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戦力劣勢なハマス、人質「人間盾」で長期戦狙う(2)

ⓒ 中央日報/中央日報日本語版

イスラエル音楽祭会場現場がハマスからの攻撃を受け、行事場所から脱出する参加者たち。[写真 X(旧ツイッター) キャプチャー]

(3)"手を縛られた”サウジアラビアの動向

米国の仲裁下にイスラエルとの修交交渉を進めていたサウジアラビアは事態を慎重に状況を見守っている。ニューヨーク・タイムズ(NYT)などを総合するとサウジの実権者ムハンマド・ビン・サルマン皇太子は父親のサルマン国王と違ってパレスチナ問題に対して実利的にアプローチする。ソン委員は「イスラム・スンニ派宗主国のサウジの立場もあるので現状況でサウジがイスラエルのパレスチナ攻撃を支持することはできない」としながら「当分時間を置いてイスラエルに接近するだろう」と展望した。

イン教授は「ハマスと戦争をしている渦中にサウジがイスラエルと修交を強行すればサウジ大衆は1979年イスラエルと修交したエジプトの『キャンプデービッド協定』を思い出すだろう」と話した。これに先立ち、エジプトは米国の仲裁でアラブ諸国のうち初めてイスラエルと修交したが、エジプト強硬派はこれを「屈辱外交」とみなした。協定を主導したアンワル・サダト元エジプト大統領は結局殺害された。


(4)介入説を否認したイラン

8日、ウォール・ストリート・ジャーナル(WSJ)は「今月2日、イランがハマスの奇襲作戦を事前に承認した」という趣旨で報道した。反面、イランは直ちに国連代表部を通じて関与説を公式に否定した。実際にイランが今回のことを背後で指揮したとすると、核合意(JCPOA)違反に関連した米国の高強度制裁を解除するという課題を抱えている状況で、イスラエルとの戦争も辞さなかったということになる。パク教授は「目に見えて得るものがない状況でイランが先に計画した可能性は高くない」と線を引いた。さらに「イランはハマスによってイスラエルの国内防御線が突破されたということだけでも満足なはず」と分析した。

(5)ステップが絡まったバイデンの対中東外交

バイデン政府のイスラエル-サウジ仲裁外交に対する展望は交錯している。NYTはディック・チェイニー元副大統領の補佐官(国家安全保障担当)だったジョン・ハンナ氏の言葉を引用して「犬は吠えるがキャラバンは進む(進行を阻むほどの力が働いても、自分のやるべきことは続いていく)」として今の流れに支障はないだろうと一蹴した。反面、ウォール・ストリート・ジャーナル(WSJ)などは「現実的に休眠状態となり、いつ再開されるか分からない」という悲観的な展望を出している。

韓国専門家も「一時停止」に対しては概して同意している。ソン委員は「しばらく停止することはあっても、ビン・サルマン氏はサウジの国益に役立つと判断していることから再び推進するだろう」と観測した。パク教授は「進展の有無は全面的にイスラエル次第」と話した。



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