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中国地図上には「イスラエル」ない…「反ユダヤ掲示物」検閲しない理由とは(2)

ⓒ 中央日報/中央日報日本語版
◇反米感情にパレスチナ支持の歴史

外信は中国内のこうした現象について、反米感情と中国の長年にわたるパレスチナ支持の歴史が強く影響しているという分析を出した。

中国は1992年にイスラエルと修交して以来経済的交流を拡大してきたが、政治的にはイスラエルと距離を置いてきた。


特に、米中競争構図が加速してイスラエルの最大友好国が米国という点が浮き彫りとなり、これに伴う反米感情がイスラエルに対する強い反感につながっているという解釈だ。

実際、中国メディアは戦争が勃発して以来、「米政界にユダヤ人の影響が強く働いている」「ユダヤ人が米国の経済を牛耳っている」などの表現を繰り返し、米国とイスラエルの密着関係を印象づけている。イスラエル国家安全保障研究所の中国専門家であるトゥビア・ゲーリング氏はテレグラフに対して「中国内には『イスラエルは西側が戦争を扇動して中東に対する覇権維持のために配置した前哨基地』という認識があるようだ」と語った。また、ユダヤ教を宗教と認定せず弾圧する中国内の状況も反ユダヤ感情拡散のもう一つの原因として提示した。

反面、中国は1960年代の毛沢東時代から「民族解放運動」を支援するという名目でパレスチナに武器を支援してきた。当時米国の支援を受けていたイスラエルに対しては西側帝国主義の拠点だと比喩した。

特に1988年にはパレスチナを主権国家と認めて友好的関係を維持してきた。習近平国家主席は先月19日には「パレスチナを独立国家として支持する『二国家方案』が今回の戦争の解決策」と強調したほか、戦争が長期化の様相を呈し始めるとイスラエルに対して休戦を促しながらも奇襲攻撃を加えたハマスに対する非難を最小化している。

◇「戦争仲裁」中国、経済・外交の利害得失を計算か

このため西側メディアは中国が公式的には「仲裁者」を自任しながらも、事実上ハマスとパレスチナの肩を持っていると解釈している。このような立場を取る背景には、中国の経済・外交的利害得失のためという分析がある。

テレグラフは「中国検閲当局がオンライン上で反ユダヤ主義内容を削除しないのは、中国政府が今回の戦争で何を伝えたいのかを教えてくれている」としながら「特にイスラム協力機構の加盟国は57カ国で、中東での影響力拡大を試みる中国はイスラエルよりもパレスチナを支持するほうが有利だと判断した」と診断した。

外信は中国中東特使の翟雋氏が最近アラブ首長国連邦(UAE)やヨルダンなど中東国家を相次いで訪問してイスラエル・ハマス戦争に対して議論した背景も、戦争を通した主導権変化の局面で自国の経済的利益とアラブ世界に対する影響力を最大化しようとする狙いと関連があるという見方を示した。「世界の工場」と呼ばれる中国は原油の半分ほどを中東に依存するほど、中東は中国の経済・安保に欠かせない重要な地域だ。中国の核心外交路線に挙げられる一帯一路(中国-中央アジア-欧州をつなぐ陸上・海上シルクロード)政策でも中東国家は核心インフラ事業等を通して影響力を急速に拡大している核心地域に分類されている。

これに関連してBBCは「中国は中東の国々からの石油輸入と事業進行に支障がないように戦争仲裁に介入している」とし「米国を牽制(けんせい)している中国が今回の戦争を国際社会で中国の評判を高める機会とみなしている」と分析した。


中国地図上には「イスラエル」ない…「反ユダヤ掲示物」検閲しない理由とは(1)

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