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【グローバルアイ】「在日」、彼らにとって祖国とは…=韓国

ⓒ 中央日報/中央日報日本語版

6月発足した在外同胞庁の李基哲(イ・ギチョル)庁長に扁額を手渡す尹錫悦(ユン・ソクヨル)大統領。[写真 大統領室写真記者団]]

「兄は勉強ができました。国立大卒業後、貿易会社に入ろうとしました。先輩は、君ならすぐに入れるだろうと言ってくれました。兄は面接まで受けたのに、落ちたのです。先輩が家に来たので理由を説明しましたが、やはり問題は国籍でした。君はOKだが国籍がだめなんだと。兄はその後、半年間行方不明でした。その後に帰ってきましたが」

切実に望んだ就職。その落第が自分の能力ではなく自分の祖国のせいだとしたら? 今の時代のどこにこんなことがあるのだろうかと思いきや、この心の傷は事実、現在進行形だ。「在日」と呼ばれる日本に住む我々の同胞のことだ。東洋大学の金泰泳(キム・テヨン)教授(社会学・60)は8日、在日の歴史が100年以上にわたって日本社会で体験した差別と苦難が、違う形で現れていると指摘した。それが自殺だ。

「日本国内の韓国と朝鮮籍国籍の自殺者が日本人より高いのです。韓国の自殺率と比較しても高い。なぜこうしたことが起きているのでしょうか」。金教授がこの問題に関心を持ち始めたのは、相次ぐ在日たちの自殺のニュースのためだった。大阪でも彼らが集まって暮らしている生野区で長年にわたり開かれてきた祭りを一生懸命に盛り上げてきた人たちがある日自ら命を絶ったという事実は金教授に大きな衝撃を与えた。


自殺は日帝強占期の時に日本に来た1世ではなく2世に多かった。助けが切実だった。だが、大使館にも、同胞が中心となった民間団体にも崖っぷちに立っている彼らを助けることができる場所がなかった。自殺防止のために日本社会には「いのちの電話」というものがあるが、日本人でも韓国人でもない在日のための場所ではなかった。悩んだ彼は自助会を作った。電子メールを作ってオンラインの集まりを始めた。10人余りの男女がオンラインで会って月に一度、お互いの話に耳を傾けていると紹介した。

金教授は尋ねた。「国というもの、祖国というものは何ですか。絶望的な環境を生き延びた在日は在日症候群と呼ばれるほどの痛みを持っています。このような在日の現実を理解し、祖国というものが本当にどんなものなのか、メッセージを少しお話してくれたらうれしい」。

在外同胞庁が今年6月に発足した。5日、「韓人の日」行事で尹大統領は日本にある公館10カ所のうち9カ所が在日同胞の寄贈で作られていると紹介した。「同胞750万人が一緒に協力して活躍できる運動場を広げていく」という大統領の言葉が無駄にならないようにするには、次は本当に祖国が答えなければならない番だ。

キム・ヒョンイェ/東京特派員



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