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北朝鮮の軍需工場「2つの戦争」で予想外の特需…「砲弾年200万発生産」(2)

ⓒ 中央日報/中央日報日本語版
すでに金正恩は「国防経済」という言葉まで作り出して武器増産を督励している。ロシアのショイグ国防相が北朝鮮を訪問した直後の8月初めに軍需工場を直接視察しながらだ。北朝鮮メディアはこれを異例に公開した。工場名はなかったが重要軍需工場が密集した慈江道(チャガンド)と平安南道(ピョンアンナムド)地域の可能性がある。

統一研究院のホン・ミン選任研究委員は最近発表した「北朝鮮金正恩の重要軍需工場現地指導分析」と題する報告書で、北朝鮮メディアが言及した武器と写真などを根拠に金正恩が江界トラクター総合工場、江界精密機械総合工場などを訪問したと分析した。各種ミサイルを生産する南浦(ナムポ)のテソン機械工場(中長距離ミサイル)、平安南道价川(ピョンアンナムド・ケチョン)の1月18日機械総合工場(ミサイルと戦車部品)なども訪問したとみた。

北朝鮮の武器開発と生産など軍需産業を総括するコントロールタワーは第2経済委員会だ。高麗(コリョ)大学統一融合研究院のナム・ソンウク院長は「平壌江東郡(ピョンヤン・カンドングン)にある第2経済委員会は韓国の企画財政部、国防部、防衛事業庁、防衛産業業者などが結合したようななんでもできる部署。あらゆる武器と装備の開発・生産・分配だけでなく対外貿易まで担当する」と説明した。情報当局は第2経済委員会が160カ所以上の軍需工場を稼動していると判断する。


兵営国家体制である北朝鮮は可能なすべての資源を軍需産業に優先動員できるため利潤追求が目的である一般防衛産業企業より価格・品質などで競争力を確保しやすい。英国王立防衛安全保障研究所(RUSI)が2015年12月に発表した報告書によると、北朝鮮がコンゴに輸出した107ミリ多連装迫撃砲「B-12」は1台当たり1300ドル、120ミリ多連装自走砲「BM-21」は1台当たり6000ドル前後で取引された。ほぼ同じ時期にウクライナ政府が自国の民間会社から購入したBM-21の1台当たり価格は3万ドルに迫った。

米国の北朝鮮専門メディアである38ノースは先月北朝鮮とロシアが行った武器取引が北朝鮮経済に及ぼす影響を分析した報告書で、輸出用武器生産が続くならば全般的な景気浮揚効果があると予想した。ただ長期的には北朝鮮が得られる利益は限定的かもしれないとの診断も合わせて出した。ウクライナ戦争後にロシアの在来式武器注文が急減することで、北朝鮮の軍需産業が自国内の他の産業との連係性が落ちる点などからだ。

IBK経済研究所北朝鮮経済チームのチョン・ユソク研究委員は「北朝鮮がウクライナと中東で起きた戦争で予想できない大きな機会を迎えたとみられる」としながらも、「基本的にロシアに対する国際社会の制裁によりルーブルの価値が落ちているのでその影響力は限定的だろう」と話した。


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