バイデン米大統領がイスラエルと中東諸国間の戦争拡大への懸念が最高潮に達した１８日にイスラエルを訪問した。この日午前専用機でテルアビブのベングリオン空港に到着したバイデン大統領は前日４７１人（ガザ地区保健省発表）が死亡したガザ市のアル・アハリ病院爆発で沸き立つ中東諸国の憤怒に直面しなければならなかった。

バイデン大統領はこの日の到着直後に空港の滑走路まで出迎えに出てきたイスラエルのネタニヤフ首相と会い抱擁した。彼は約１時間にわたり進められた会談で、イスラエルに対する支持を再確認した。

前日の病院爆発の背後に対しバイデン大統領はイスラエルの主張に手を上げた。ニューヨーク・タイムズによるとバイデン大統領は記者らと会い「（パレスチナのまた別の武装勢力である）イスラム聖戦のミサイル誤射が病院爆発の原因という結論を下した。これは米国防総省が私に報告した資料に基づいたもの」と答えた。これに対しハマスを含む中東諸国は一斉にイスラエル軍の空襲による「明白な戦争犯罪」と糾弾した。


バイデン大統領はこの日の会談後に別途の演説でイスラエル、ハマス、他の中東諸国にそれぞれメッセージを投げかけた。イスラエルには「米国はイスラエル防衛に向け議会に前例のない水準の支援パッケージ提供を要請するだろう」と話した。これに先立ち米財務省はこの日ハマスと関連した９人の個人と１団体に対し制裁を電撃断行した。

ハマスには人質解放とともに国際赤十字社の人質への接近を認めるよう促した。また「ハマスはパレスチナ人を代弁しない。パレスチナ西岸とガザ地区の民間人に１億ドルの人道的支援をするだろう」と約束した。イスラエルもこれに同意し、エジプトを通じた救護物資提供も許容することにしたと言及した。

バイデン大統領は病院爆発後に憤怒を表出している他の中東諸国には今回の紛争に介入しないよう促し「Ｄｏｎ’ｔ（するな）」という言葉を数回繰り返した。

だが今回のイスラエル訪問を通じイスラエル軍の地上作戦を通じたハマスの孤立は許容するが、民間人の被害を最小化することにより他の中東諸国の参戦は防ぐというバイデン大統領の「善良な仲裁者」外交は試練も受けた。

◇戦争拡大への懸念高まる…バイデン氏、中東諸国に「Ｄｏｎ’ｔ」

バイデン大統領の出国直前にあったイスラエル訪問に続きヨルダンのアブドラ２世国王、パレスチナ自治政府のアッバス議長、エジプトのシシ大統領と会って４者会談をしようという計画は失敗に終わった。外信はこれを中東地域に対する米国の影響力がどれだけ弱まったかを見せる傍証だと伝えた。英ＢＢＣは「アラブ諸国がバイデン大統領との会談を取り消すことを容易と考えている。数年前には米大統領にこれほど大きな拒否をする勇気はなかっただろう」と分析した。


バイデン大統領「イスラエルとパレスチナ仲裁」パッケージ支援を約束（２）