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「休戦はない」イスラエル、ガザシティ包囲して「遅い攻撃」戦術

ⓒ 中央日報/中央日報日本語版

イスラエルのネタニヤフ首相

パレスチナの武装勢力ハマスと交戦中のイスラエルがハマスの拠点ガザシティを取り囲んで進撃している。ロイター通信はイスラエルが大規模な全面戦争でなく主要道路を遮断してゆっくりと進撃する「遅い攻撃」(Slow incursion)を選択したと報じた。長期戦を通じてハマスの組織力を弱化させると同時に、人質救出と解放交渉の余地を残しておくための戦術という分析だ。ハマスも対戦車武器などで対抗しながら交戦が激しくなっている。

イスラエル軍は31日(現地時間)、X(旧ツイッター)を通じて「ガザ地区の地上戦で多数のハマスのテロ犯を射殺し、約300カ所の目標物を打撃した」と明らかにした。これに対抗してハマスの武装組織アル・カッサム旅団はこの日、ガザ地区の南に進撃してきたイスラエル軍に向けて対戦車ミサイルで攻撃するなど交戦した。

イスラエルのネタニヤフ首相は前日の声明で「米国が真珠湾爆撃、米同時多発テロ後に休戦に同意しなかったように、ガザ地区で休戦はない」と述べた。米ホワイトハウスも「いま休戦は正しい答えではない」とし、これを支持した。


イスラエル軍は南北双方から包囲網を狭めている。先月27日にガザ地区北側に橋頭堡を確保したイスラエル軍は、タンク、装甲車、ドローン、ヘリコプターなどを利用しながらガザシティに向かって前進している。予想より遅い進撃速度についてアモス・ヤドリン元イスラエル軍事情報局長はロイターに「民間の死傷者を減らし、ハマスのテロリストを最大限に多く殺すため」と説明した。

南側ではイスラエル軍がサラアルディン道路を占領した。米シンクタンク戦争研究所(ISW)はこの日の報告書で「少なくとも1台のブルドーザーと装甲車を含むイスラエル兵力がサラアルディン道路に陣地を構築した」と明らかにした。45キロのこの道路はエジプトと接する南側のラファ検問所から北側のイスラエルとの境界のエレズ検問所まで続いている。

海外メディアはイスラエル軍がこの道路を掌握し、ガザシティでハマスを包囲して殲滅戦をすると伝えた。ロイターは「この道路を遮断すればガザ地区は事実上2つに分かれ、ガザシティは南側地域から孤立する」と報じた。イスラエル軍の報道官はこの日、「ハマス解体だけでなく人質を連れてくることも軍の作戦拡大で達成できる」と述べた。

イスラエル軍がガザ地区で地上作戦を強化する中、イランの支援を受けるイエメンのフーシ派がイスラエルに対するドローン攻撃を認めた。フーシ派は31日、イスラエル東南部エイラート一帯へのドローン浸透は自分たちが実行したと主張したと、AFP通信が伝えた。2016年にフーシ派側が主導する政府の首相に任命されたアブドルアジズ・ビン・ハブトゥール氏は「我々は対イスラエル『抵抗の枢軸』の一部としてドローンなどを利用して戦っている」と主張した。

エジプト・イスラエル・ヨルダンと国境が接するシナイ半島東側のエイラートでは先月27日にもミサイル・ドローン攻撃の動きがあったが、米国とサウジアラビアに撃墜された。イスラエル軍当局は当時の攻撃の背後をフーシ派とみて調査を進めてきた。



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