女子バレーボール韓国代表がアジア競技大会の初戦で格下と見なされたベトナムに敗れ、不安なスタートを切った。[写真 大韓バレーボール協会]
韓国は5日、中国杭州師範大学倉前キャンパス体育館で開かれた杭州アジア競技大会クウォーターファイナルラウンドE組第2戦の北朝鮮との試合でセットスコア3-1(19-25、25-21、25-9、25-20)で逆転勝ちした。北朝鮮に対する歴代戦績は8勝2敗となった。韓国のカン・ソフィが両チームあわせて最多の24得点をあげた。
韓国代表は第1セットは流れを引き寄せられないまま終わった。北朝鮮は身長こそ大きくないが鋭いサーブで韓国チームを翻弄した。身長182センチの北朝鮮のアタッカー、キム・ヒョンジュは打点の高いスパイクを連続で決めた。
韓国は第2セットから変化した姿を見せた。サーブレシーブが安定し、カン・ソフィとイ・ソヌの攻撃が本来の姿を取り戻して北朝鮮を圧倒した。北朝鮮のエース、キム・ヒョンジュの攻撃を遮断して雰囲気を盛り上げて勝利を引き寄せた。勢いに乗った韓国はピョ・スンジュが攻撃に加わり第3セットの勝負を早々と決めた。しかし第4セットでは相次ぐ凡ミスを出し、なんとか逃げ切った。これまで北朝鮮は韓国の敵にもならなかったが、今回は辛勝となった。
北朝鮮には勝ったが、セミファイナルには上がることができなかった。組別リーグでベトナムに負けて1敗のままクオーターファイナルに進み、4日に行われた中国戦で負けて早期に脱落が確定した。E組3位の韓国は6・7日に5~8位順位決定戦に臨む。
代表チームは今年出場した4つの国際大会ではどれも低調な成績だった。「バレーボールネーションズリーグ(VNL)2024」では12戦全敗で最下位にとどまり、アジア選手権では史上初めて8強から脱落した。パリオリンピック(五輪)予選でも7戦全敗を記録したことに続き、アジア競技大会でもメダル獲得には至らなかった。アジア競技大会ノーメダルは2006年ドーハ大会以来、17年ぶりだ。今回の大会解説委員を引き受けた金軟景(キム・ヨンギョン)は何度も遺憾を表わした。
女子バレーボールは人気スポーツだ。2016年リオ五輪(8強)と2021年東京五輪(4位)で善戦したおかげだ。女子プロバレーボールのテレビ視聴率はプロ野球と同じで、選手の年俸も大幅に上昇した。Vリーグ女子部の平均年俸は1億5200万ウォン(約1676万円)だ。トルコ(テュルキエ)・イタリアなど最上級リーグの次に年俸が高い。これとは逆説的にこの2年間、国際大会での競争力は後退した。見かけは華やかだが中身がない。
スペイン出身のセサル・ゴンザレス監督選任も失敗に帰した。大韓バレーボール協会は前任のステファノ・ラバリニ監督との再契約に失敗した後、コーチだったゴンザレス氏を2021年11月、監督に選任した。だが、監督経歴の浅いゴンザレス監督は成果なく退くことになった。
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