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【韓半島平和ウォッチ】4つの戦争が同時勃発時、米国には韓国を助ける余力ない(1)

ⓒ 中央日報/中央日報日本語版
8月に開かれたキャンプデービッド会談は歴史的成果をあげた。3国間の安全保障協力基盤を准同盟水準に格上げして実戦的行動指針を用意した。北朝鮮の核・ミサイル脅威に備えた情報共有はもちろん、対応訓練も可能にした。訓練領域も地上・海上・空中を越えてサイバーを含む全領域に拡大した。訓練期間もまた、3~5年の多年計画で実効性を高めた。一言でいうと安全保障協力のビジョンと履行方案に対する持続力ある指針を作ったのだ。

世の中あらゆることがそうであるように、キャンプデービッド会談にも明暗が共存する。会談は一見3国が共同で当面の北朝鮮の核・ミサイル脅威に備えているかのように見える。しかし実は多分に中国の膨張政策に備えたものだ。韓日米間で公告した協力体系は朝中露をさらに結束させて我々に甚大な影響を及ぼすだろう。その中心にはいつ勃発するか分からない台湾事態が席を占めている。台湾事態が我々の安全保障に及ぼす影響を深層的に分析して備えなければならない。

◇「中国、台湾・韓半島(朝鮮半島)に2つの電線を作るだろう」


筆者は今年8月、台湾外交部と米国シンクタンク大西洋評議会が主管した討論会に参加した。中国が台湾に侵攻する場合の対応を議論する席だった。リトアニアのダリア・グリバウスカイテ元大統領、マーク・エスパー元米国防長官、北大西洋条約機構(NATO)代表など8人のパネルが参加した。侵攻抑止方案をはじめ、台湾海峡での平和的海洋活動の保障、経済的波及効果の最小化など多くの主題を議論した。

その中で最も関心を引いたのは中国が台湾を侵攻する際、韓半島でも同時に電線を張るだろうという米国シンクタンク「スコウクロフト戦略・安全保障センター」の主張だった。これは米国の力を分散させるための中国の策略で、過去韓国戦争(朝鮮戦争)の事例を考慮すれば十分可能な主張だ。最近活発になった朝中露の活動を見るとさらに説得力がある。中国はこれに備えて軍指揮構造を北部管区(北朝鮮)と東部管区(台湾)に再編成した。2つの戦争(紛争)状況が発生すれば米国の軍事力は半減するだろう。台湾の邱国正国防部長にその可能性と対策を尋ねると即答を避けた。すべてを米国に依存しなければならない台湾はそのような談論自体が負担なのであろう。これとは違って米国はその可能性を高く考え、機会があるたびに強調する。

◇北朝鮮、原子力推進潜水艦開発の可能性

パネルとして参加したスコウクロフトセンターのマーカス・ガルラウスカス研究員は「分離した紛争状況は考えられない」と主張した。ロバート・エイブラムス元在韓米軍司令官も「韓国で紛争が発生すれば中国の介入は単に時期の問題」と話していたことがある。米戦略国際問題研究所(CSIS)のビクター・チャ副所長は9月韓国メディアへの寄稿を通じて徹底した準備を強調した。一連の主張は台湾事態に中途半端な韓国に対する戦略的圧迫かもしれない。

最近ウクライナ戦争とあわせてイスラエル・ハマス戦争が勃発して米国があれほど避けようとしていた2つの同時戦争が起きた。弱り目にたたり目でキャンプデービッド会談の余波で台湾と北朝鮮事態まで発生すれば、最悪の場合4つの戦争が同時に起きる状況になりかねない。米国としては最悪の状況であり、我々にとっても致命的だ。そのような場合、米国は我々を助ける余力がないため、なんとかしてこのような事態を防がなければならない。

万一、北朝鮮が挑発するとすればその舞台は海になるだろう。これまでいつもそうだったように、海上での適当な程度の挑発で米国と韓国を困惑させる可能性が高い。韓半島(朝鮮半島)での全面戦争は北朝鮮体制を倒す契機になりかねないためだ。最近、金正恩(キム・ジョンウン)が海軍力増強の必要性を強調した意味を再確認しなければならない。ロシアと協力して原子力推進潜水艦を開発すれば領域内の海洋安全保障環境は新たな局面を迎えることになる。韓半島でなくてもどこでも挑発が可能だ。潜水艦発射弾道ミサイル(SLBM)を利用した戦略的打撃はもちろん、通常路での魚雷攻撃など選択肢が無尽蔵だ。


【韓半島平和ウォッチ】4つの戦争が同時勃発時、米国には韓国を助ける余力ない(2)

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