお金を集中的に投じようとするのではないかという不満が出てきそうだ。これで危機のKカルチャーを救うことになるだろうか。ただでさえ、海外ではK-POP・Kドラマなど韓流に対して政府が主導して作り出した国策産業だと貶める視線があるが、そのような誤解をさらに招くことになる。


ヤン・ソンヒ/中央日報コラムニスト


【時視各角】危機のKカルチャー救出(1)

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