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ソウルだけで23件のトコジラミ出没…「災難の観点で接近」

ⓒ 中央日報/中央日報日本語版

ソウル大研究陣が韓国で採集したトコジラミ。上は韓国国内で発見されてきたトコジラミ(C.lectularius)の雌と雄。下は2021年に韓国で初めて発見された熱帯地域生息のネッタイトコジラミ(C.hemipterus)。 写真=キム・ジュヒョン教授

最近、全国的にトコジラミ(南京虫)被害が拡大している中、ソウルだけで少なくとも23件のトコジラミ目撃報告があったことが分かった。

ソウル市は8日、ソウル中区(チュング)のソウル市庁本館で、最近頻発しているトコジラミ出現に関連して国会行政安全委員会(行安委)に現況と対策を報告した。

この日、市が報告したソウル地域のトコジラミ出没件数は計23件。この日の業務報告に出席した行安委所属の金用判(キム・ヨンパン)国民の力議員は「直接確認したものではないため誤差はあるだろうが、少なくとも23件ほど出没したことが確認された」と話した。


ただ「国家レベル、各自治体レベルで深刻性を認識していて、よく対処している」とし「国民はトコジラミに必要以上の不安感を抱かず日常生活をしてほしい」と呼びかけた。

これに先立ちソウル中区の南大門(ナムデムン)のある宿でトコジラミを目撃したという報告があったのに続き、連日トコジラミ関連の報告があり、市民の不安感が高まっている。

主に夜間に暖かいところに出没するトコジラミは感染病を移すことはないが、吸血による激しいかゆみ、皮膚感染症などを誘発する害虫だ。国内では1960年代のセマウル運動と1970年代のDDT殺虫剤導入などでトコジラミの個体数が急減したが、最近は原因が明確でない状態で数十件のトコジラミ目撃報告があり、国民に恐怖が広がっている。

金議員は業務報告の後、「トコジラミは国民に心理的に及ぼす影響が大きいため、一種の災難、そして安全の観点でみている」とし「ソウル市が先制的に対応していることを知っているため、他の自治体もベンチマーキングできるよう直接出てきた」と話した。

これに先立ち3日、トコジラミ関連の報告・管理体系を構築し、ホテル・宿泊施設などが参加する「トコジラミゼロ都市プロジェクト」を推進すると明らかにした。特にトコジラミ発生の可能性が高い宿泊施設、浴場・サウナの計3175カ所を対象に寝具の洗濯、消毒の有無など衛生管理実態を自治区と特別点検し、年末年始まで点検を続ける方針だ。

また安宿など衛生脆弱施設のトコジラミ予防と駆除を強化するため予算5億ウォン(約5750万円)を緊急交付した。

バス・地下鉄など公共交通施設に対する防疫も強化した。市は先月、各都市鉄道運営機関に対し、専門防疫会社への検疫依頼、防疫体系の整備、防疫徹底、食品医薬品安全処の認証製品の使用などを注文した。座席にトコジラミがいないか懸念される中、ソウルの地下鉄全路線は列車の基地入出庫時に椅子の状態を随時点検している。



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