韓江(ハン・ガン)さんの長編小説『別れは告げない』(原題)が9日、フランスのメディシス外国小説部門受賞作に選ばれた。メディシス賞は実験的な作品に与えられる若い文学賞だ。ゴンクール賞、ルノードー賞、フェミナ賞とともにフランスの4大文学賞に挙げられる。1958年にメディシス賞が初めて作られ、1970年には翻訳文学を対象とするメディシス外国小説部門賞が追加で作られた。ミラン・クンデラさん(1973)、ウンベルト・エーコさん(1982)、ポール・オースターさん(1993)、オルハン・パムクさん(2005)らがメディシス外国文学賞を受賞した。韓江さんは2011年に発表した5作目の長編『ギリシャ語の時間』でもメディシス賞にノミネートされたことがある。
『別れは告げない』は韓江さんが2016年長編『菜食主義者』でブッカー国際賞を受賞して以来、5年後の2021年に出版した長編だ。済州島四・三事件の悲劇を3人の女性の視線で描いた。韓江さんは2021年出版当時のインタビューで「済州に部屋を借りて3、4カ月ほど過ごしたことがあったが、大家のおばあさんが路地のある塀の前で『この塀が済州島四・三事件の時に人々が撃たれて死んだところ』とおっしゃった」として「あの日の記憶がこの小説になった」と回顧した。
『別れは告げない』はフランスではチェ・ギョンランさん、ピエール・ヴィジウさんの翻訳で8月にグラッセ出版社から出版された。フランス語版のタイトルは『不可能な別れ』(Impossiblesadieux)だ。フランスの日刊紙ル・モンドは『別れは告げない』について「夢と現実を行き来しながら独特の精神的空間を作り出している」と紹介した。
『別れは告げない』は韓江さんが2016年長編『菜食主義者』でブッカー国際賞を受賞して以来、5年後の2021年に出版した長編だ。済州島四・三事件の悲劇を3人の女性の視線で描いた。韓江さんは2021年出版当時のインタビューで「済州に部屋を借りて3、4カ月ほど過ごしたことがあったが、大家のおばあさんが路地のある塀の前で『この塀が済州島四・三事件の時に人々が撃たれて死んだところ』とおっしゃった」として「あの日の記憶がこの小説になった」と回顧した。
『別れは告げない』はフランスではチェ・ギョンランさん、ピエール・ヴィジウさんの翻訳で8月にグラッセ出版社から出版された。フランス語版のタイトルは『不可能な別れ』(Impossiblesadieux)だ。フランスの日刊紙ル・モンドは『別れは告げない』について「夢と現実を行き来しながら独特の精神的空間を作り出している」と紹介した。
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