ソウル警察庁国際犯罪捜査係は920億ウォン(約106億円)相当の偽バイアグラを製造・流通・販売したグループ24人を検挙し、13億3000万ウォン相当のバイアグラ8万8792錠を押収した。 ソウル警察庁提供
ソウル警察庁国際犯罪捜査係は偽バイアグラを製造・販売した疑い(保健犯罪取り締まり法違反)でAら4人を拘束して送検したと9日、明らかにした。警察は販売担当など20人も薬事法違反の疑いで書類送検した。
Aらは中国から密輸入した原料で昨年2月から先月まで偽バイアグラ613万錠(920億ウォン、約106億円相当)を製造、流通、販売した疑い。警察は検挙過程で13億3000万ウォン相当となる偽バイアグラ8万8792錠を押収した。
Aらは警察の捜査を受けながらも犯行を続けていたことが明らかになった。警察は6月、旌善の製造工場を家宅捜索した。しかしAらは家宅捜索の前に打錠機をソウル加山(カサン)テクノパークの事務室に移し、偽バイアグラの製造を続けた。警察はBの携帯電話位置追跡を通じてソウルの製造工場を特定し、グループの24人を次々と検挙した。
警察によると、Aらはバイアグラの原料物質シルディナフィルを正規商品より多く添加し、効能がはるかに優れていると広報した。正規商品のバイアグラのラベルや説明も密輸して正規商品のように見せかけ、漢方薬と混ぜて販売したりもした。偽バイアグラ1錠の価格は最大1000ウォンで、正規商品のバイアグラ1錠の価格(1万5000ウォン)よりも安かった。主な購買者は農家関係者、工事現場の作業員、風俗店従事者などだった。警察はAらが偽バイアグラを売って9億ウォンほど稼いだとみている。警察は起訴前の没収・追徴保全も検討している。
偽バイアグラにはバイアグラ原料物質シルディナフィルが過剰に含まれていることが分かった。シルディナフィルは心臓血管などを拡張して勃起不全を改善するが、心臓疾患と低血圧を誘発する。1回の最大服用量として設定された100ミリグラムより多い容量を服用する場合、効能よりも副作用が増える。
梨大木洞病院のチョン・ウシク泌尿医学科教授は「偽バイアグラを服用する場合、心臓疾患や低血圧症状が生じることがある。深刻な場合、失明や死亡にいたることもある」とし「偽バイアグラには重金属が入る可能性も高いため、重金属中毒も懸念される」と警告した。
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