イスラエル軍の主力戦車メルカバ数台が29日にガザ地区に近いジキムの海岸へ移動している。[X キャプチャー]
フィナンシャル・タイムズとニューヨーク・タイムズは先月31日、民間衛星写真会社プラネットラボがガザ地区北側のイスラエルとの境界地域を撮影した衛星写真を分析した結果、数百台の戦車と装甲車が境界を越えた姿を確認したと報道した。イスラエル軍の機甲部隊は数十台ずつに分かれてガザ市周辺の市街地に進入中だ。
衛星写真でイスラエル軍はガザ地区北西側の境界地域に建てられている障壁6カ所を突破した後、装甲車と戦車などで進入した状態だった。フィナンシャル・タイムズは「イスラエル軍は浜辺と農耕地など人が少ないところを通じ迅速にガザ市周辺に進入した」と伝えた。
ニューヨーク・タイムズは「この地域はガザ市に向かうイスラエルの戦車と装甲車などが移動する3方面のひとつで最も深く進入した部隊はガザ市から4~5キロメートルしか離れていない北側のアルカラマ地区まで入った。ガザ地区の南北をつなぐ主要道路とガザ地区北東側ベイトハヌンでも機甲車両の車列がとらえられた」と伝えた。
イスラエル軍はガザ地区を縦断する高速道路に沿ってガザ市南側からも接近している。ワシントン・ポストは「イスラエル軍が(ガザ市南側にある)アル・アズハル大学地区で対戦車ミサイル発射基地を発見し戦闘機の爆撃を誘導した。これはイスラエルの兵力が南側からもガザ市近郊に進入し航空爆撃を誘導できるほど接近したという意味」と分析した。
その一方で、イスラエル軍はガザ市への進入は先送りしている。ガザ市内で大規模全面戦争を行う代わりに主要道路を遮断したままゆっくりと封鎖網を狭めてハマスの力を弱めるためだ。ニューヨーク・タイムズは「イスラエル軍は人質救出と解放交渉などと関連した軍事的オプションを開いておくためガザ市への直接的な戦闘を中断し郊外にとどまっている」と分析した。
イスラエル軍のガザ地区攻撃により被害が続出している。フィナンシャル・タイムズはイスラエル軍が集結した場所から遠くない居住区域は爆撃や砲撃を受けた跡が歴然だと伝えた。多くの住宅用・商業用の建物が崩壊し、道路やサッカー場などあちこちに爆発によるクレーターができた。
オレゴン州立大学とニューヨーク市立大学の研究陣の分析によると先月7日の戦争開始以降29日まででガザ地区北部地域の建物のうちに少なくとも4分の1が崩壊したり破損した。建物の数では3万8200~4万4500軒で、ガザ地区全体の建物の14%ほどだ。ガザ保健当局は先月31日、イスラエルの空襲により戦争開始からこの日まで最小8525人が死亡したと明らかにした。
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